文芸作品:大ちゃんの本屋さん
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文芸作品
DATE:
2007/08/19(日) 11:59
CATEGORY:
・文芸作品
『
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥620
release : 2001/11
気骨の士
同一人物の来し方を年代順に3部作とする試みは成功している。アフリカ篇、御巣鷹山篇、会長室篇のどれを取っても読み応えがある上、それぞれがシナジー効果をもたらし、主人公恩地の人間性醸成の描写を深化させている。高度成長期を終えた現在の日本で、節を全うするためとはいえ組織人としての枠内でこれほどまでに耐え忍ぶ生き方は風化しつつあるが、作品は失ってはならない「人間としての気骨」とは何かを教えてくれる。最終章は恩地にとって失意の旅立で結ばれるが、細井メモからは窺い知れない人物にまで検察の捜査が進んでいることを窺わせ、会社を食い物にしてきた上層部だけでなく、政官財界を巻き込んだスキャンダルが目前に迫っていることを暗示している。面白い終わり方であると同時に、恩地ら気骨の士たちの願いが天に届くかのようで、感情移入している読者は救われる思いがする。読後、高級なフルコースを味わった時のような余韻が持続する。素晴らしい作品である。
『
風の影〈下〉 (集英社文庫)
』
集英社
price :
¥780
release : 2006/07
微妙
母を亡くした少年ダニエル。霧深い夏の朝、ダニエルは父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で『風の影』という1冊の本と出会う。本に引き込まれたダニエルは、他の著作を探そうとするが、作者フリアン・カラックスの本はほとんど焼失していた。フリアンについて調べ始めたダニエルは、次第に彼の生涯にまつわる謎に引き込まれていき...
上下巻読了しました。上下巻で評価すると、「上巻を読めれば、面白い」というところです。上巻の途中で嫌になって投げ出さなければ、下巻は一気に読めるでしょう。下巻は、テンポもよく、展開も速くてどんどん読めます。頑張って、最後まで読んでください、という感じですね。フェルミンとか、ちょっと都合よくないかなーという人物もいますが、戦時の暗さと上流階級の暗部とか社会のもつ嫌な影の部分も織り込まれいて、ラストまでぐんぐん引っ張ってくれます。最初からガンガン面白いというわけではないので、読書好きのひとならよいかも。でも、読書好きの人なら、「●●の方が面白かった!」とか、言いそうだなぁ...というわけで、微妙な本です。
『
ソフィーの世界―哲学者からの不思議な手紙
』
日本放送出版協会
price :
¥2,548
release : 1995/06
【商品詳細】
世界の人々を魅了した、ノルウェー発の不思議な哲学ファンタジーである。「一番やさしい哲学の本」として記録的なロングセラー小説となり、映画化もされた。主人公はごく普通の14歳の少女ソフィー。「あなたはだれ?」とたった1行だけ書かれた差出人不明の手紙を受け取った日から、彼女の周囲ではミステリアスな出来事が起こっていく。「世界はどこから来た?」「私は一体何者?」これまで当たり前と思っていたことが、次々と問いとして突きつけられる。そしてソフィーはこれらの謎と懸命に向き合っていくのだ。 著者のゴルデルは1952年生まれ。ノルウェーのベルゲンという美しい港町の高校で11年間哲学の教師をした後、首都オスロで作家生活に入り、『鏡の中、神秘の国へ』『カエルの城』など、児童・青少年向けの作品を発表し続けている。また翻訳は気鋭のドイツ文学者の池田香代子が担当、哲学者の須田朗が監修するという本格的なつくりも、本書が好評を博した1つの理由であろう。 本書のもう1つの特色は、「哲学史の宝石箱」であること。ソクラテスやアリストテレス、デカルトやカント、ヘーゲルなど、古代ギリシャから近代哲学にいたる西洋の主要な哲学者の大半が登場する。読者をファンタジックな世界へ誘いながら、ソフィーと一緒に彼らの概念をやさしく生き生きと読み解いていく手法は秀逸である。哲学というこの世界じゅうの物事の根源、存在の意味の解明をおもしろく描き、おとぎ話と融合させた作者の功績はとてつもなく大きい。(田島 薫)
この本を契機として。
哲学に興味を持ったきっかけとなった本です。
しかし物語として読んでも、非常に楽しめる作品。
特にラストの追い込みは、彼の作品の「カードミステリー」を髣髴とさせるはらはら感があります。
「自分とは何なのか」
という人類永遠のテーマを、自分なりに解き明かす鍵がたくさんあります。
ウサギの毛の下のほうでぬくぬく快適な生活を送るのではなく、
自らを知るために毛先の方へと冒険をしてみませんか。
コレからを生きていく際の支えとなる考えを得られそうです。
『
風の影〈上〉 (集英社文庫)
』
集英社
price :
¥780
release : 2006/07
本好きの心を暖かくする、バルセロナが舞台の青春ミステリ
とてもすてきな物語です。この作品を好きにならない本好きがいるでしょうか。
主人公の少年ダニエルが古い書庫で見つけた謎の小説の作者を探して刑事や亡霊につけまわされながらいろんな人に出会い成長していく、ミステリ要素のある青春物語です。
「忘れられた本の墓場」のあやしく魅力的な雰囲気、謎の過去を持つ陽気な相棒フェルミンを始めとした大人たちがダニエルの成長を見守る温かいまなざし、若くまっすぐな、命をかけた冒険と恋。
なかでも、小話めきますが、養老院への侵入手口と、後日談がほほえましくて好きです。
亡霊に悩まされたり命の危険に晒されながら失踪した作家の過去を紐解き追跡するという暗い長編なのに読後こんなにも爽やかなのは、登場人物の純粋さと、舞台となったバルセロナという街の明るさのせいかもしれません。
『
はてしない物語
』
岩波書店
price :
¥3,003
release : 1982/06
私もバスティアン
落ちこぼれの男の子、バスティアンが古本屋で手に取った本とこの本の装丁が見事にシンクロすることに気付いた辺りから、みるみる自分が物語に取り込まれていく錯覚に陥ります。
バスティアンと共に荒野を駆け、城に住み、あらゆるものに命名し、息つく間も惜しんでページを繰りました。
当時小学生高学年だった私にはとてもとても分厚い本に思えたはずなのに、あっという間に読了した覚えがあります。
読み終わったときにはふるえが止まりませんでした。
深い感動で。
「生み出せる力=想像力」とは素晴らしいものなのだ、を教えてもらいました。
そしてもちろん、友情の尊さを。
「ネバーエンディングストーリー」も観ましたが、私の頭の中に広がった私のファンタージエンが絶対的すぎて、映画の印象は希薄なものでした。
是非、お読み下さい。そして、あなたのファンタージエンを描いて下さい。
あなたのなかにもバスティアンはいると思いますよ。
『
黄色い目の魚 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥660
release : 2005/10
“愛おしさ”に胸をしめつけられる青春小説の傑作
いいなぁこれ。
こんなに好きな、こんなに愛おしい物語に出会ったのは、久しぶりかも知れない。
まずタイトルがいい。「黄色い目の魚」…何だかわからない、でも何か素敵なことに、瑞々しい驚きに、今にも壊れそうに繊細で、でもどこか揺るがぬ強さや希望と出会えそうな予感に満ちた言葉。
舞台は湘南から三浦にかけての海沿いの街々。私事だが、私の故郷の街々。
文体に、一瞬とまどう。二人の主人公の、少年と少女の一人称のモノローグ。章毎に語り手が交代するから、二人の告白を順繰りに聞いていくような、不思議な感覚。そこで語られるのは、不器用で、まっすぐで、鋭利で、ガラスのように繊細な、恋や友情や家族との諍いや邂逅や…ありきたりな言葉だけど、まさに“青春”としかいいようがない何か。
角田光代が解説で「できるならば、私はこの本を、高校生の私に手渡してあげたい」と書いているが、その気持ちが痛いほどわかる。こんなに真摯で、こんなに切なくて、こんなにキラキラした青春おくりやがって!…と、作中人物に嫉妬してしまう。
モチーフも設定もまるで違うのだが、あの『バッテリー』に通じるものを感じた。繊細に揺れ動く心を丹念に語りこむ表現。痛々しいほど瑞々しく描かれる、風や海、自然の移ろい。そして傷つき、また傷つけあいながらも、世界の残酷さに向き合っていこうと勇気を振り絞って顔を上げる少年たち、少女たち…。そういえば、作者も『バッテリー』のあさのあつこも、児童文学出身の女性作家だ。やっぱこういう辺り、男はダメかもね。
世間の塵芥に汚れたオトナの心も洗われる、胸打つ青春小説の傑作です。
『
匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~
』
マガジンハウス
price :
¥1,000
release : 2006/11/22
昔話が別物へ
おなじみの昔話を翻訳機能によってリミックスした本です。
「一寸法師」「かぐや姫」「桃太郎」の3作品が載っています。
とにかく、どの物語もとんでもないぐらいに本来の物語から
かけ離れています。
特にかぐや姫はおじいさんが泥棒になっていて
もはや物語が成立しなくなっています。
翻訳機能の盲点を付いた、なかなか良い作品だと思います。
『
ナイフ (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥620
release : 2000/06
「いじめ」に向き合うためのヒントとして
重松作品に登場する子供はどれも大人びた冷静な視線を持っていて、私のような大人になりきれていない大人はどうしても感情移入し切れない。でも、ついつい作品に引き込まれていくのだから、とても不思議な気がします。
本作は5編の作品からなっており、最初の4つは「いじめ」がテーマかモチーフになっています。ただ、いずれも絶望的なエンディングを迎えるわけでなく、どこか希望に満ちた安らぎも感じられるというのが重松作品の特徴かもしれません。
痛々しい凄惨な描写が随所に出てくるので、「いじめ」を考えるために読んでおいた方がいいなんて軽々しく言えませんが、「いじめ」にどう向き合えばいいのか、少しはヒントになった気がします。
『
香水―ある人殺しの物語 (文春文庫)
』
文藝春秋
price :
¥770
release : 2003/06
【商品詳細】
舞台は18世紀のフランス。町は汚穢(おわい)にまみれ、至るところに悪臭が立ちこめていた。そこに、まったく体臭のない男がいた。男にないのは体臭だけでない。恐ろしく鋭い嗅覚と、においへの異様なまでの執着以外に、男には何もなかった。 物語は至高の香りを求めて、めくるめくにおいの饗宴が繰り広げられる。ドアノブのにおい、石のにおい、花の香り、動物のにおい、果ては目立たない人のにおいに至るまで、ありとあらゆるにおいが立ちこめる。登場人物も、究極のにおいの美少女以外は、主人公も含めて恐ろしくグロテスクである。まさしく魑魅魍魎(ちみもうりょう)。裏道、闇、疫病、屠殺、汚濁…にもかかわらず、なぜ本書からは恐ろしく魅惑的な香りが立ちのぼってくるのだろうか。 パリには複雑で洗練された味わいがベースにあるように、生ハムやチーズのすえたようなにおいが鼻を突いても、この町で、人を引きつけてやまない魅力がグロテスクなのかもしれない。ストーリーも舞台も登場人物も、実に巧妙に展開している。一度手にとるとテンポよく、一気に読んでしまう。読者は主人公とともに限りなく奥深い嗅覚の世界をさまよい、陶酔させられることだろう。 著者は1949年ドイツ生まれ。本書は87年世界幻想文学大賞受賞作品。ほかに『コントラバス』、『鳩』、『ゾマーさんのこと』などが翻訳出版されている。(小野ヒデコ)
匂いそう・・・
映画化されたというので何の前提知識もなく読んだのですが、
しょっぱなから、もぁ?と臭さもいいにおいも
匂ってきそうな描写満載です。
グロさもあって主人公もかなり変態気味なので
受付けない人もいるかもしれませんが、
数奇な運命に最後まで先の読めない展開でした。
最後あたりのすごい展開には驚きの余り一瞬読み返しました。
においがあんなことになるとは・・・。
哀れな天才です。
『
日曜日の夕刊 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥660
release : 2002/06
さすが
さすが!の一言に尽きます
数十ページでこんなに幸せな気分になれるなんて、やっぱさすが重松清って感じです
「今の(未来の)子供たちが実際にこんなことを考えているとしたら」将来子供ができたときのための一つのバイブルにしたいかも
「わかってないよ、お父さん」とは言われたくないんで…
これ読んでちょっとでもいいなって思ったら、もう立派な重松清中毒者でしょう
『
恋空〈下〉―切ナイ恋物語
』
スターツ出版
price :
¥1,050
release : 2006/10
醜いです。
18のときに読んだのですが、同年代とは思えないほど登場人物に幼さを感じました。
登場人物に共感、魅力を感じられない小説ほどつまらないものはないと私は思っています。
普段本を読まない人なら文章のひどさをさほど気にせず読めると思います。
しかし私にはどうしても、売り手側の醜い戦略を感じずにはいられませんでした。
「純愛小説」だそうですが、純愛の裏に見える汚い魂胆が見えてしまいました。
失礼な言い方かもしれませんが、これに感動する人は、正直可哀想です。
『
天使と悪魔 (上) (角川文庫)
』
角川書店
price :
¥620
release : 2006/06/08
観光ガイドとしても秀逸
私の読んだダンブラウンでは一番いいかも!(天使と悪魔>ダヴィンチコード>
デセプションコード)
ローマに行った後に読んだので、「あー先に読んでおけば?」とちょっと後悔。
しかし、実際行く前に読んだら、現実と創作の区別がつかなかったかも。
ローマ市内をぐるぐるまわって、推理とサスペンスだけでなく、ところどころ観光気分も
満足させてくれるところが、火サス風で面白い。
「あのパンテオンの中に、そんな有名なものがあったなんて!わざわざ行ったのに
知らなかったよ?!ありがとう、ダンブラウン」「バチカンのあれってああ
そういうことだったんだ?」的な楽しみ方もできました。
謎解きレベルも高く、犯人も最後まで推理できず、どんでんがえしを十二分に
楽しむことができました。
『
カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥820
release : 1978/07
「神」と「悪魔」の狭間に・・・
(上巻のレビューから続く)
そしてこの小説の「恐ろしさ」についてである。「哲学」というものは、自分の内面から湧き出てくる感情(愛情とか憎悪などのあらゆる感情)の源泉について、重ねて自らの内面に「質問する」ことによって織り成されると思う。けれど、質問というのは恐ろしいものだ。予期せぬものが起き上がってくる。この小説では、多くの登場人物が、自律的か否かによらず、この「質問」を自らに突きつけねばならなくなる。恐ろしいものが徐々に起き上がり、それを認識してゆく過程が描かれる。
登場人物たちは、この「質問」と「考察」を自らのモノローグだけでなく、他者との会話を行うことでも深く掘り下げていくが、その際、しばしば「鳥肌のたつ」ように恐ろしい瞬間が読み手を襲う。ものすごく深い絶対触れてはいけない核心のようなものが、ふと垣間見える。・・そして「狂」の存在。この小説では、「狂」とその認識についても語られていると思うが、「狂」とは、自分の中の「一種類の根源的な感情」のみによって行動論理が縛られる状態にあることを指すのではないだろうか。つまり誰でも瞬間には狂たりえるのだ。
「狂」は何も無知によって引き起こされるとは限らない。場合によっては、深く自己の内面について思索し、探求した結果、その領域に至ることもある。そこで善なるものが聴こえるはずだというのはカント的だろうか。しかし、それは外面的には「狂」となるかもしれない。この小説は、そんな恐怖を実地検分する怖さがある。登場人物たちが自己を探求するとき(そのようなシーンはしばしばあるが)自分でも、それまで考えてもみなかったような、根源的な「嫌なもの」が、しっかりと自分の内奥に存在している確かな予感を感じ、そこで、途方にくれて立ち止まるのである。その瞬間の「怖さ」は比類ない。
(下巻のレビューへ続く)
『
はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))
』
岩波書店
price :
¥756
release : 2000/06
【商品詳細】
いじめられっ子の少年が、不思議な本の世界に入り込んで、数々の冒険を繰り広げる傑作ファンタジー。著者のミヒャエル・エンデ(1929−1995)は、児童文学という枠を越え、作品を通じて現代社会に対するさまざまな警鐘を鳴らし続けた、ドイツを代表する作家である。1979年に発表された本書は、『モモ』 『鏡のなかの鏡』とならぶエンデの代表作として名高い作品だ。 デブでチビの少年バスチアンは、古書店で目にした1冊の本に目を奪われ、たちまちその世界に魅了されてしまう。ファンタージエンという国を舞台にしたその物語では、女王「幼ごころの君」が病に倒れ、何もかも飲み込んでしまう「虚無」が王国を滅ぼそうとしていた。女王の特命を受けた主人公アトレーユは、その危機を救うべく探索の旅に出る。しかし、アトレーユの冒険の中には、読み手であるバスチアン自身の話までもが書かれていた。 幸いの竜フッフールをはじめとするユニークな怪物たち、古今東西の名作をモチーフにした挿話。そして、随所に挿入される「けれどもこれは別の物語…」という意味深長なキーワード。エンデの遊び心が存分に散りばめられた物語からは、世代を問わず誰もが、何度読み返しても、新たな発見を見つけ出すことができる。なぜなら、「幼ごころの君」が象徴するように、本書を通じてエンデが語りかけるのは、すべての人の心にある「永遠の子ども」に対してだからだ。本書にはまさに、果てのない物語が幾重にも広がっているのである。(中島正敏)
出来ればハードカバー版で読んでいただきたい
読んでいただければ理解できると思いますが、装丁も含めた本全体がひとつの作品なので(岩波のハードカバー版の装丁は原書の装丁よりも良い出来です)、ソフトカバーでなおかつ分冊になっちゃってるこの本はあまりお奨めしたくないですねえ。ああ、岩波書店の良識を信じていたのになあ。こういう作品はお手軽に読んじゃいけないと思います。クロス装の手触りとずっしりとした重量感が伝えるメッセージは、子どもの本ならなおさら何物にも替え難い筈ですが、世間はそう思わなくなってきた、という事なんでしょうか。確かにハードカバー版は高いですが、あなたが大人なら、一回飲みに行くのとどちらが人生にとって有意義な時間の過ごし方か考えていただきたい。そういう意味で星3にしましたが、文学作品としてはどなたにとっても必読の傑作です。
『
生かされて。
』
PHP研究所
price :
¥1,680
release : 2006/10/06
原題の「LEFT TO TELL」に象徴されるように
→すさまじい虐殺の中で、生き残った少女の話..
活字だからいいものの、
これが映像化されたら絶対見たくない
なぜなら、一生悪夢にうなされそうだから..
→いや、現実から目を背けるのはやめよう
これは悪夢ではないのだ
実際に、この世で起きたことなのだ
それも遠い昔の話ではない
1994年、日本でいえばバブルがはじけたころの話なのだ..
→あまりの悲惨さに、途中で本を閉じてしまう人もたくさんいると思う
..私も何度、そうしたいと思ったことか..
しかし、できれば最後まで読みきってほしい
そして、最後のページを読み終えた後に
生きるとはなにか、人を許すということはどういうことか
それらのことに1度だけでいい..考えてほしい..
→原題の「LEFT TO TELL」に象徴されるように
「人はそれぞれ、
何かの使命を持って、この世に生まれてきたのかもしれない」
と、深く深く考えさせる1冊だ..
『
赤朽葉家の伝説
』
東京創元社
price :
¥1,785
release : 2006/12/28
一気に読めます。
最初は興味が薄かったんですが、読み始めるうちにどんどん読んでしまいました。
私としては最初の万葉のところが一番良かったかな。独特の雰囲気があって光景が浮かぶようでした。登場人物が非常に多いんですが、みんなそれぞれの個性があって印象に残ります。それぞれの物語が淡々と語られています。
とても読みやすいのも長所の一つでしょう。一気に読んでしまうのが一番いいです。
この作者の作品は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと思いました。
直木賞受賞作よりもよかったですよ。おすすめです。
『
町長選挙
』
文藝春秋
price :
¥1,300
release : 2006/04
理屈なんてないのだ
奥田英朗の作品が好きだ。
読んだ後爽やかな気分になれるから。
こんなことはありえない。でもいいのだ。小説なんだから。
伊良部医師は相変わらずめちゃくちゃな人で、引っ掻き回したまま去っていく。
「物事、死人が出なきゃ成功なのだ。」
と、バカボンのパパのような台詞を吐いて。
何故か納得してしまう。説得力なんか全然ないのに。
なんとなく元気が出る本だと思う。
『
神曲〈1〉地獄篇 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
』
集英社
price :
¥1,000
release : 2003/01
傑作と言われるだけの価値はある
タイトルの通りです。
具体的にあらすじを説明していくのは難しいですが、筋道を砕いて言えば、地獄巡りの旅、と言う感じでしょうか。地獄の展望や罪状によって落とされる場所、受ける呵責の異なる亡者達。それらを詩人の霊、ウェルギリウスと巡り、亡者達と語りあううちに、なぜダンテの見知りの者達がそこで呵責を受けているのか、と言ったような事が丁寧に説明されてゆきます。読んでいくうち、
「ああ、海外の地獄はこんな風なのかあ、凄く細分化されているんだなぁ」
とか、
「へぇ、海外ではこういったことも罪なんだなぁ」
とか、日本人との考え方の違いという物でしょうか? そんなものがひしひしと感じられてほとんど冒険物語のように読んでしまいました。
また、他の方のレビューにもあるように注釈や翻訳が非常にわかりやすくて僕でも読めました。付け加えておくと歌のまとまりごとにその冒頭部分で、完全な現代文の説明文がついています。文体は元が詩ですから少し分かりにくいかも知れませんが、そういった説明文や注釈をよんで置けば読むのにそれほど苦労はしません。
世界的文学作品と言いますと皆さん敬遠しがちで、僕もまるで辞書を読んでいくような心持ちでよみはじめたのですが、読みやすいので満足しています。是非手に取ってみてください。
蛇足ですが、注釈の中にも北欧神話や書かれた当時の背景などが描かれていてそのあたりもかなり楽しめます。が、時々注釈に「聖書の?ページを参考」とあるのは、困りますね。そのあたりを考慮して星一つ減しました。
『
天国で君に逢えたら (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥420
release : 2006/12
「死」を受け入れて「生」を前向きに捉える
一人の男が38歳の生涯を閉じる。彼は想い出を天国に持っていくのではなく、家族に「生」という言葉では表しきれない大切なものを引き継いだ。そして、書くことにより「生」を多くの読者に伝えた。
あとがきに奥様が書かれているように、主人公は飯島さんの分身であり、「死」を決して暗い、あるいは悪いイメージで描いていない。死と向き合うことにより、より充実した「生」を描いているのだと思う。飯島さん自身がうつ病になり、その回復への糸口が「書く」ことであったのだそうだ。ガンセンターという「生」「死」が隣合う現場を湿った環境とせず、ユーモアあるいはコメディーにも近いタッチでありながら登場人物全てが愛に満ち溢れている。
飯島さん自身が病院を隅々まで歩きまわり観察しインタビューして書き綴ったこの作品は、病院の理想像を描いているのかもしれない。
直近に読んだ、秋元康さんの「象の背中」における48歳サラリーマンが癌で死んでいくホスピスもある種の理想的「終の場所」を描きたかったように感じる。
現代は死を隠蔽する社会といわれる。特に都会においては、死に接する事は少なく病院で生まれ病院で死で迎える。
本書はそんな都会に住む人々に「生」と「死」を考える時間を与えてくれる教科書でもあるのではないか。もちろん、自分で「考える」事がもっとも重要なことであるのだが。
通勤電車では読まない方がよいと思います。
『
星の王子さま (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥500
release : 2006/03
学びました
私は基本物語性のある本しか読みません
学ぶ本が苦手なんです
でも星の王子さまは物語が進みながら
大切なことを学ばせてくれたと思います
「大切なものは見えない」
つい忘れてしまっている事を再確認させてくれました
『
北欧神話 (岩波少年文庫)
』
岩波書店
price :
¥756
release : 2001/11
コレはオススメ♪
前々から北欧神話には興味があり、思い切って本を買って読んでみようと本屋に行ったら・・・2000円以上の、文字がビッシリな分厚い本のプレッシャーに負け購入を断念。
入門用に最適な本はないかと探していたら、良い感じのこの本(価格含めて)を見つけ読んでみると、これがまた読みやすくて、1日で読破してしまいました♪
初心者向けに作られているため、あまり詳しくはわかりませんが、全体的な世界観は掴める為、かなりありがたかったです。
多分、無理して分厚い本を買っていたら途中で挫折していたと思うので、コチラを先に購入して正解でした。
・・・この本を足がかりに今度は中くらいの厚さの本に挑戦し、最終的には分厚い本に果敢に挑みたいと思います(笑)
『
変身 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥340
release : 1952/07/30
不条理。
ある日、目を覚ますと主人公は虫になっているという奇怪なお話。
この作品には実に様々な解釈の仕方があると思うのでそこらへんを読み進めながら色々と考えると面白いと思います。
解説にもありましたが本作には不可解なことがあります。
一、人間が虫に変身してしまうこと。(現実には起こりえない)
二、それを誰も不審に思わないこと。
三、なぜ変身してしまったのか語られぬこと。
これらを踏まえながら「ここはこうなのではないか」などと考えていくと楽しめると思います。
家族の変化の仕方が少し残酷ではありますが、現実的な感じもします。
考えるのが楽しくなる一冊です。
『
本←NANDA!
』
宝島社
price :
¥1,300
release : 2004/07/30
やっぱりいい!!
各スポーツのプロの選手が気をつけていることが細かく書かれています。へえ〜と思うことばかりです。最新のスポーツ科学ってやっぱりすごいなっと思いました!!僕はスポーツをする人みんなに読んで欲しいと思います。木曜の深夜にテレビ朝日でやっているので是非そちらの方もみていただきたいです
『
精霊が愛したプリンセス (ヴィレッジブックス)
』
ヴィレッジブックス
price :
¥924
release : 2006/12
完成度が高く、かなりお勧め!
久しぶりに素敵なロマンスを読んだような気がしています。
ダコタ族に育てられたクリスティーナ。暗い過去をもつライアン。
お互いに惹かれあいながらも、過去のことは隠しておきたかった。
しかし育ちは隠せないもので、クリスティーナの率直な感情表現や、
意見を述べる姿が清清しくもあり、羨ましいものです。
2人の恋の行方にも注目ですが、脇役も癖のあるタイプばかりなので、
2人の周りで起こす事件に最後まで目が離せません。
『
雄気堂々〈上〉 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥620
release : 1976/05
傑作
渋沢栄一を主人公に扱った小説はいくつかあるが、
少なくとも私が読んだ中では一番の出来だと思う。
テンポよく、面白く、よくまとめられている。
「日本資本主義の父」と言われる渋沢栄一という人物を
学ぶための入門書としても最適ではないかと感じる。
『
Good Luck
』
ポプラ社
price :
¥1,000
release : 2004/06/22
すぐ読み終えたけど、良い本だと思います。
運と幸運の違い。
じっくり考えると確かにある。
こんな単純な事なのにどうして思いつかなかったのだろう。
この本を読んで、努力しないと報われない事を知りました。
まるで「うさぎと亀」みたいな話だな?と思いました。
『
家守綺譚 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥380
release : 2006/09
読み応えあり
個人的にはすごく面白かったです。大好きな本の一つになりました。古き良き日本の情緒を感じさせる単語や表現、季節感、当時の生活感、人々の知恵、そしてちょっとした「怪談」的な要素(怖いのではなく、不思議な生き物や出来事が淡々と普通の日常に織り込まれているところが最高)など、心にやすりをかけてくれるような作品でした。そして、文体や発想だけではなく、主人公の志の良さに感動します。最後の方で決め台詞のようなものがあるのですが、胸を打たれました。いい本だと思います。
『
天使と悪魔 (下) (角川文庫)
』
角川書店
price :
¥620
release : 2006/06/08
嘘とわかっても面白い観光ガイド
私の読んだダンブラウンでは一番いいかも!(天使と悪魔>ダヴィンチコード>
デセプションコード)
ローマに行った後に読んだので、「あー先に読んでおけば?」とちょっと後悔。
しかし、実際行く前に読んだら、現実と創作の区別がつかなかったかも。
ローマ市内をぐるぐるまわって、推理とサスペンスだけでなく、ところどころ観光気分も
満足させてくれるところが、火サス風で面白い。
「あのパンテオンの中に、そんな有名なものがあったなんて!わざわざ行ったのに
知らなかったよ?!ありがとう、ダンブラウン」的な楽しみ方もできました。
『
4TEEN (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥500
release : 2005/11/26
なんだか希望が生まれる小説
読み始めたときは、正直「こんな中学2年生ありえないー」と思っていましたが、不思議に話にどんどん入っていって、一日で全部読み終えてしまいました。かなり面白かったです。
読み終えた時、なんか明るい希望みたいなのが生まれる不思議な小説でした。
登場人物がそれぞれに抱える悩みは現代を象徴しているようで、結構深刻なはずなんだけど、ちゃんと受け止めて明るく前向きで。でも気をはっている感じもなくて。
そういう感じがすごく良いなと思いました。
『
アミ 3度めの約束―愛はすべてをこえて (徳間文庫)
』
徳間書店
price :
¥720
release : 2005/09
私はこの本は、読んでいて本当にうきうきしてとても好きです!
アミのシリーズで、私はこの完結編が一番好きです!それはどうしてかというと、双子の魂同士であるペドゥリートとビンカが互いに異星人同士でありながら、その人生を共に歩んでいくことができるようになるからです。二人は、とっても普通に輝いてステキなのです。私は、アミもそうだし、ビンカやペドゥリートとも友達になりたいと思いました。
それに、これは小説として話が展開されてはいるものの、私自身が興味のある宇宙や、愛やシャンバラや進化のことが、これは多分大筋真実なのではないかしらん、と感じてしまうように書かれていて〔私はこの本を読んでそう感じた、という意味です。〕、フムフムと勉強になりました。私は、「ヒマラヤ聖者の生活探求」も大好きですが、アミのシリーズも大好きです。「ヒマラヤ聖者の生活探求」が好きな人も、是非、このアミシリーズ、読んでみてください。きっとアミのシリーズはなんて心がうきうきするんだ!と思われると思います。本当です。私は、昨日、この本を読み返して本当にワクワクうきうきしたのです!ではでは。
『
予告された殺人の記録 (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥420
release : 1997/11
衝撃
初めて読んだときは衝撃を受けました。
そしてまた読み返して、また衝撃を受けました。
すばらしいです。
ある街でおこった1つの悲しい事件。それをみごとな小説に書き上げました。
短いのに突き刺さります。
そしてえぐられます。
本を読んで衝撃を受けたい人はどうぞ。
『
キャッチャー・イン・ザ・ライ
』
白水社
price :
¥1,680
release : 2003/04/11
【商品詳細】
1951年に『ライ麦畑でつかまえて』で登場してからというもの、ホールデン・コールフィールドは「反抗的な若者」の代名詞となってきた。ホールデン少年の物語は、彼が16歳のときにプレップ・スクールを放校された直後の生活を描き出したものだが、そのスラングに満ちた語り口は今日でも鋭い切れ味をもっており、ゆえにこの小説が今なお禁書リストに名を連ねることにもつながっている。物語は次の一節で語りだされる。 ――もし君が本当に僕の話を聞きたいんだったら、おそらく君が最初に知りたいのは、僕がどこで生まれただとか、しみったれた幼年時代がどんなものだったかとか、僕が生まれる前に両親はどんな仕事をしていたかなんていう「デビッド・カッパーフィルド」調のやつなんだろうけど、僕はそんなこと話す気になんてなれないんだな。第1、そんなの僕自身退屈なだけだし、第2に、もし僕が両親についてひどく私的なことでも話したとしたら、2人ともそれぞれ2回ずつくらい頭に血を上らせることになってしまうからね――。ホールデン少年は、教師をはじめとしてインチキなやつら(いうまでもなくこの両者は互いに相容れないものではない)と遭遇することになるのだが、こうした人物に向けられる風刺がきいた彼の言葉の数々は、10代の若者が誰しも味わう疎外感の本質をしっかりと捉えている。
旧訳と新訳の両方を読んで
旧訳と新訳の両方を読みました。
私は村上春樹の作品が大好きで、村上氏がエッセイか何かでこの「ライ麦」に触れていたので、興味を持ち読みました。
私は、最初に村上氏の翻訳を読んだのですが、読み始めの方が少し「ぼやっ」としているように感じられ、私的コールフィールドがなかなか確立してくれませんでした。そして、全体を通して、村上春樹作品が大好きな私には、これは村上春樹的世界のコールフィールドだと感じられました。
けれど、作品自体はとても素晴らしいもので、ある一定の年齢になると多くの人が感じるであろう、大人社会に対する「反抗」をとても絶妙に書き表してくれていて驚きました。
村上氏の翻訳を読んでみて、旧訳にも興味を持ち読みました。旧訳は、一度新訳を読んだためかもしれませんが、非常にテンポよく読むことができ、そしてそこには、私のイメージしていたコールフィールドがいました。
この作品は本当に素晴らしい作品です。これから読まれる方は、どちらか片方だけでなく、両方の訳を読んで、比べて、自分に合ったコールフィールドを見つけて欲しいです。
『
私の名前はキム・サムスン 下
』
ブックマン社
price :
¥1,400
release : 2006/12/09
元気とハッピーをもらいました。
ドラマを見てから読んだのですが、思いのほか新鮮味があり、しかもなぜかドキドキ感もあって一気に上下巻読み終えちゃいました。ドラマとは違った部分もあって面白さも大!サムスンのあらゆる行動にかなり共感度大!中に出てくる「オーバーザレインボー」の歌の歌詞が印象に残りました。「私だって飛べるわ」・・・。こんな私でも何かできそうな気がすると思えてうれしかったです。
『
カラマーゾフの兄弟 上 新潮文庫 ト 1-9
』
新潮社
price :
¥860
release : 1978/07
ドストエフスキー
文学作品と言われるものを、少なくとも3000作品は読んできた
私の読書暦のなかで、最も感銘を受けた作品です。
あまりの奥深さに、多くは語れません。
単純に言えば、
人間って何?と言う、誰もが思う難題に、
現時点でもっとも深く答えてくれる作品ではないでしょうか。
読んでいてわけのわからない涙がよく出ました。
人間の尊さ、愚かさ、有難さ、難解さ、真摯さ、…等々、
人間・人間社会の悲喜交交、本質を突きつめた世界の大文豪
ドストエフスキーの大著です。
読んでみてください。
『
ウルトラ・ダラー
』
新潮社
price :
¥1,575
release : 2006/02/28
読み物としては面白いのじゃないかな
結構面白くて、2日で読めた。元NHK政治記者だけあって、日本の官僚、インテリジェンスのことなど、それっぽく書いてある。
でも、やっぱりこれは小説。この本の帯巻きに見られる「衝撃のドキュメンタリー・ノベル これを小説だと言っているのは著者だけだ!」という文句はあまりに大げさ。MGBを乗り回すBBC在京特派員をはじめ、お洒落な人物を何人も登場させるのはまだしも、男女の関係をこの小説にしつこく持ち込む必要はあるのだろうか。「ドキュメンタリー・ノベル」なのであれば、ちゃらちゃらした部分は省き、もっと真相を究めるのが本筋だと思う。
『
ZOO〈1〉 (集英社文庫)
』
集英社
price :
¥480
release : 2006/05
鉈のような文章
乙一と言う作家は本当に「天才」だと思う。
才能そのもので小説を書いている感じ。
まぁ読めばわかるでしょう。
そして乙一の文章は『鉈』だ。
何て言うか鉈のように真っ二つする力があり、そして鉈のように重たい。
ただのホラーではない。
『
サマータイム (新潮文庫)
』
新潮社
price :
¥420
release : 2003/08
甘酸っぱい青春!
4話から成る短編集。
「ぼく」が出会った、片腕がない、不思議な魅力を持った少年との
出会いと交流を描く表題作の他、「ぼく」の姉目線のストーリー、
片腕の少年目線のストーリーが、2?4話目に続き、
様々な角度からこの、キラキラした物語を堪能できる。
わがままで女王気質の姉の小さな恋物語もなんとも可愛らしく
忘れてしまった遠い日の淡い思いを思い出させてくれるような、
そんな作品だった。
絶妙なバランスの、素晴らしい作品だったので、お勧め度☆5つ!
『
アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)
』
角川書店
price :
¥460
release : 2005/06/25
ワルツのように
それは柔らかく何気なく掴んでしまえぐにゃりと潰れてしまいそうな子供の手首のような作品集は注意深く何度も読み返してみたくなります。
『
カラマーゾフの兄弟 下 新潮文庫 ト 1-11
』
新潮社
price :
¥860
release : 1978/07
「神」と「悪魔」の狭間に・・・
(中間のレビューから続く)
自己を探求する過程で「狂に至る恐怖」を回避する方法として、「内なる声」を「神の存在」で説明する方法がある。もういよいよ自分の内奥から湧き上がってくるものについて、理由が見出せなくなったとき、それが神のもたらしたものだと考えて、回避することができるというわけだ。その作用点の意識を「神」と定義するのだ。「神」は現代に至るまで様々な定義で説明されてきたが、この小説で描かれる“神のあり方”ほど強い説得力を持つものはない。さらにこの考えを押し進めれば「狂を回避する方法」を知っているものは、悩んでいる他人を誘導して回避させることもできることに思い当たる。それを社会システム化したもの、それが宗教だ。ところが、思考実験を続けると、「神」と「悪魔」は容易に置換が可能な存在となる。両者の定義は限りなく近づいていく。一方で「神」であっても他方で「悪魔」であることは、普通にありえる。
小説全体を通じて「神の世界」や「神の意図」に関する考察の鋭さは頭抜けていると思う。とくに次兄イワン(私の好きなキャラクタだが)の論理と考察は、ともすると危険ともいえるリアルな無神論であり、読み手に凶暴な説得力をもって働きかけるだろう。?「神」は認めても、いま目の前にある「神の世界」を認めることができない、ゆえにそこに(神でも悪魔でもないもう一つの)別の価値軸を定義したい?。これは思考方法としては空想的社会主義に接近している。だがイワンの智はそれをも超えているように思う。もとより彼は世界に期待していない。終結部近くで、彼が、彼の内面が作り出した悪魔と、命の火を燃やして対話(対決)するシーンは凄まじい!
とにかくこの小説で描かれる思索を、そう簡単にまとめるのは無理である。とにかく読んで下さい。凄いです!
『
天使と悪魔 (中) (角川文庫)
』
角川書店
price :
¥620
release : 2006/06/08
嘘とわかってても楽しい観光ガイド
私の読んだダンブラウンでは一番いいかも!(天使と悪魔>ダヴィンチコード>
デセプションコード)
ローマに行った後に読んだので、「あー先に読んでおけば?」とちょっと後悔。
しかし、実際行く前に読んだら、現実と創作の区別がつかなかったかも。
ローマ市内をぐるぐるまわって、推理とサスペンスだけでなく、ところどころ観光気分も
満足させてくれるところが、火サス風で面白い。
「あのパンテオンの中に、そんな有名なものがあったなんて!わざわざ行ったのに
知らなかったよ?!ありがとう、ダンブラウン」的な楽しみ方もできました。
『
恋空〈上〉―切ナイ恋物語
』
スターツ出版
price :
¥1,050
release : 2006/10
これは本当の恋じゃない。
恋空(上)はまだマシだったけど、(下)を読んで何だか幻滅した。
これが本当の恋なの?違うよね・・・全く純愛じゃないよ!そう自分は思います。
それにヒロがガンだから、美嘉をフッたってストーリー・・・ありがちすぎですよ。
「美嘉が悲しまないように。」って;
このような恋は、作者の心の中だけにしまっておいてもらいたい。
『
はてしない物語 (下)
』
岩波書店
price :
¥840
release : 2000/06
【商品詳細】
いじめられっ子の少年が、不思議な本の世界に入り込んで、数々の冒険を繰り広げる傑作ファンタジー。著者のミヒャエル・エンデ(1929−1995)は、児童文学という枠を越え、作品を通じて現代社会に対するさまざまな警鐘を鳴らし続けた、ドイツを代表する作家である。1979年に発表された本書は、『モモ』 『鏡のなかの鏡』とならぶエンデの代表作として名高い作品だ。 デブでチビの少年バスチアンは、古書店で目にした1冊の本に目を奪われ、たちまちその世界に魅了されてしまう。ファンタージエンという国を舞台にしたその物語では、女王「幼ごころの君」が病に倒れ、何もかも飲み込んでしまう「虚無」が王国を滅ぼそうとしていた。女王の特命を受けた主人公アトレーユは、その危機を救うべく探索の旅に出る。しかし、アトレーユの冒険の中には、読み手であるバスチアン自身の話までもが書かれていた。 幸いの竜フッフールをはじめとするユニークな怪物たち、古今東西の名作をモチーフにした挿話。そして、随所に挿入される「けれどもこれは別の物語…」という意味深長なキーワード。エンデの遊び心が存分に散りばめられた物語からは、世代を問わず誰もが、何度読み返しても、新たな発見を見つけ出すことができる。なぜなら、「幼ごころの君」が象徴するように、本書を通じてエンデが語りかけるのは、すべての人の心にある「永遠の子ども」に対してだからだ。本書にはまさに、果てのない物語が幾重にも広がっているのである。(中島正敏)
はてしない物語 (下)
私にはこれといった友人を作れたことは一度もありません。
しかし、この小説を通してやはり自分を愛せない人間は人を愛することが出来ない、そう当時の日記に書いてありました。
とにかくその自分を愛せるまでの数々のシーンのちりばめられたメッセージ性は今でも色褪せる事がない小説だと思いました。
あの泉でのシーンは今思い出してもぼろぼろ涙が落ちそうです。
とにかくこの作品を読めばファンタジーの素晴らしさが通じると思います。
人間の深いエゴを得てしまいますがその後に続くバスチアンの成長していく姿は今でも素晴らしいと思います。
色あせない小説ですので、是非。
『
ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)
』
角川書店
price :
¥580
release : 2006/03/10
知的好奇心をくすぐられる作品としても、十分に楽しめるものであった
2005年度版このミス10 4位。
2004年文春ミステリーベスト10 1位。
ある作品がベストセラーになってから読む場合、期待が大きすぎるせいか拍子抜けすることが多いのだが、この作品の場合違った。「キリスト教」の造詣の深い人が読めば感想が異なるのかもしれないが、少なくとも私にとっては、ミステリーとしても、知的好奇心をくすぐられる作品としても、十分に楽しめるものであった。
『
マジック・ツリーハウス〈1〉恐竜の谷の大冒険
』
メディアファクトリー
price :
¥819
release : 2002/03/29
シリーズの一冊目!
「すっごい面白いよ。」って紹介されて、友人からシリーズの最初3冊ほどレンタルして読みました。
この本の感想は「ふーん、アメリカの子供はこういった内容が好きなんだ。」てなもんです。
小学2年の娘もそんなに興味を示しませんでした。
ところがです。
次の日会社から帰ると、娘が「あの本の続きはないの?」って。
その夜、2冊目、3冊目を読んでみるとこれが面白いんです。
また、3冊目が気になるところで終わってるんですよ。
次の日、大人買いです。(^-^)
もし、1冊目を読んでやめる人がいたら、もったいないと思います。
3冊くらいは読んでみて下さい。
『
ミステリーの書き方 (講談社文庫)
』
講談社
price :
¥650
release : 1998/07
私の研究室のゼミの課題図書。
米国ミステリー作家協会のアンケートをもとに編集された1976年の本の翻訳です。アンケートによる部分と、特定の作家が自分の手法を説明している部分が交互に出てきます。ある意味では、古いです。
この本の見方は、2つに分かれると思います。ひとつは、古典的なミステリーファンのためのもの。有名な作家が、それぞれどのような作法を採っていたかがわかり、米文学研究としておもしろいでしょう。
もうひとつは、作家を志す人のため。実際の当時の作家ですら、あらかじめアウトラインを決めておくべきかどうか、という根本問題で、諸説が出てきます。このことによって、うまくバランスよく、アウトラインの必要性とその限界がわかるしくみになっています。
クーンツの本と同様、本気で作家をめざす後輩たちのためにに、成功した先輩たちが忌憚なく自分の手の内を明かすものですので、内容的な好き嫌いは大きく分かれるでしょう。しかし、好き嫌いではなく、まず読んで、諸説を参考に、自分の考えをよくまとめ直してみましょう。
『
日の名残り
』
早川書房
price :
¥756
release : 2001/05
内容のレビューではないです
不勉強で知りませんでしたが、この "Penguin Joint Venture Readers" とか "Penguin Readers" というシリーズは、むかしの悪名高き「リーダーズ・ダイジェスト」と同じで、有名本のダイジェスト版なのですね。バーゲンで異様に低価格で販売されていたのに飛びついてしまいましたが、手元に届いてビックリ。まったくもって迂闊でした。
こういうのを買わないようにしましょう。尤もそれを知ってて尚買うのであれば、これは何も問題ありませんが。
『
スローターハウス5
』
早川書房
price :
¥672
release : 1978/12
映画も傑作です。
SFの形をとっていますが、無常観というか諸行無常、人生と人間のお話ですね。
映画の方も傑作でアメリカンニューシネマの巨匠名匠ジョージ・ロイ・ヒルが
「明日に向かって撃て」の成功で映画会社の重役からご褒美になんでも好きな映画を
創らせてあげるよ て言われて撮ったのがこの原作です。
と聞いたことあります。
映画の方は日本ではビデオは絶版で再ソフト化されてないみたいですね。
残念。
『
四畳半神話大系
』
太田出版
price :
¥1,764
release : 2004/12
森見ワールド炸裂です。
4編からなる物語。
第1話を読んだ後、第2話を読み出すと、
「???」これって?
思わず何かの間違い?と思うほどでした。
その先を読むと分かりましたが・・・。
ある大学生が選んだとあるサークル。
4つ気になったサークルがあり、
選択肢は当然4つ。
そのどれかを選ぶことで彼の大学生活がどう変わっていったのか?
昔テレビでやってた「if・・・」という番組を思い出しました。
彼の場合どの選択肢をとっても
結局は同じような運命になってしまったわけで・・・。
何とも辛いなぁ?。
物語自体は非常に面白かったんですけどね。
こういうのもありかな、と。
文章は森見さん独特の文章で
読みにくいと思う人にはものすごく読みにくい文章です。
好き嫌いが分かれるかもしれないです。
しかも4作とも同じような展開で
飽きる人も多いかな、と。
自分はその物語の微妙な違いを楽しむことができましたが、
第4話は特にお薦め。
四畳半である自分の部屋がドアを開けても開けても
自分の四畳半から出ることはできない。
でも、少しずつ部屋の様子は変わっていって・・・。
財布の中身の部分を読んで
そうなるんだったら自分も同じ経験がしたい!と思ってしまいました。
『
きみの友だち
』
新潮社
price :
¥1,680
release : 2005/10/20
友だちとは何か
友達ってなんだろう…? 私がずっと抱えてきた悩みでした。
私は昔から、不特定多数と仲良くすることが苦手でした。
親友はいます。でも、その親友が遠くに行ってしまえば、私は1人ぼっちになってしまう…もがくようにクラスメイトに声をかけても、誰も相手にしてくれないし、話にはついていけません…。そんな自分に焦りを感じていました。小説の堀田ちゃんのように。
でも、そんな必要なんてなかったんだな…この小説を読んで気付かされました。
友達を始めとする、大切な人はその数が大切なのではありません。大切なのは、その人をどれくらい愛しているかということ…。その人のことを一生忘れないくらい好きになること、一生忘れない思い出をつくること、その人を大事にすること…。
私も今身の周りにいる友達、親友を、一生忘れないほどに、後悔のないように愛していけたら、大切に出来たらと思います。
最後の章と、最後から2番目の章は特に泣けます。友達とは何か、その大切さを心に刻み付けてくるような小説です。
『
炎と花〈上〉 (ヴィレッジブックス)
』
ソニーマガジンズ
price :
¥798
release : 2005/09
待ってました!!
何故この作家の作品の翻訳本がこんなにも無いのでしょうか。版権の問題などがあるのでしょうかね。
厳しい状況の中、幸せを探そうと賢明に前向きに生きるヒロイン! 女好きで傲慢だけど、いつの間にかヒロインにメロメロなヒーロー。こんな筈ではと、ヒロインに惹かれる気持ちに抗い、帰って自縄自縛に陥るところなど、ニヤついてしまいますね..。
ヘザーとブランドンの息子のボーがヒーローとなる作品もあるので、邦訳して欲しいです。
また、この作者の作品では、A Rose in Winter や、So Worthy My Love、Ashes in the Wind が好きです。特に、A Rose in Winter は良いと思うんですが。出版社さん、よろしく!
・文芸作品
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高校生 出会い 堀田/高校生 出会い 堀田
結婚後の夜の生活に満足しない、そんな女性が数多くいることをご存知ですか? この傾向は、実は、経済的に恵まれ、何不自由ない生活をしている20代の奥様に多いのです。ご主人が多忙だとか、年齢が離れすぎているとか、理由はさまざまですが、半年や1年以上あっちの方...
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