プロフィール

Author:店 長
大ちゃんの本屋さんへようこそ!

Amazon 検索

スポンサーリンク

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

スポンサーリンク
異常者 (講談社文庫)
異常者 (講談社文庫)
講談社
price : ¥580
release : 1988/08

ブラック・コーヒー (小説版) (クリスティ・コレクション)
ブラック・コーヒー (小説版) (クリスティ・コレクション)
早川書房
price : ¥588
release : 2004/09/16

クリスティーの作品録には含まれていない、34番目のポアロの長編小説

クリスティーは、戯曲の分野においても、この作品を始め、「ねずみとり」、「検察側の証人」、「蜘蛛の巣」、「招かれざる客」といった傑作を残している。ただ、戯曲というのは、演劇の脚本として書かれたものであり、小説と違って、読者に読まれることを意識して書かれていないため、これらの戯曲を小説と同じ感覚で、読んで楽しもうとするには、少々、無理がある。登場人物の台詞の合間合間に頻繁に入ってくる、役者の動きや演技の指示などのト書きが、かなりうっとうしく、読者の集中力をそいでしまうところがあるのだ。私は、ト書きを飛ばして読むことにしているのだが、やはり、戯曲は、本来、舞台で楽しむべきものなのだろう。

読み物としてのそんな戯曲の欠点を補うべく出版されたのが、チャールズ・オズボーンの手による、この「ブラック・コーヒー〔小説版〕」である。ここでは、先に述べた、役者の動きや演技の指示などのト書きが、小説としての情景描写の中に自然に溶け込み、ずっと読みやすくなっており、書き手がクリスティーではないという違和感も、全く感じるところがない。「ブラック・コーヒー」を読むのなら、この小説版の方だろう。
ちなみに、戯曲の出来としては「ブラック・コーヒー」を上回る「招かれざる客」も、チャールズ・オズボーンによって、小説化されている。

さて、物語の方だが、舞台は、物理学者クロード・エイモリーの読書室。莫大な金銭的価値のある新爆薬製造の化学式の入った封筒が盗まれているのを知ったクロードは、読書室に閉じ込めた6人の中に犯人がいると宣言し、電灯を消している一分間のうちに、封筒をテーブルの上に返しておけば、無罪放免しようと通告する。しかし、一分後に明かりがついたときには、クロードは毒殺されていた。クロードのブラック・コーヒーに毒を入れたのは、一体、誰だったのだろうか?ポアロの捜査が始まる。

顔に降りかかる雨 (講談社文庫)
顔に降りかかる雨 (講談社文庫)
講談社
price : ¥660
release : 1996/07

これが原点?

最近は「魂萌え」で新境地を開かれた桐野氏。人間を、社会を見据える目で書かれた作品は読み応えがありました。
で、本書は桐野氏の本来の作風であるハードボイルド作品。まるで2時間の火サスを見ているかのような展開で物語が進んでいきます。男より男らしい主人公ミロと、暗い過去を持つ成瀬との危うい関係。単なるドラマと思うと、よくできたストーリー展開でちょっぴり恋愛もあって楽しめます。この手の作品に、人間観察や心理描写はあまり求めてもいけないのでしょうね。
その後の作品が進化し続けているんだなぁ?、と思える初期作品でした。
ST警視庁科学特捜班―毒物殺人 (講談社文庫)
ST警視庁科学特捜班―毒物殺人 (講談社文庫)
講談社
price : ¥650
release : 2002/09

ST解散の危機!?

公園に死体となって運び込まれてきた男。死因はふぐ毒。その数日後、またも違う公園に男の死体が遺棄されているのが発見された。そしてやっぱり死因はふぐ毒。なぜ公園に?しかも、その手際からは組織的な犯罪のにおいさえもするけれど・・・?特殊な毒の使用に戸惑う捜査本部。しかしSTイエロー山吹はふぐ毒、そして青山の口走った「ゾンビ」という単語から直観を得る。捜査本部の追う本筋からあぶれて山吹の直観を頼りに細いわき道を追うST&菊川。二人の被害者をつなぐ細い糸、「女子アナ」は有効な筋道なのか?その後ろに見え隠れする自己啓発セミナーの本性とはいったい!?ここで手柄をたてることが出来なければSTは潰される。果たしてSTは犯人を検挙する事ができるのか!?ST存続を賭けた、一か八かの大勝負!

今回はSTメンバーも前作に比べてまとまってきていて、成長が感じられました。個性的なのは相変わらずだけれど、STブラック黒崎とSTグリーン翠の人間嘘発見器コンビなどの連係プレーがキラリと光る一作でした。
そしてしょっぱなから科捜研局長に呼び出される百合根(笑。そんないきなり手柄たてろ!っていわれたって困りますよね。しかも素直にビビッて素直にあせるキャップ、百合根。かわいいなぁ(微笑)上司にしりを叩かれ、部下にそっぽを向かれ、菊川の視線に硬直する。ちょっと人に優しくされると感動しちゃう。ほんとに百合根キャップはこのシリーズの陰のヒロインだと思います(ヒロイン?)。少々色物ですが、ノリのいい作品が嫌いでない方、これは一読の価値ありですよ!

ドリームバスター2
ドリームバスター2
徳間書店
price : ¥1,680
release : 2003/03/31

【商品詳細】

異次元の世界テーラから地球へと、死刑囚たちが逃げ出した。彼らは地球人の夢の中に巣食い、やがて体を乗っ取ってしまう。ドリームバスターは、その脱走犯を捕らえテーラへ連れ戻すことを生業とする。地球の民を救うべく、いや、脱走犯の首にかかった賞金を手に入れるため、美少年シェンと屈強な師匠マエストロの名コンビが活躍する、SFファンタジー小説のシリーズ第2弾。 犯人たちが典型的な「極悪人」であった前作に対し、本書では同情に値する脱走犯が描かれている。前半部分「目撃者」には、犯罪現場を目にしたために悪の道を歩むはめになったワッツが、後半「星の切れっ端し」では、幼児期の虐待によって暴力が身に染み込んでしまったモズミが、それぞれの境遇によく似た地球人に取り付いている。マエストロが「百パーセントの悪人はおらん」と言うとおり、犯罪者の心の中にも善がある。逆に、普通の人間であっても悪を芽吹かせる心の隙がある。本書は奇想天外な冒険ファンタジーの世界でありながら、単純な勧善懲悪ストーリーにはない、人間の弱さや生きることの悲哀を感じさせる深みのある物語である。 ほかに、シェンとマエストロの運命的な出会いのシーン、生れて初めて仕事に恐れを抱いたシェンの心に潜む陰、ドリームバスターに対抗する闇の組織など、1作目を知る者にはたまらない魅力が連なっている。(冷水修子)

ハイペースで続けて欲しい。

 異世界から夢に住み着いてしまった犯罪者たちを捕らえにくるDB(ドリームバスター)の活躍を描く第2巻。

 読み応えのあるライトノベルかなと思って1巻を手にとったものの、宮部みゆきさんが書いている以上、そんな浅いもんじゃないよねーと思い直した次第。1巻の最後の章で描かれた記憶消失で失語症を抱えた少年・リップの過去に絡みそうな雰囲気があったはず……2巻ではそのリップが姿をくらませてしまいました。
 今作では登場する犯罪者たちも、それぞれの傷を背負ってその傷にどう向かい合っているかが描かれています。勧善懲悪ではなく、犯罪者にもDBにも、そしてその周辺の人々の思いが多層に折り重なる作り込みの深さは読んでいて楽しいです。ちょっと昔ならば「ファンタジー小説なので子どもっぽいと思うかもしれないけど」と前置きしなければ友人に薦められなかったものですが、今はその抵抗感も薄いと思います。
 唯一の不安は田中芳樹さんのように、続巻が何年も発売されなくなること。既に4巻まで発売されていますが、完結まで一気に走り抜けて欲しいなぁ。
地底の魔術王 (少年探偵)
地底の魔術王 (少年探偵)
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005/02

風化水脈 新宿鮫VIII (光文社文庫)
風化水脈 新宿鮫VIII (光文社文庫)
光文社
price : ¥980
release : 2006/03/14

真壁ファンは必見!

新宿鮫シリーズの8作目。今作の目玉は真壁!真壁で始まり真壁で終わる。真壁の物語と言っても過言ではない。服役を終えた彼が出所してきます。ただ1作目や無間人形とは違いハラハラ感は少なく淡々と物語が進行していきます。ハラハラするのはラスト数ページのみ。しかし最後の1行がとても良い。作者はこの1行のために660ページ書いたのかもしれない。名作です。
千里眼 ミドリの猿 (小学館文庫)
千里眼 ミドリの猿 (小学館文庫)
小学館
price : ¥580
release : 2001/03

二人の出会いは、こんな形で…

こんな かっこわるい嵯峨敏也がいてもいい。
常に冷静な観察眼で 人の心を見抜いて、救っていく…そんなかっこよすぎるだけの完全無欠の人間よりも…
自分のカウンセラーとしての資質、能力に疑問を持ちながら のたうちまわる、そんな姿もよく似合う。今回は、
自分の弱さも欠点もひっくるめて、立ち直っていく人間としての強さを見せてくれる。

松岡は 嵯峨敏也と岬美由紀の出会いをこんな風に準備したんですね。

美由紀に支えられて立ち直り、再始動を始めた嵯峨。
お?ぃ岬美由紀、どこにいるんだ! 無事なのかぁ??
                                             (『運命の暗示』…に続く)

「言霊の国」解体新書 (祥伝社黄金文庫)
「言霊の国」解体新書 (祥伝社黄金文庫)
祥伝社
price : ¥600
release : 2006/07

日本国憲法は単なる祝詞だ!

この本を読んでいると、こんなフレーズが頭に浮かんできます。「日本国憲法ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」
『平和』憲法というのも、一種の御神体のようなものなのですね。
ベクトルの向きが180度変わった位で国民のメンタリティまでは、そう易々とは変わらない。困ったものです。
山妣〈下〉 (新潮文庫)
山妣〈下〉 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 1999/12

坂東作品の中でも好きな本です

物語としても当然面白いのですが、人として、いろいろなことを考えるきっかけを与えてくれる本です。この本が面白くないという人は、読書方法を考えたほうが良いかも!?
ジェイミーの墓標〈2〉―アウトランダー〈5〉 (ヴィレッジブックス)
ジェイミーの墓標〈2〉―アウトランダー〈5〉 (ヴィレッジブックス)
ソニーマガジンズ
price : ¥819
release : 2004/01

アウトランダー第2作

大長編「アウトランダーシリーズ」の2作目です。
今回の舞台は、パリが中心で、華やかなフランス宮廷が出てきます。
1作目に比べるとやや中だるみ(?)かとも思いますが、この先のシリーズも面白いので、はずせないところです。
読んでいろいろびっくりしてください。
おれの中の殺し屋 (扶桑社ミステリー)
おれの中の殺し屋 (扶桑社ミステリー)
扶桑社
price : ¥840
release : 2005/05

アメリカの田舎の保安官助手がサイコ・キラー!

アメリカの田舎の不気味さはスティーブン・キングの小説のネタのひとつですが、キングの場合、スーパー・ナチュラルな話の前振りに過ぎません。本作はスーパー・ナチュラルな話ではなくシリアル・キラーの話ですからもっと怖いです。アメリカの田舎って未だに保安官、シェリフがいるんですよね。きっと町の有力者の息がかかっているんですよね。それだけでもちょっと怖いです。本作のシリアル・キラー、サイコ・キラーは保安官助手です。しかも一人称で語られたんじゃ、怖くてたまりません。彼に比べれば「羊たちの沈黙」のレクター博士なんて、いかにも作り物で、よく考えればあんまり怖くないですよね。
トンプスンの定石どおり、普通ここで終わりだろうというクライマックスの後の後日談がぶっ飛んでいます。トンプスンの心の闇も深そうです。
ジム・トンプスンに比べると、同時代のレイモンド・チャンドラーやミッキー・スピレーンはまだ健康的ですね。
深山木薬店説話集 (講談社ノベルス)
深山木薬店説話集 (講談社ノベルス)
講談社
price : ¥903
release : 2006/06/07

シリーズ未読だと厳しい

完全にファン向けの作品でしょう.

既刊のシリーズの外伝にあたる短編集ということで,
本編の続きや,または繋がっていくであろう作品が多く,
ワタシもですが,未読ではほとんどわからないと思います.
そのため,これを入門用として本編へ…というのも厳しそうです.

逆に,すでに読まれているファンの方であれば,
多くのキャラクタの裏話的な作品が満載ですので,
ぞんぶんに楽しめるのではないかと思います.

もう少しなじみの薄い人にも…とも思いましたが,
ターゲットを絞るのもそれはそれでよいのではと思います.
D--妖殺行
D--妖殺行
朝日ソノラマ
price : ¥494
release : 1985/07

どこまでも美しいもの

私の愛する吸血鬼ハンター、D。このシリーズはほぼ持ってます。一番お気に入りなのは別巻の「D―昏い夜想曲」。玲瓏とした空気が漂っていて美しい。
そして、話として好きなのがこの「妖殺行」。決して人に牙をむけなかった吸血鬼マイエルリンクと、美しい人間の娘シャーロット。二人の実を結ばぬかもしれぬ哀しい愛の逃避行。そして、父親からの依頼でそれを追うD、凶悪な同業者のマーカス兄妹。
ここまででピンときた方もいるやもしれぬ。つい先日映画になったあの「バンパイアハンターD」の原作となっているのがこの作品です。
力強き支配者と、か弱き人間...種を超えた愛ってのはきっと永遠のテーマなんだろうな。うん、マイエルリンク好きなのです。とても素敵。吸血鬼=貴族でありながら、人間を虐げず、人から尊敬され、人を愛した吸血鬼。シャーロットが愛するのも無理はない、と思う。
そしてそれを追うDがまた素敵。たまに感傷に流されてみたりするDが、美しい。二人に表情を変えぬまま切なげなまなざしを送る彼の優しさが、すごく切なかった。
そしてマーカス兄妹の長女(紅一点なり)レイラ。Dにひかれてゆく彼女の気持ちに同調。だってD、優しいんだもん。表情にも、言葉にも出さないし素っ気ないというか不器用というか...ではあるけど。
この世界ではハンターに追われ続け、安息の生活はないと二人は星々へと旅立とうとするのだが、ついにたどり着いた宇宙空港は既に廃墟と化していて...そんなはずはないと狼狽するマイエルリンクに貴方とどこまでも旅をというシャーロット。そしてそこで繰り広げられる、Dとマイエルリンクの最期の闘い.......互いに互いの気持ちがわかっているからこそ「痛い」闘い。見ているこっちまで痛くなってくる。
そしてやはりラスト。安堵と優しさをはらんだ無垢なる切なさ。
さすがD...と言っておく(笑)。
リベンジは頭脳で
リベンジは頭脳で
アカデミー出版
price : ¥1,400
release : 2005/11

安心して読めます

最愛の妻をギャング団に訳も無く殺された男の復讐は成功するのか?
翻訳物に多い日本語の不自然さが無く、すいすい読めます。
もちろんストーリーが良いからでしょうが。
マンネリ、奥深さが無い等々の意見はあるのでしょうが、外れなく読める作者の一人です。

完全版 摘出―つくられた癌 (新風舎文庫)
完全版 摘出―つくられた癌 (新風舎文庫)
新風舎
price : ¥940
release : 2006/12

物足りない・・・

左右間違って乳房を切除した事実を、患者や患者の家族に知らせずに
済ませようと画策する医師たち。そのために、本来癌がない左の
乳房にも癌があったことにしようとする。自分たちのミスを隠すこと
だけを考え、患者の立場を顧みない医師。その態度には腹立たしさを
覚える。作者が現役医師なので、手術の場面やプレパラート操作の
場面には生々しい迫力があった。だが、この作品は医師側の視点から
しか描かれていない。両方の乳房を切除された女性の苦しさや悲しみが
読み手の心にあまり伝わって来なかった。患者の立場に立って、もう
少し深く苦悩を描いてほしかった。そうすればもっと味のある面白い
作品になったと思うのだが。
マネー・ハッキング (講談社文庫)
マネー・ハッキング (講談社文庫)
講談社
price : ¥700
release : 1999/11

割を食うのはやっぱり女性?

「偽造証券」の方が先の作品と思いきや、「ヘッジファンド」と本作の方が先の作品。
トレーディング、銀行の様々な業務処理手続き、部署や上下機構など、
金融業界の広範かつ深遠なる知識にITを絡ませ、テクニカルになりがちな問題が、
面白く&手堅く描き出されており、著者の作品の醍醐味が十分に楽しめる。

大きな「ねずみ」の顛末が十分明かされないことに、少々欲求不満が残るほか、
本書でも銀行の不正は社内でもみ消されるようで、現実社会でもきっと珍しくない
のであろうと、問題の根の深さを感じさせられる。

しかし主人公は本当にこれでよかったのだろうか?既成の社会の枠からはみ出す
「自由度」は、女性の方が多く持つというのが現実だろうが、他の人物の展開と比べて
しまうと、彼女が本当に「満足」しているのか、気にならずにはいられない。

暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス)
暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス)
講談社
price : ¥1,334
release : 2001/09

これは君に下手な嘘つきの誇張を感じさせないか?

これは私的に、今年読んだなかで一番良いです。
整合性とか論理とか、そこを重きとしない読み方だからですが、
この圧倒的感情の揺さぶり、ぶちかまされました。
煙か土か食い物では出番の少なかった三郎ですが、
どうも自分に重なってしまいます。
楓の相手が好きで好きででもどうしようもない、
けれど行き場を失って矛盾する熱の表現も良く分かる。
いままで誰もが描写し切れなかったことが
生の言葉で熱く熱く語られています。
依存とかもやもやしたものすべてがテーマのように感じる。

ラストは納得がいかないけれど、
納得させられてしまう力技でした。完敗です。
勝利 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
勝利 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
price : ¥777
release : 2006/11

主人公の人物設定が絶妙

 ご存知「競馬シリーズ」。ナゾのビデオテープをめぐり、争奪戦が繰り広げられるが、ストーリー自体はとりたてて目新しいものでもない。本書の秀逸な点は、主人公ローガンの人物設定の妙にある。今回の主人公はガラス職人、それもかなり腕のいい職人。主人公の職業を通し、ストーリーがぐっと厚みのあるものに仕上がっている。
 名訳の菊池光が2006年死去。彼の手による競馬シリーズもこれで最後か。残念でならない。
四日間の奇蹟 (宝島社文庫)
四日間の奇蹟 (宝島社文庫)
宝島社
price : ¥725
release : 2004/01

ファンタジー

宝島の新人賞第1回「このミステリーがすごい!」大賞の大賞金賞受賞作品です。
どんだけすごいんだろう?と思い読んでみました。

ある強盗事件で両親を亡くした脳に障害を持った少女・千織と、その事件で左手薬指を失いピアニストの道を閉ざされた青年・敬輔が、山奥の診療所で遭遇した不思議な出来事・・・簡単に言えばこういうストーリーです。
しかし、もうひとつ重要な人物がいます。
その診療所で働く女性・真理子です。
彼女は敬輔の高校時代の後輩にあたります。
この真理子がある事故から千織を庇い意識不明の重体となったことから物語の本筋が始まります。

ここまで書くと分かる方もいると思いますが、大きく言うと入れ替わりの物語です。
言ってしまえば小説では使い古されたテーマでもありますよね。
私が読んで思ったのは、これはその入れ替わりが終わった後が重要だと思うのです。
なんて言うのか再生の物語っていうのかな・・・

ミステリーというより、ファンタジーで、あまり感情移入は出来なかったし、帯に「感動」とか「涙が止まりませんでした」と書いてありますが、私は涙は出なかったです。
小説なんだからフィクションなのは当たり前なんだけど、ファンタジー色が強くなってしまって余計に作り物という感じがしてしまいました。
面白くないという事ではないんだけど、私の好みではなかったかな。
グレイヴディッガー (講談社文庫)
グレイヴディッガー (講談社文庫)
講談社
price : ¥700
release : 2005/06

13階段より好きです^^

テンポ良く、登場人物も魅力的で楽しめました^^
これって映画化とかされてないのかな??
でも、映画にしちゃうと逆にホラー映画っぽくなっちゃうかもw
この主人公は魅力的なキャラなので、
彼を主役にした「シリーズ」にしても良さそうです!
この作品を「13階段」よりも低評価になさってる方々が多いみたいですが・・・
「13階段」の方こそ・・・私的には「2時間ドラマ」的にしか思えなかったので。。。

ラビリンス 上
ラビリンス 上
ソフトバンククリエイティブ
price : ¥1,500
release : 2006/09/01

ロマンチックなミステリー

発掘作業を手伝っていた、アリスが洞窟で偶然2人分の骸骨を発見する。骸骨が付けていた指輪と洞窟の壁に書かれていた迷路の模様を巡って、アリスの周りでさまざまな事件が起こるというストーリー。アリスの話と平行して、800年ほど前に生きるアレースの物語が書かれていて、この2人にどんなつながりあるのか、指輪と迷路の図には一体どんな真実が隠されているのか気になって仕方がなくなった。ミステリーとしてオススメな上に、2人の女性の恋や、人生が物語としても秀逸!愛や信念を貫くアレースの生き方はただひたすらかっこいいと思うし、アリスが恋に落ちていく過程もドキドキした。ぜひ映画化して欲しい作品だ。
炎立つ〈伍〉光彩楽土 (講談社文庫)
炎立つ〈伍〉光彩楽土 (講談社文庫)
講談社
price : ¥680
release : 1995/10

真の楽土

「曽祖父の望んだ国だ。民のすべてが一つとなってともに助け合う。それが楽土」

この泰衡の言葉に象徴されるように、ついに蝦夷は楽土を実現した。だが、そこに源平合戦にからみ、源氏の手が・・・。

今、「美しい国づくり」などという言葉がもてはやされているが、真の美しい国とは、この奥州藤原氏が築き上げた平泉をはじめとする奥州のことではないだろうか。誰もが笑って過ごせる国、誰もが助け合って安心して過ごせる国・・・。

経清、清衡らの思いを受けて実現したこの国を守るため、泰衡は一人苦悩しつつも、最後の決断を下す。それは例え己の身を引き換えにしたとしても、蝦夷の心を残すために・・・。

この本は、あくまで歴史小説にすぎないですが、現在の日本の情勢に照らし合わせても、その思想・考え方は極めて方向性も内容もマッチしており、まさに見本とすべき姿の一つを現してくれます。願わくば、この本を多くの方に読んでいただいて、一人ひとりの考えに変化をもたらしてくれればと思います。
楽園 (新潮文庫)
楽園 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 1995/12

映画化不可能?

世界遺産に認められる以前の屋久島に行った時、人気(ひとけ)のない同島の灯台に車で行ったことがあります。その少し高い場所からは樹々の間に光り輝く海が大きく広がり、南洋の暖かい風が吹いていたのを覚えています。この海に漕ぎ出して行く勇気は自分にあるだろうか...などと社会へ飛び出す直前の自分はぼんやりと考えていたことを思い出しました。この本はそんな大冒険を“愛のために”したひとがいたかもしれない、という思いから始まっているのではないのかなと今思っています。それにしても時空を超えた著者の想像力/構想力には驚きを禁じ得ません。良い映画やドラマあるいは物語は概してそういうものですが、平易な文章や言葉で描かれているにも関わらず、夢、愛、欲望、様々な人間関係、肉体的あるいは精神的な極限状態など多様な内容を表現しており、単なるファンタジーと最初から決めてかからない方がよいのでは、と思います。読ませます。
李欧 (講談社文庫)
李欧 (講談社文庫)
講談社
price : ¥750
release : 1999/02

不思議な・・・

男女関係無く、この小説の魅力は主人公達の生き様だと感じます。
高村薫の小説は好きでほとんど読みましたが、細部や社会環境は極めて現実的でありながら、内容は現実的には考えられない、けれどカッコイイ。というのが男の俺から見た感想です。

確かに同姓愛的な要素は、この作品でも他の高村作品でも多少なりとも入っている事が多いのですが、けれどそれを感じさせない。正確には不思議と嫌悪させられる事が無い。俺には何故か段々と、それが普通の事の様に思えてくるのがちょっと怖い(笑)
たぶん、人間関係の描き方がすごく奥が深いからなんだろうけど。…因縁も含めて人と人が繋がっていく中に人間味を出しながら、枝葉のようにさらに広がりを見せて、そして再び繋がっていく。

実は、この「李歐」の元になっている「わが手に拳銃を」をかなり前に読んでいます。
「李歐」が改めて加筆修正をおこない手直しされている作品だとは知らずに購入し、読み始めてみて気がついて事実を知ったという状態だったのですが、結構大胆に改稿されてる所があったり若干の登場人物の設定変更もあるので、読み比べも面白いと思います。

ただし物語を通して結末まで、「李歐」の方が面白いとは思いますが。
結末に関して言えば「李歐」で良かったと思ったし、俺個人的にはこの作品の方が納得もできるしスッキリしました。

高村作品の中では珍しい結末だけど、たまには、こんな結末もありだな。
薔薇の花びらの上で―イヴ&ローク〈13〉 (ヴィレッジブックス)
薔薇の花びらの上で―イヴ&ローク〈13〉 (ヴィレッジブックス)
ヴィレッジブックス
price : ¥893
release : 2006/10

イヴの戦い

まだイヴの父親の悪夢から逃れられないイヴ今回も彼女の心の傷を
抉るような事件。女性を無抵抗な状態にし、レイプをする。
犯人はそのことをゲームとして楽しんでいる。なんとも許しがたい事件。
早々に犯人像が登場して、どうやってイヴがその犯人にたどり着き、
近づいていくのかかが今回の読みどころです。
前作より発行に時間がかかったようで、待ちくたびれました(笑)
今回もバリッと生真面目なのにどうも男にだらしがないピーボディの
恋愛沙汰が面白く描かれています。
イヴにももう一人新しい友人が加わります。
そしておとり捜査のイヴの変身姿…う?ん見てみたい!
豆腐小僧双六道中ふりだし
豆腐小僧双六道中ふりだし
講談社
price : ¥2,100
release : 2003/12/20

【商品詳細】

江戸時代に出版された黄表紙などで人気を博したという妖怪「豆腐小僧」が、自らの存在理由を求めて旅をする。豆腐を載せた盆を手に、ただ立ちつくすだけの妖怪である自分は、豆腐を手放すと、ただの小僧になるのか、それとも消えてしまうのか。男女の色恋に赤面し、自分以外の妖怪におののいてしまう軟弱さにもかかわらず、胸に去来するのは「消えたくない」という強い思い。お盆の豆腐を落とさないように気遣いながら、豆腐小僧の珍道中がはじまる。 著者は、『嗤う伊右衛門』や『覘き小平次』など、怪談話を斬新な解釈で現代に蘇らせる一方、『どすこい(安)』などのパロディー小説も手がけてきた京極夏彦。本書では、史実のうえでも来歴のはっきりとしない妖怪の自分探しをテーマに、自由な発想と膨大な知識を駆使しながら、幕末を舞台とした冒険物語へと仕立てあげている。講談調のひょうひょうとした語り口と、豆腐小僧のとぼけた味わいが、おかしみを誘わずにはいられない痛快作だ。 特徴的なのは、豆腐小僧が自我に目覚めていく過程を軸にして、妖怪とは何かを順序だてて解説している点である。地震を説明するための妖怪「鳴屋(やなり)」や、死を悟った人間のけじめとして現れる「死神」。そのほか、狸や狐など、その由来や役割が、コミカルな物語に託して論じられる。しかし、そこから垣間見えるのは、人間が感得しなければ、消えてしまう運命を背負った妖怪たちの悲哀だ。本書には、近代化とともに失われていった日本人の心とは何かという深遠なテーマも映し出されているのである。(中島正敏)

京極流「妖怪論」

 本書は,小説としてストーリーそのものを楽しむというよりは,小説仕立ての「妖怪論」を楽しむというのが相応しいと思います。よって,今までの京極夏彦氏の小説と同一平面上で論じないほうがよいでしょう。
 そういう視点からは,本書は少々冗長かなとも思います。人により,好みも別れるでしょう。
 もっとも,講談口調の軽快な語り口が,その点を緩和してくれています。

 決して退屈な作品ではありませんが,読者がどこに重点を置くかで評価が分かれると考え,星4つとしました。

ダック・コール (ハヤカワ文庫JA)
ダック・コール (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
price : ¥672
release : 1994/02

静かな時間を感じる

作者も知らず、タイトルも知らず、帯買いしました本書。その完成度にびっくりしてしまいました。帯のうたい文句は「誇り高き探偵たち We Loveハードボイルド」という企画シリーズです。でも本書には探偵が出てきません。プロローグに出てくる青年の「夢」の物語のような数編の物語。そしてその物語たちは静かな時を読者にプレゼントしてくれる。その静けさは登場人物達が作り上げている。現実と幻想のちょうど境目を辿るような物語たちが、僕たちに示してくれるのは「生きる」意味。めずらしい鳥を撮ってしまう男、絶滅したリョコウバトの話、狩りの上手な少年と生きる意味を見出したおじさん、脱獄囚を山中に追う日系二世とインディアンの末裔、鳥と亀に救われた少年、デコイと少年の話、この六篇の根底に流れているのは「生きる」ということである。静かな文体であればあるほど、読者に文章が迫ってくる。いい読書ができた。山本周五郎章は裏切らない、と読書好きの同僚が言ったことがあったが、本書を読めばその言葉が本当であったことを理解できる。

青銅の魔人 (少年探偵)
青銅の魔人 (少年探偵)
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005/02

操縦不能 (新潮文庫)
操縦不能 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 2006/01

高校生の娘が・・・

高校生の娘に「メッチャおもろいさかい」と言い含め、
これとパイロットインコマンドをあわせて読ませました。
どうやったと感想を聞くと
「お父さんどうしてくれんの?飛行機こわーて乗られヘンようになったやん」
とのことでした・・・
かくいう私も娘と同じような感想をいだきました。
きっと、知能レベルが娘と同程度なんでしょうね。

非常に残念ながら、内田幹樹さんの新作がもう読めません。
作者のご冥福をお祈りします。
淋しい狩人 (新潮文庫)
淋しい狩人 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 1997/01

縦糸と横糸の織りなす不思議な味わいの作品

これは一種の推理小説なんだな。
だから当然、謎解きに妙があるが、どうもそこだけではない。
そのあたりが、宮部みゆきの一筋縄ではないところか。
縦糸には、(あんまし本のことを知ってはいない)古本屋の主人イワさんに、少なくともそのイワさんより
ずっと本について、物知りの高校生の孫、稔。この二人とその家族の織りなす一種の家族ドラマがある。
で、横糸は推理小説としての事件か、と言うとそうでもない。
むしろ、「事件」を生み出した人間ドラマ、市井の人びとの何気ない生活、がある。何気ない生活にも、
ないがしかのドラマ性のあること、と言うのがどうも横糸らしい。

しかし、やっぱり事件の謎解きそのものには意味があり、それがこの縦糸と横糸の織りなすドラマに、
スパイスを効かせている。
ある種奇妙で、ユニークな推理小説とも言える不思議な味わいの作品でした。
視点の移り変わりが巧妙で、そこに、この世の中は様々な人がそれぞれの目線で生きている、なんて
当たり前のことを改めて感じさせる、書き手の力量を感じる作品でした。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 2003/01

民俗学と犯罪

 2000年に出た単行本の文庫化。
 民俗学とミステリを融合させたという意味では非常に面白い。民俗学が単なるにぎやかしではなく、トリックや殺人の動機と有機的につながっており、読ませる内容だった。
 ただ、主人公である蓮丈那智が好きになれない。ホームズの流れを汲む正統的名探偵なのだが、あまりに格好良すぎるというか。あと、巨悪のからむ陰謀ものというのもちょっと。
 でも、もう少し読み続けてみようと思う。
ヒストリアン・II
ヒストリアン・II
日本放送出版協会
price : ¥1,785
release : 2006/02/22

良いんですけど

良い本だと思います。現在と過去、行ったり来たりの内容ですがそれが緻密に描かれ、何とも不気味なドラキュラ伝説と相まって重厚感が漂います。語り口もそれぞれの時代を感じさせ、重い感じがなお良い。最近評判の「風の影」はこの「ヒストリアン」の手法をまねたのではと思えるほど似たものですが、こちらのほうが重厚感があり楽しめます。似たような重厚感は「荊の城」でしょうか。「風・・」や「荊・・」がお好きな方は良いでしょう。ストーリーはいわゆるジェットコースターのように展開しません。ラストもこの手の内容のエンディングでは良いのではないでしょうか。中欧のあちこちを旅したくなります。なかなか中欧について細かく書いた本がありませんので。だたし翻訳があと一歩というところでマイナス1でした。毎夜毎夜じっくり読まれたい方にお勧めです。
灰色の巨人 (少年探偵)
灰色の巨人 (少年探偵)
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005/02

カウンセラー (小学館文庫)
カウンセラー (小学館文庫)
小学館
price : ¥630
release : 2005/02

二度美味しい

同じ臨床心理士ものでも、「千里眼」シリーズとは一線を画している、臨床心理士嵯峨敏也シリーズ第三弾。
と言っても、私はこっちのシリーズは本作が初めてでした。
本作は、かなりしんどい少年犯罪がメインで話が進みます。
正直、相当しんどい犯罪。これは好き嫌いが分かれるかも知れない。
人生と言うのは、こうして暴力的に消し去られるのかなぁ、と。
もちろん犯罪に遭遇することはどのみち理不尽だけど、本作の理不尽さは尋常ではない。
私にはちょっときつかったなぁ。

面白いことに、本作は主人公臨床心理士の嵯峨敏也シリーズなのに。。。
彼以上に、奏でる音楽で演奏者の心理を分かってしまう小学校の女性教諭にして特異な才能を持つ
響野由佳里(ひびのゆかり)の人間としての描写がとてもとても深い。
嵯峨さんの影はすっかり薄くなっちゃって、私実は響野由佳里さんのシリーズなの?なんてトンチンカンなことを思っていたくらいです。
音楽療法と言うか、音楽心理学(なんて言葉は私の造語)と言うか、その方面からもとても興味深い作品です。

内容、ストーリー展開、等々サイコホラー、サイコサスペンスとしても一級ですが、それと同時に臨床心理、人間の行動心理、と言うものをたっぷり勉強できる。
二度美味しい作品と言えるでしょう。
千年紀末古事記伝ONOGORO (ハルキ文庫)
千年紀末古事記伝ONOGORO (ハルキ文庫)
角川春樹事務所
price : ¥672
release : 2000/10

古代の物語が好きなら

古事記を読んでみても和訳してあってもわかりずらいって思う人は沢山いると思いますが、でもこの本は初心者の人にも読みやすくて興味がある人には持ってこい。おまけに作者の独特の解釈で新しい古事記の世界が広がって楽しい時間がすごせると思います。
警視の不信 (講談社文庫)
警視の不信 (講談社文庫)
講談社
price : ¥1,040
release : 2005/09

事件が解決しても残る哀しみ

殺人事件が起こり、解決するまで、クリスマスを背景にゆっくりと時間が流れる。複雑な人間関係が交錯し、心の機微が、丁寧に書き込まれてゆく。シリーズの8作目だが、この物語からでも充分に読み応えがある。事件が解決しても残る哀しみにこそ、現実感がある物語だ。
黒い太陽(4)
黒い太陽(4)
実業之日本社
price : ¥560
release : 2007/03/29

幸運は誰に?〈下〉 (扶桑社ミステリー)
幸運は誰に?〈下〉 (扶桑社ミステリー)
扶桑社
price : ¥890
release : 2005/12

最高のバカ小説

ある黒人女性が2800万ドルの宝くじに当選したが、実は当たりくじは2つあり、もう片方を所持した白人至上主義者のコンビが彼女からの強奪をたくらんだため、大争奪戦に。映画「ウェイクアップ!ネッド」でもあったように、宝くじをめぐる騒動という設定自体は至ってありがちだ。

ただ、そこは剛腕作家のハイアセンだけに、異様な登場人物たちが話を大脱線させていく。
金よりも亀を愛する黒人女性、彼女の取材に来た新聞記者、新聞記者の不倫相手、不倫相手の夫の裁判官、新聞記者との離婚を拒否し続ける舞台女優、すべてをNATOの陰謀と思い込む悪漢、悪漢を手玉にとる巨乳ウェイトレス、カメに取りつかれた新聞社のデスク、そしてカニ・・・。

コメディであり、ラブロマンスであり、ピカレスク小説であり、環境問題小説であり、社会批判であり、ジャーナリズム批判でもある。

要するに今回もまた、最高の馬鹿小説ということです。
高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
price : ¥672
release : 1988/09

ふんいき

1942年の作。マーロウの日常の雰囲気を楽しむための小品といった趣あり。清水俊二さんの訳ですが、田中小実昌さんのも読み比べてみたいものです。


フォー・ディア・ライフ (講談社文庫)
フォー・ディア・ライフ (講談社文庫)
講談社
price : ¥750
release : 2001/10

がんばれ、ハナちゃん

主人公は、元マル暴で、今は新宿二丁目で無認可保育園を経営しながら経営難の保育園のために探偵もやっている花咲慎一郎。
一見無理がある設定を作者は見事に物にし、ヤクザと渡りながら子供達のはしかの予防接種にも悩むというハードボイルドにしてしまった。
子供達のかかえる事情に、「自分には何もできない。もう疲れた。放り出したい」と思いつつ“フォー・ディア・ライフ(一所懸命)”してしまう
ハナちゃん。そして、ハナちゃんの周りのわけありな人たちも皆魅力的です。

バラバラに思えたそれぞれの事件が最後に向けて一つに繋がる終盤は、絶対に読むのを止められませんよ。
太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)
太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)
光文社
price : ¥700
release : 2006/03/14

ジャパン・コーストガードの面目にかけて

 テロリストにより占拠された貨物船「パシフィック・ローズ」を嵐の中操舵しながら、船員達の命と希望を守るために尽くす船長柚木静一郎。
 それを救いたいと手を尽くす国際海事曲海賊情報センター勤務の娘、柚木夏海。
 対峙するテロリストのほか各国の思惑や、組織内の軋轢、などがパシフィックローズの救出を阻み、ラストまで気が許せない展開で、大変面白く読みました。
 最後の美しい場面は涙をおさえられませんでした。
 たいへん面白い小説一気によんでしまいます。
 
天狗殺し―完四郎広目手控 (集英社文庫)
天狗殺し―完四郎広目手控 (集英社文庫)
集英社
price : ¥620
release : 2003/12

屍蘭―新宿鮫〈3〉 (光文社文庫)
屍蘭―新宿鮫〈3〉 (光文社文庫)
光文社
price : ¥700
release : 1999/08

サスペンス

「新宿鮫」「毒猿」と読んで感じたが、鮫島と敵となる犯罪者がどんどん近づいてゆく過程の描写が秀逸で、緊迫感がある。
それが充分に活かされたのが本作だと思う。「毒猿」では活劇風だったが、今回は敵の女たち(このような設定もいい)との闘いを描くサスペンスだ。そこに前述の緊迫感溢れる文章だから、コレはまた凄い作品に仕上がっている。
また、敵のドラマや人間の直接の描写は健在である。大沢氏の得意技を発揮した一品である。
夜警
夜警
双葉社
price : ¥840
release : 2007/04

人のちょっとした決断が・・・

真面目に夜警を務めている栄田雄一郎の前に一人の少女が現れるところから物語は始まります。
彼女が幽霊だと言うことが解り、いくつかの望みを叶えて貰いますが、そこから彼の周りがいろいろ変化してきます。そして、いくつかの「死」が・・・。
それぞれの人間のエゴが絡み合い、人間の持つ「業」のようなものが、やがて人の「死」をもたらします。
人のちょっとした決断が他人に及ぼす影響について、普段は気にもとめません。しかし、程度の差こそあれ、他人に影響を与えているものなのですね。
多くの登場人物が絡み合う展開はいつも通りですが、少女は天使なのか死神なのか、謎を抱えつつスピーディに展開し、いつも以上に読ませてくれます。気楽に読める楽しい一編です。
アプリケーション開発を成功に導く システム基盤の構築ノウハウ
アプリケーション開発を成功に導く システム基盤の構築ノウハウ
日経BP社
price : ¥3,990
release : 2005/01/13

実際の構築業務をイメージした内容

基盤構築に直接携わらない方にも、是非読んでもらいたい一冊です。
「日経システム構築」編集ということもあり、内容が具体的であり、分かり易い構成になっています。

各種ツール等についても、メジャーなものを題材にしているところが良かったです。
QED ventus 御霊将門 (講談社ノベルス)
QED ventus 御霊将門 (講談社ノベルス)
講談社
price : ¥882
release : 2006/10/06

将門公が好きになりました。

●なんだかこれを読んでると将門公が極めて紳士的で正常過ぎるほどまっとうな人物に感じてきます。身近にいたら気持ちがいいと思える人です。親戚連中にろくなのがいないと最後はブチ切れるしか手がないんですかね。●これ歴史だけの探求でいいと思うんですけれど。サブのリアルタイムで展開する方のお話は今回だけで窺う限りあまり意味ないし面白くないです。これから何かの伏線になれば致し方ないかもしれませんけれど情報量が多いのでメインの方に集中したいです。●因縁めぐりもいいんですけど色々出てきたキーワードや人物にもう少し触手を伸ばして欲しいです。河衆とか山衆とか出っぱなしでフォロー無しです。どういう人々なのでしょう。あと将門公と鉱山技術者の関係も気になります。家ぐるみ代々の同盟関係なのか将門公の開墾地で邂逅した一代限りの仲なのかどっちでしょうかね。●将門公個人の足跡ひととなりは留保つきでひととおり分かりましたが彼を担いだ人々頼った人々手を差し伸べた人々それぞれ気になるキーマンがいました。それらについての調査も欲しかった。特に頓死した親王殿下、気になります。●将門公の幼年期?青年期の経過がよく分かりませんでした。挙兵後中心でしたので。特に滝口詰めの鬱屈した時代はどんな影響を彼に与えたのでしょう。●推理のプロセスには大きな飛躍・破綻は感じませんでした。ただ図表・実物写真や地図年表をちょっと添えて欲しいですね。情報量が多いので。
航路〈下〉 (ヴィレッジブックス)
航路〈下〉 (ヴィレッジブックス)
ソニーマガジンズ
price : ¥998
release : 2004/12

ページをめくる手を止められません!

文庫の帯にあった宮部みゆきさん、瀬名秀明さんの「絶賛!」に嘘はありませんでした!
本当に面白かった。先を知りたいけれど、読み終わりたくない、そんな本でした。
単行本の時はあのぶ厚さに、そして文庫では「脳死」「死後の世界」という言葉に、一瞬手が引っ込みかけましたが、やっぱり買って良かったです。
とにかく面白い!、と言う言葉しか思いつきません。
ニューヨーク大聖堂〈上〉 (講談社文庫)
ニューヨーク大聖堂〈上〉 (講談社文庫)
講談社
price : ¥900
release : 2005/05

時間、空間的にも立体的。

〜最近、デミルはあんまり面白くなかったんですよね。でも、復活という感じです。アイルランドのテロリスト達が、大聖堂に人質をとって立てこもってからのストーリーは、特に緊迫感があって、ぐいぐいと引き込まれます。絶対に奪回はむり、、、、というシチュエーションから、索を練り練り、奪回していく過程に手に汗を握りました。苦悩とか、迷いとか、恋愛と〜〜か、家族愛とか、人間も多層的によく書き込まれています。グロテスクすぎないのもいいです。
時間的にも空間的にも立体的です。ぜひー、映画化して欲しいです。〜
若草色のポシェット (光文社文庫)
若草色のポシェット (光文社文庫)
光文社
price : ¥500
release : 1988/09

長い物語のはじまり

中学3年生杉原爽香と新任教師安西布子の爽やかな出会い。
数日後、行方不明だった友人久代から爽香への突然の電話が。
待ち合わせ場所となった中学校に布子とともに急行するが、、、。

毎年一冊ずつ刊行され、主人公をはじめとする登場人物が一歳ずつ私達の世界の時間軸とともに成長するストーリー。
一作一作もそれぞれおもしろいのですが、シリーズ全体が全てつながっているため登場人物たちの変化が強く感じられてとても惹きつけるものがあります。
今作は今後の十数年に渡るストーリーのはじまりとなる物語で、必読の一冊です。
幸福・不幸・希望・絶望あらゆる思いをかみしめて生きてきたヒロインが、それを受け入れ、強く生きてきた生き様が素敵でこんな風にに生きられたらと思うことがしばしばあります。

悩んでいるときにおススメの作品です!
Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする



copyright © 大ちゃんの本屋さん all rights reserved.
内職☆在宅ワークの最強は?アフィリエイト!. 初心者だってカッコ良いホームページ作るぅ!
ホームページ アフィリエイト レンタルサーバー1GB!FC2ブログPowered by FC2ブログ