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DATE: CATEGORY:・SF・ホラー・ファンタジー
唐草物語 (河出文庫―渋沢龍彦コレクション)
唐草物語 (河出文庫―渋沢龍彦コレクション)
河出書房新社
price : ¥620
release : 1996/02

時空を超えた空想の羽ばたき

 始皇帝の御世の徐福伝説、紀元一世紀のローマの博物学者プリニウス、平安時代の蹴鞠の名人や文章博士など、古今東西の人物の奇行や変わったエピソードをモチーフにした物語風のエッセー集。最初のうちはその人物の奇癖や変わった嗜好を紹介する形で進んでいた話が、途中から原典を離れて、著者が自由に空想を紡いでゆくところ。そこに本書の一番の妙味を感じました。
 人物肖像画的なエッセーが、グラデーションの色の変化のように、徐々に物語へとシフトしていく一連の作品(『唐草物語』『ドラコニア綺譚集』『ねむり姫』『うつろ舟』『高丘親王航海記』)の最初期に位置する一冊。雑誌「文藝」に、1979年1月から1980年(昭和55年)1月にわたって連載された十二篇。「鳥と少女」「空飛ぶ大納言」「火山に死す」「女体消滅」「三つの髑髏」「金色堂異聞」「六道の辻」「盤上遊戯」「閹人(えんじん)あるいは無実のあかし」「蜃気樓(しんきろう)」「遠隔操作」「避雷針屋」。
 今回再読して一番の魅力を感じたのは、平安時代の陰陽師・安倍晴明と、奇行をもって知られる天皇・花山院にスポットライトを当てた「三つの髑髏」。合わせ鏡のような無限連鎖の光景、夢幻の箱の中の箱の中の・・・とでもいう入れ子の構図に、吸い込まれるような妙味を覚えた逸品です。
MORI LOG ACADEMY (4) 投げたらあかん!
MORI LOG ACADEMY (4) 投げたらあかん!
メディアファクトリー
price : ¥704
release : 2006/12

啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)
啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥1,470
release : 2005/10

とてつもなく長い。でも面白い。

SFの中ではかなり長い部類に属するのではないでしょうか?
1作品で1000ページを超えます。
しかもとてつもなくハードなSFなので、初心者には向きません。

物語はアマランティン族の滅亡をキーに3つの視点がリアルに
展開していきます。
はじめのほうはちょっとワンパターンですが、
終盤、アマランティン族の滅亡の真相がわかってくると
なかなか楽しくなってきます。

ただし、物語が完全なるハッピーエンドを迎えないことと
なぜ上下巻にしなかったのか?
と言うところで星は4つとしました。
ストーリー全体はなかなか良いです。
西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)
西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)
中央公論新社
price : ¥680
release : 2005/02

それぞれの気持ち

ようやく、それぞれの気持ちが動き始めた3巻。
フェリエルの両親の秘密も少しずつ分かり、
物語世界の大きさもみえてきたが、
まだまだ大きそうな気もする。

次巻発刊は2ヵ月後ということだが、
新書、ハードと出ているのだから
やはり1ヵ月ずつが飽きさせないと思うのだが・・・。

クリムゾンの妄執―スレイヤーズ〈11〉 (富士見ファンタジア文庫)
クリムゾンの妄執―スレイヤーズ〈11〉 (富士見ファンタジア文庫)
富士見書房
price : ¥504
release : 1996/07

このエピソードは

個人的にはシリーズ中最も好きなエピソードです。
理由はゲストヒロイン姉妹の結末・・・。とにかく読んでください。泣けます。
第二段階レンズマン―レンズマン・シリーズ〈3〉 (創元SF文庫)
第二段階レンズマン―レンズマン・シリーズ〈3〉 (創元SF文庫)
東京創元社
price : ¥945
release : 2002/11

スミス節は止まない

レンズマンキニスンの銀河をかける戦いとロマンス。
おなじみのキャラクターの期待どおりの活躍、
いつものようにボスコーンに潜入するキニスン、
そしてついに迎える大円団。
前作を読んでこの古典的SFの新訳の魅力にはまった方、とうぜん本書も読もう。
壮大かつ古めかしい、古き良きSFである。
新世紀日米大戦〈8〉眼下の危機 (C・NOVELS)
新世紀日米大戦〈8〉眼下の危機 (C・NOVELS)
中央公論新社
price : ¥893
release : 1999/06

ダレン・シャン 10 精霊の湖
ダレン・シャン 10 精霊の湖
小学館
price : ¥1,575
release : 2004/04/28

グロテスク

父親同然のクレプスリーを失ったダレンは、涙を流せません。
自分以外の人がクレプスリーの話をするのが許せず、自分の殻に閉じ籠ってしまいます。
愛犬を亡くした時の私と同じでした。
思い出話ができるまで、長くかかったなぁ。

そしてハーキャットの正体を探す旅は、気持ち悪い描写が続きます。ぉぇっ
こんなん、どこからどこまで映画にするんだろうか…
灰色の北壁
灰色の北壁
講談社
price : ¥1,575
release : 2005/03/18

珠玉の3編

「山」をテーマとして3編を収録した中編集。
大学の山岳部のライバル2人が遭難。黒部の羆と呼ばれる屈強な男は、彼らの救助に向かう(『黒部の羆』)。
クライマーの刈谷が死亡した。彼が山頂で撮影した写真は合成では? と言う疑惑を世に送った私は、刈谷が沈黙を守った理由へと辿りつく(『灰色の北壁』)。
3年前、雪山事故で息子・穣を亡くした坂入は、その命日に息子が命を落とした山を目指す。その頃、穣の従兄弟で、穣の婚約者・多映子を争った雅司は、叔父が消えたことを多映子に知らされる(『雪の慰霊碑』)。
真保裕一、山というと、どうしても思い出すのが映画化もされた『ホワイトアウト』。ただ、舞台は一緒でも、作品の印象は大分違うものを感じた。『ホワイトアウト』は、まさにエンターテインメント、冒険小説という趣だが、本作はそれぞれの登場人物の心情に重きを置き、しっとりとした作品に仕上がっている。
山という特殊な状況で現れる人間の感情。山岳部という集団における権力争いと、そこに入りこむ負の感情。世界的な栄光を巡る人々の感情。そして、それらを凌駕する山を登るという行為へ対する、山というものに対する感情。それらの感情が、中編らしい切れ味のトリックという味付けがされて描かれる。
文句無く面白かった。
火の山 グイン・サーガ(102)
火の山 グイン・サーガ(102)
早川書房
price : ¥567
release : 2005/06/09

イシュトの黎明?

火の山。とくにグインが居るからどうにかなるだろうって思っていたので予想通り。
それよりイシュト。意外にヤバイところまで追い詰められていた様子だけれど復活時にはちょっと良好な風に復活した様子。多重人格風に語られているのであんまし期待を持つのも予想と違ったときに凹むから大きく喜べないものの、鬱な部分から脱出してくれればいいなぁ?と。
そもそもイシュトのファンになってグインサーガ読み始めた人間にとってはこれがターニングポイントになって欲しい1件です。
恐怖の兜 (新・世界の神話)
恐怖の兜 (新・世界の神話)
角川書店
price : ¥2,100
release : 2006/12

怪作につき、理解するのは厳しいかも

 全編チャット形式の小説で、なるほど電車男と見えるのも無理もないですが、内容は難解という他ないです。
現実と架空のついての論議など、全部理解するのは無理。というか、理解する必要はあんまりない気がします。
 あと、空気読んでる人や空気が読めない人の描写が上手い。

 問題は、驚愕のラスト。
 「凄い!」と驚くのではなく、「あぁ、こうくるんだ」という驚きのラストでした。というか、これはありなのか?
そしてかなり分かりづらいです。ラストの展開は、きちんと読み込めてる自信はないですね。
 まあ怪作なのは確かでしたね。
蛇神の女王 - ベルガリアード物語
蛇神の女王 - ベルガリアード物語
早川書房
price : ¥987
release : 2005/03/24

新たな仲間も加わってますます冴え渡る第二巻

 ベルガリアード物語の第二巻である本書では、新たな旅の仲間も加わって、ますますガリオン一行の旅は賑やかになっていく。
 単細胞だが人の良いレルドリン、騎士の雛形のようなマンドラレン、そして新版の表紙でその愛らしさを見せるセ・ネドラなど、魅力的なキャラクターが加わってそこかしこで記憶に残るエピソードを紡いでいく。
 一方で、ガリオンは謎めいた力を発揮し、その力に悩むことになる。こういった少年の苦悩や成長もきちんと書いてあるのが本書のもう一つの魅力であると思う。
 それにしても、エディングスの筆になるキャラクター達は、通りすがりの人物に至るまでユーモアたっぷりのエピソードと共に記憶に残るのが何とも言えず魅力的である。
 ドリュアドの森でのドリュアドとのやり取り、ニーサでの職業的暗殺者倫理など、ちょっとしたところまで印象に残るのは、流石の筆力と思わず溜息をついてしまう。
 そして、二巻最後の場面は、今後を予感させる大きな盛り上がりを見せている。
 キャラクター達のやり取り、主人公であるガリオンの成長、そしていよいよ大きく動き始めた物語と、どれをとっても見所満載で、一気に読んでしまって4月発売予定の第三巻が待ち遠しくなってしまう。
 紛れもなく本書は一級品の物語であり、ファンタジーであると思う。まだ読んだことのない人には、これからこの本が読める羨ましさと共に、是非読んで欲しいと声を大にして勧めたい。
星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)
星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
price : ¥567
release : 2003/02

サーガそのものの存在の喪失

表題は、あくまでも「作者の栗本氏にとっては」という意味において、である。
 作者にとっては、アルド・ナリスという存在はただの作品中のキャラというに留まらず、ちょうど漫画家の木原敏江においてのフィリップにあたる存在(グインの読者ならわかると思うが・・)、つまりそのもののために作品が存在するともいうべきキャラにあたる。

 この巻の描写について批判的な声が多いが、それは「作者にとって」のナリスの価値と作品の価値を見誤っているからではないかと思う。読者たちはナリスをあくまでも作品を構築する一キャラとして見るから、この巻がただの停滞の巻となる。しかし、作者にとってはそうではない。

 かの「源氏物語」を書いた紫式部は、光源氏を喪った後、宇治十帖に着手するまで停滞の時を経ねばならなかったが、その後真の結末に至るための物語を見出した。しかし栗本薫は紫式部ではない。
 アルド・ナリスを喪ってしまった以上、栗本氏にとって「グイン・サーガ」という作品に存在価値はあるのだろうか?

 作品を途中でほりだす作家はいないわけではない。(たとえば「幻魔大戦」シリーズなんか、いい例)けれど、ここまでひっぱってきてそれはまずかろう。
 多分、適当に話を走らせてグインにエンディングをまとめさせる、ということになろうが、それで本当に作家としての評価が得られるのでしょうかね。そして読者の賞賛とを。

 過去、この作品を熱烈に愛した者のひとりとして、寂寥に捕らわれずにはいられない。

わたしを愛した狼〈下〉 (扶桑社ミステリー)
わたしを愛した狼〈下〉 (扶桑社ミステリー)
扶桑社
price : ¥930
release : 2006/05

これは掘り出し物

ジャンルとしてはホラーに分類されているこの作品。ホラーというよりは
パラノーマル・サスペンスと言った方が近いと思います。
ロマンス好きとしてはついついロマンスの要素を期待してしますのですが
ロマンティック・サスペンスにくらべれば、ロマンス要素は薄いです。当然ですね。
でも、フィリップを愛していると思いながら、しっくりこないエレナ。憎んでいるはずのクレイには
体が反応してしまったり、クレイの生命が脅かされて初めて彼を深く愛していることに気づかされる
ところは十分ロマンスしてます。
なにより、その行動から読み取れるクレイの切ないまでのエレナへの思いがツボにきます。
With you (幻冬舎文庫)
With you (幻冬舎文庫)
幻冬舎
price : ¥560
release : 2005/08

濃い…

読書初心者の私には深さが理解出来ませんでしたf^_^;官能小説と表現されてる方がいらっしゃるのも納得、それ以上のものが感じられなかったです。
江國香織さんが好きなのですが、私の呼んだ江國さんの小説で、もっとも過激です。江國さんの作品はともかく、全作品を通しての感想☆恋愛小説が読みたくて手にした方は、正直がっかりする内容だと思います。
黄金の魔女が棲む森 (トクマ・ノベルズ)
黄金の魔女が棲む森 (トクマ・ノベルズ)
徳間書店
price : ¥860
release : 2006/08

サイコー

ぶっとんだ王女シフと、超きまじめな騎士レギウスの珍道中。
と書けば、ただのギャグですが、当時の時代背景が丁寧におりこまれていて、すごく重厚でもあります。
シフの行動が突拍子もなく、一歩まちがえば、アダルトになるところをぎりぎりで抑えていて、明るい作品になっていました。
とにかくシフがすごい。
けど、その行動の裏には、ちゃんとした理由があります。
あまりに積極的な主人公に、ちょっと照れました。
全体にハラハラ?させながら、最後にホロリとさせる、そんな作品でした。

暁斎妖怪百景
暁斎妖怪百景
国書刊行会
price : ¥4,200
release : 1998/08

綺麗でかっこいいし、、

意外にも上質紙でした。(アートかコート系と思ってました)
和紙の質感とはいきませんが、案外ソフトな印象で見えてます。
綺麗でかっこいい。全然恐くないです。コミカルなものもあり。
子供に見せてもいい!
狸の〜もなかなかおもろいです。。生首がでてくるんですが、ホントに死体の様な迫力です。すごい。
君の夢 僕の思考―You will dream while I think (PHP文庫)
君の夢 僕の思考―You will dream while I think (PHP文庫)
PHP研究所
price : ¥620
release : 2005/06

名台詞に森氏が撮った写真とショート・メッセージを添えた作品

2002年6月リリース。森氏のS&M+Vシリーズを主体にPHPの木南氏が拾った『名台詞』に森氏が撮った写真とショート・メッセージを添えた作品。

森氏の著作にはなかなか唸らせるセリフがでてくる。しかもそれは誰かに感化されての言葉というのではなくて、森氏の迷宮頭脳から出てくるオリジナルである。そこが凄い(●^o^●)。
森氏の写真の腕前はアカセガワゲンペイ氏のこの手の作品(たとえば『正体不明』シリーズ(●^o^●))と比べるとかなり落ちるが(まあ、比べるのが問題なのかもしれんが・・・・(●^o^●))まあ、それでも結構楽しめる。むしろささきすばる氏とのコンビのイラストによる構成の方がより、グッときたかもしれない。

残念なのは短編の名言が短編集の何ページのような表記になってしまっているところ。短編の何ページ目とすべきだと思う。

新世紀日米大戦〈9〉地を這う者たち (C・NOVELS)
新世紀日米大戦〈9〉地を這う者たち (C・NOVELS)
中央公論新社
price : ¥893
release : 1999/11

スター・ウォーズ 暗黒卿ダース・ヴェイダー〈下巻〉 (ソニー・マガジンズ文庫―Lucas books)
スター・ウォーズ 暗黒卿ダース・ヴェイダー〈下巻〉 (ソニー・マガジンズ文庫―Lucas books)
ソニーマガジンズ
price : ¥830
release : 2005/12

映画では分からないアナキンの内面が・・・

映画では分からないアナキンの内面がよく分かります。あとがきにもあるのですが,本編のアナキンは愚痴る愚痴る,パルパティーンにも不満たらたらで,とうとうパルパティーンが逆ギレする場面も・・。しかし,これらの描写はアナキンがいきなり冷酷なダースヴェイダーになったのではなく,徐々にシスの暗黒卿になっていく過程として丁寧に描かれているだけなのです。ストーリーは,多くのスターウォーズ小説を書いている作者だけに,一気に読ませる内容です。ですが,新顔のジェダイさんには,なかなかイメージが沸かず感情移入できなかったのも事実です。最後にオビ=ワンが出てきますが,彼の心を痛めている様子が読んでいて辛かったです。星4つは,毎度のことですが,この程度のボリュームであれば一冊にしてください。
D‐邪王星団2―吸血鬼ハンター〈12〉 (ソノラマ文庫)
D‐邪王星団2―吸血鬼ハンター〈12〉 (ソノラマ文庫)
朝日ソノラマ
price : ¥480
release : 2000/11

物語はいよいよ佳境に

菊地秀行氏は今回も読者を裏切っていません。 吸血鬼ハンターDはどこまでも強く、どこまでも非情です。 絶対貴族ヴァルキュアとその部下「ヴァルキュアの7人」を相手に吸血鬼ハンターDの剣技はますます冴えをみせ、その左手もガリオンの谷のコンピューター「シグマ」相手に大活躍。ブロージュ伯爵も渋い活躍をみせる。 果たして御神祖とDの関係は!?

攻撃を受け被害甚大の砦の中で、未知の力を持った敵スーラ、絶対貴族ヴァルキュアに勝てるのか!? 次の吸血鬼ハンター・シリーズが待ち遠しくなる一冊。

仮想空間計画 (創元SF文庫)
仮想空間計画 (創元SF文庫)
東京創元社
price : ¥966
release : 1999/07

ホーガンの描くリアルな仮想世界

本作が発表されてから10年近い月日が経っているので、コンピュータを取り巻く環境も大きく変わっている。それなのに、古さを感じさせずに読ませるのは、ホーガン自身がコンピュータ関係の仕事をしていたからだけではないだろう。豊富な知識と卓絶した洞察力には改めて驚かされる。
仮想世界の現実感を増すためか、途中少しくどい状況描写が続き若干うんざりした部分もあり、また、仮想空間から抜け出せない閉塞感が付きまとう。その分、痛快なラストへと向かう後半は、久しぶりに読書を中断出来ないほどのめり込んだ。
『やさしい巨人』シリーズとはずいぶんタッチの違う作品で、改めて幅広いホーガンの魅力を知った。
アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル (サトクリフ・オリジナル)
アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル (サトクリフ・オリジナル)
原書房
price : ¥1,890
release : 2001/02

教科書として最高のできばえ

 アーサー王伝説自体がその時代その地方の様々な伝承を取り込んで成長した物語なのでそれぞれに矛盾があったり、つながりに脈絡がなかったりします。しかしこの本はそういう多くの要素をきれいにまとめて一連の物語にしており、そういう意味ではアーサー王の入門編、もしくは最終編としてふさわしいのではないでしょうか?自分の子供がもう少し大きくなったら、これを寝る前に読んでやろうと思っています。ブラッドリーの「アヴァロンの霧」シリーズやT・H・ホワイトの「永遠の王」マロリーの「アーサー王の死」など大作と読み比べると、かえってアーサー王物語のエッセンスを感じ取ることができる作品と思います。もちろん「落日の剣」「ともしびをかかげて」と重ねて読むことをおすすめします。
ダヤンとジタン
ダヤンとジタン
ほるぷ出版
price : ¥1,365
release : 2000/12

【商品詳細】

わちふぃーるどは動物たちが仲良く暮らす星。タシルシティで暮らす猫のダヤンは無邪気でおっちょこちょい。すてきな青い帽子をかぶった枯れ木のロークは門番としてダヤンに雇われている。2人はアルス(地球)から届いたリーマちゃんの手紙を読んでもらうため、謎に満ちた賢い猫のジタンを探しに旅に出た。しかし、千の目を持つ大蛇バジリスクはダヤンの金色の目を奪おうとしており、また死の森の魔王はジタンの知る「命の泉」の秘密を探ろうとタシルを狙っているのだった。そしてリーマちゃんがダヤンあてに書いた手紙には…。 タイトルは『ダヤンとジタン』だが、物語中盤まではダヤンと門番ロークが主役である。お気に入りの帽子を取られたロークが「何よりったって、たかが帽子です。そりゃ友達の方が大事ですよ」といえば、ダヤンは「きみに体温がないなんてとんでもない。だってすごくあったかいよ」とロークを思いやる。この物語は、困難な旅の中で勇気を失わずにいられるのは、温かい友情があるからだということを示しているのだ。 また、街のみんなで協力して魔法でアルスの危機を救ったり悪者をやっつけるのはありがちな設定だが、宙に浮くことのできる不思議な湖や、マージョリーノエルというサーカス団の不思議な仲間たちなどキャラクターが細かく描写されていて飽きることがない。 友情と勇気を題材にしたこの物語は、繊細なエッチングの挿絵の魅力と共に、小学生から大人まで就寝前のひと時を過ごす本としておすすめ。(青山浩子)

文筆力に優る世界観に脱帽

遅れ馳せながらやっと二巻目を読了。何年も前に購入したものの、普段小説を読まない私にとっては取っ付きにくいシリーズだったのですが、もぅもぅ読み始めたら閉じることができなくなりました!

挿絵は僅かながらも、わちふぃーるどファンの方でしたら「あっ!あの年のカレンダーにあったわ」等々、きっとイメージが掘り起こされ、かつて謎だった場面と今正に追っている文面とが繋がっていき、ワクワク℃が増すこと間違いなしでしょ〜☆

ダヤンと枯れ木門番ロークとの友情。ジタンとの厚い&熱い絆。

正直なところ、文そのものには多々読みにくい箇所があり、思わず校正したくなってしまうのですが(苦笑)、これだけ“わちふぃーるど”という世界観・各キャラクター設定がしっかりしていると、体裁なんてどうでもよくなっちゃうものなんですね。

お仕舞いが近づくにつれて、思わず我が家のダヤン人形を抱きしめつつ涙ながらに満喫しました。池田先生どうもありがと〜う!!

陋巷に在り〈1〉儒の巻 (新潮文庫)
陋巷に在り〈1〉儒の巻 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥540
release : 1996/03

まさか

「墨攻」が映画になることだし一部完だし新装版になってボックスが…出るわけない。けれどせめて新装版にならないものでしょうか。諸星先生が悪いのではなく、損しています。
儒教以前といわれる状況です。周公も太公望もとっくにお亡くなりの時代。孔子が出奔する前までの話。これ以降あんなことこんなことがあるかとしみじみ再読。
まさか途中からは書き下ろしになるとは…13巻まで続くとは、泣き虫弱虫以降の刊行作品がここ数年ないとは…。
原潜迎撃 (ヴァレッジブックス)
原潜迎撃 (ヴァレッジブックス)
ソニーマガジンズ
price : ¥1,008
release : 2003/08

潜水艦物の最高峰

 船が全没するまでに20ページを費やすきめの細かさは、これまでの潜水艦ものから一頭身は抜けている。特に主役の副長と艦長との緊迫したやりとりは、このような組織のありかたへの興味を大きく満足させてくれます。 現時点での潜水艦物の最高峰。
D‐蒼白き堕天使〈4〉―吸血鬼ハンター〈9〉 (ソノラマ文庫)
D‐蒼白き堕天使〈4〉―吸血鬼ハンター〈9〉 (ソノラマ文庫)
朝日ソノラマ
price : ¥489
release : 1996/03

風呂敷が…

大風呂敷を広げたものの、ちょっと収集がつかなくなるという作者の癖が出てしまった作品(笑)。
伏線があとに繋がっていないなど欠点はあるが、Dの物語としては十分楽しめる。貴族の女性と人間の少女との触れ合いが印象深い。
フェイダーリンクの鯨―クレギオン〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
フェイダーリンクの鯨―クレギオン〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
price : ¥672
release : 2004/01

「続きもの」としては、楽しいです

ガス惑星で暮らすコロニーの人々を、ひょんなことから助けることになった「おんぼろ運送屋さん」の話です。太陽化による開発に邪魔になるコロニーの人々を、追い出そうとする大企業の計画を阻止するために活躍します。

「おんぼろ運送屋さん」の社長の「おふざけぶり、ハチャメチャぶり」、美人操縦士の腕、ナビゲータの少女の「かわいらしさ」は、相変わらずです。
ただ、1巻ほど、宇宙戦などの派手な活躍はしません。

シリーズものの1巻として、主人公たちの活躍を楽しむ本でしょうか。

砂漠の狂王―マロリオン物語〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)
砂漠の狂王―マロリオン物語〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)
早川書房
price : ¥1,050
release : 2006/02

いよいよ新たな旅へ、そして新たな出会い

 誘拐された自分たちの息子を追って新たな旅に出たガリオンとセ・ネドラ達。トルネドラ、ニーサを経ていよいよクトル・マーゴスに足を踏み入れる。
 ドラゴンとの対決、身分を隠してのダガシの本拠地やグロリムの神殿、そしてマーゴの王の宮殿への潜入と息もつかせぬ展開は一級品のエンターテイメントに相応しい。そして、その中身もよく練り上げられた長編ならでは、そしてエディングスならではの”味"がある。
 ベルガラスが新たな旅の道連れや予言に対して悪態を付き、予言はそんなベルガラスが苛立つ様子を楽しむ古なじみ同士の不思議な関係、悪魔との対決や隠者との対決でそれぞれ違った貌を見せるポルガラと、彼女を支え、支えられるダーニクのカップル。ベルガリアード物語からの時間を感じさせる人々との再会や、シルクをやりこめるヴェルベットことリセルや、新たな旅の道連れに加わったサディなど、新たな出会いもそれぞれ見せ場があって面白い。特に、ベルガラスをすら手こずらせるシルクの天敵、リセルの加入でこれまでとは一味違った旅を予感させる。
 さらに、ベルガリアード物語では敵役だったサディやマーゴ人もこれまでとは違った顔を見せて、勧善懲悪という基本路線を押さえながらも、それに留まらない偏見や恩讐を越えた可能性を感じさせてくれる。
 マーゴの王の宮殿での群像劇や、それに続く船の上の一幕、さらに思いもよらない人物との旅は、ガリオンのみならず、読者へも新たな認識をもたらしてくれる。ますます盛り上がるシリーズ第二巻はその厚さにもかかわらず、途中で本を置けない魅力に満ちている。
ダーク・タワー〈5〉カーラの狼〈中〉 (新潮文庫)
ダーク・タワー〈5〉カーラの狼〈中〉 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥900
release : 2006/03

アースシーの風 ― ゲド戦記V
アースシーの風 ― ゲド戦記V
岩波書店
price : ¥1,890
release : 2003/03/21

現代の神話

27年にわたって書かれた「ゲド戦記」の完結編。個人的にはテルーが登場した前作が一番だと思っていたが、本作ではそのテルーがテハヌーとして更なる活躍をし、新たな重要人物ハンノキがもたらすクライマックスは感動モノ。元々一つだった竜と人間が分かれ、さらにその人間が分かれていく。物欲、所有欲は膨らみ自由(=不死)までも手に入れようとするとき均衡は崩れる。これはそのまま現代社会への警鐘ともとれる。死を越える愛と友情の物語もある。
私はこの奇想天外な話に引き込む一つの秘密は、人物描写と詳細な感情表現だと思う。それが何気ない動きのないシーンにも深みを与えている。
外伝がまだあるが、長い話が終わってしまった寂しさは大きい。
スター・ウォーズ ダース・モール 闇の狩人 (Lucas books)
スター・ウォーズ ダース・モール 闇の狩人 (Lucas books)
ソニーマガジンズ
price : ¥1,680
release : 2001/04

良かったです。

この本を読んでとても面白かったです。
ダースモール中心の話かと思っていたのですが、それだけではなく映画には出てこない登場人物も出てきます。また読み終わってから映画のエピソード1を見るとつながっているので、よりエピソード1が面白くなりました。
ただスターウォーズの専門用語が出てくるので、本の後ろに専門用語の解説はありますが専門用語を理解できないことがあります。
四つの騎士団―エレニア記〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)
四つの騎士団―エレニア記〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)
早川書房
price : ¥777
release : 2006/09

物探しの旅

病に倒れた女王エラナを救うには、伝説の宝石ベーリオンを手に入れねばならない。しかも、女王の命の終わりは刻一刻と近づいている...その上、ベーリオンとスパーホークをねらい、邪悪な神、アザシュの手下もスパーホーク達を付け狙う...

最初に出てきた宝石ベーリオンとスパーホークがやっと関係ありになってきました。読者の私としては、最初に思ったよりかなり長くエラナにかけた魔法がもっているなぁ、と。もうとっくに時間切れじゃないの?という気もするのですが。面白くないわけではありませんが、物探しでぐるぐるするのもそろそろ飽きてきたので、次に進んで欲しいなぁ。
11文字の殺人 (光文社文庫)
11文字の殺人 (光文社文庫)
光文社
price : ¥580
release : 1990/12

無人島より殺意をこめて

恋人を殺された女流作家は、担当編集者であり、友人でもある萩尾冬子の助力を得ながら、事件の真相解明に乗り出した。女流作家が真相を突き止めようかというときに限って、また新たな殺人が起きてしまう。ポイントは、以前に起きた無人島での出来事なんだろうか。

「無人島より殺意をこめて」という言葉には、犯人の憎しみが詰まった言葉だなという印象だ。自分たちの保身を考えていた人たちに対して、犯人はにくかったなあという感じがこの言葉には表れていたんでしょう。

読んだ感想は、いたって普通の推理小説ですね。まあ、それ以上でもないし、それ以下でもない。

トマシーナ (創元推理文庫)
トマシーナ (創元推理文庫)
東京創元社
price : ¥903
release : 2004/05/25

猫を巡る人々の心温まる物語です

トマシーナはこの物語の語り手となる猫の名前。
トマシーナの周囲の出来事と人々の心の動きを描いた、心温まる物語です。

獣医であるマクデューイ氏は、獣医でありながら動物に愛情を抱きません。
愛娘が大事にしていたトマシーナが病気になったときも、
彼は安楽死させてしまい、娘は心を閉ざして次第に衰弱していってしまいます。

突然訪れた悲劇に悩む彼は、動物たちと暮らす赤毛の魔女との出会いをきっかけに
変わっていき、物語もハッピーエンドに導かれていきます。

猫が大冒険するような物語ではありませんが、
猫自身はもちろん、猫に接する人々の描写は猫好きには楽しいです。
信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス (新潮文庫)
信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス (新潮文庫)
新潮社
price : ¥620
release : 2002/09

賛否両論

 「スサノオ」「信長」「ヒトラー」を同系列の人間として扱う手法は栗本薫氏の「魔界水滸伝」などでも読んだような・・・また、キリスト教以前の文明(宗教)がキリスト教の広がりと共に駆逐され、(ローマから見た)辺境の地にのみ残るという考え方や、キリスト教以前の神々が「悪魔」とみなされるという考え方も、方々で語りつくされてきた。そこに「両性具有」の考え方を入れてきたところは新しいかとも思われる。
 いわゆる異教伝説の好きな方には「またか」という感じがあると思うが、この手の話をあまり読んでいない方には新鮮に感じられると思う。また細部まで書き込まれた文章なので、「フィクションが読みたい!」という気分の時にもよいかもしれない。ただ時代が行き来するので、ある意味気が散る感もある。。。
白い部屋で月の歌を (角川ホラー文庫)
白い部屋で月の歌を (角川ホラー文庫)
角川書店
price : ¥580
release : 2003/11

未だかつてない。

表題作「白い部屋で月の歌を」と「鉄柱」の2編からなるこの本ですが、
何とも言えない余韻が残りました。

ホラーという分類ですが、そんな簡単に説明できる作品ではないです。
もの悲しさと、不気味さ、おどろおどろしさ、
いろいろな要素が入っていて、この作品の世界にどっぷり浸かってしまいました。
朱川さんの作品はすべて読んでいますが、
これが一番好きかも。

陰陽師―飛天ノ巻 (文春文庫)
陰陽師―飛天ノ巻 (文春文庫)
文藝春秋
price : ¥480
release : 1998/11

人の想いってすごい

私の大好きな小説シリーズです。
すごい力をもってるけど孤独な清明とちょっと世間ズレ(バカ)だけど真っ直ぐな博雅のお話。
読むたびに清明と博雅の会話に考えさせられます。
短編集という所も好きです。
いろんな鬼、それに関係するいろんな人の想いが深くストーリーに関わってきます。
この「陰陽師-飛天ノ巻」は印象的なお話がいっぱいありました。
「露と答へて」
授業でも習った、
『白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを』
という歌の実話というか裏話を知ることができます。
「鬼小町」
ラストのシーンが恐すぎて美しいというか言葉で言い表せません。
完璧に思えたあの清明でさえ…。
「源博雅堀川橋にて妖しの女と出会うこと」
力自慢の男が支えてたのは…。
桃色浄土 (新潮文庫)
桃色浄土 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥820
release : 1997/10

血赤珊瑚は何故赤い?

外を知った異分子の帰還に始まる、村社会のカタストロフは彼女の十八番。流石です。
「血赤珊瑚」という乱獲で僅かになってしまった資源を流失させないという名目の元、徹底的に余所者である異人エンゾを排斥し、それでも手に余ると葬ってしまう村。それでいて資本流入の為の「道」は欲しい、という我侭な社会。

政治家になれと外へ出されていた主人公が帰郷して目にする現実は、思い人のしなやかな抜き手ばかりではなく、愛も金もひっくるめた「欲」に前向きな知人達。「救う」とか「癒し」の故郷ではなくお互いを貪り合う人間集団としての「家」。
何もここまで醜く書かなくても良いのでは?と思わなくもないが、醜悪であればあるほど現実のように思えてしまう。

好きな男の欠片を噛み締めて、補?落渡界と洒落込んだりんは幸せだったのかもしれない。

銀河英雄伝説〈1〉黎明篇 (徳間文庫)
銀河英雄伝説〈1〉黎明篇 (徳間文庫)
徳間書店
price : ¥630
release : 1996/11

ウラヤマシイ男、ヤン。

わたしは、この作品を高校時代に読みました。
主人公の一人であるヤン・ウェンリーは、死去するまでに、ほとんど肉体労働をしてません。
ほとんど寝てるといって過言ではない!

なのに、作品世界内で、この男ほど人々から愛された人間はいません。

理由
理由
朝日新聞社
price : ¥1,890
release : 1998/05

多くの人々の「理由」

この作品のストーリー、技法等については、他の方々がレビューで書かれているとおりである。作者がこの作品を書いた理由は何であったのだろうか?解説の重松氏も指摘している一文「磁石が砂鉄を集めるように、「事件」は多くの人々を吸い寄せる」(86頁)が印象深い。作者は、実際に存在していても不思議ではないこれらの人々が殺人事件に吸い寄せられた理由を書きたかったのではないか。今の社会に生きるこれらの人々は皆、何らかの弱さを持ち合わせている。作者はその「弱さ」を丁寧に描写しており、殺人事件はその多くの「弱さ」が結晶化したものだ。今の社会はこれほどまでに病んでいるのか。
パロへの長い道―グイン・サーガ〈108〉 (ハヤカワ文庫JA)
パロへの長い道―グイン・サーガ〈108〉 (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
price : ¥567
release : 2006/06

ニアミス

コングラスさん、出てくるの遅いから。グインが記憶を失う前に出て来るべきだ。
恐ろしく脱線もいいところ。休憩ですか?ただ、グインの記憶が復活したら連結するなら大いに意味がある巻でもあるが・・・望み薄。
それにしても、伯爵は「二千年近い昔にはるかな宇宙から飛来した生命体」らしい。でもでも、グインがかつて星船を落とした以前、カナン滅亡以前からいたようなことを言ってるぞ?カナンって3000年前とかでしょ?・・・ミスった?
メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥987
release : 2006/03

現代の叙事詩は世界を写し取る

これはすごい! 読み終わっても興奮が収まりません! これはもはやヒロイック・ファンタジイというジャンル小説を超えて、まさに現代に甦った叙事詩、サーガそのものです! 「法」と「混沌」の神々の戦いの反映としての多元世界。混沌の神の力そのものである魔剣ストームブリンガーに翻弄されるエルリックの姿は、アポロンの化身としてのパリスに討たれるアキレウスや、ポセイダオンの怒りに触れて放浪するオデュッセウスらに重なる、叙事詩の英雄、人間の雛形そのものだといえるでしょう。他のファンタジイ小説に比べて幾分観念的な世界観、観念的な描写は、とりもなおさず世界のパターン、原型としての叙事詩のあり方に作者ムアコックが自覚的だったことを表すものでもあるでしょう。ことに1989年に書かれた『真珠の砦』は、エルリックが美しい夢盗人ウーンとともに、世界の心臓たる夢の世界を旅するというものですが、現実を形作るものとしての夢がとても美しく描かれます。そしてこの「夢」こそが、世界を支えていた叙事詩のあり方そのものです。
古代の世界そのものを写し取っていた叙事詩たち。それを雛形として、現代の新たな叙事詩、エルリックサーガが生まれました。エルリックは、現代人の雛形そのものです。そしてこのエルリックを母体として、多くの物語が生まれました。今この物語を読むということは、現代の物語たちの母体を感じることであり、それは現代世界そのものを読むことに他ならないと、そう感じます。すばらしい本だと思います。
第六大陸〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
第六大陸〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
price : ¥714
release : 2003/08

小川ノベルで評価できるのはハヤカワのだけ

小川ノベルで評価できるのはハヤカワのだけ
他の本を興味を覚えて見たら、とんでもない量産駄作のライトノベル
ばかりなので気をつけたい作家です。

スノウ・クラッシュ
スノウ・クラッシュ
アスキー
price : ¥2,520
release : 1998/10

あなたがハッカーだったら必読書

あなたが言語の問題を良く考える人であり、ハッカーとして自他認めるところのものを持ち、なにか新しいことを探っている人ならば是非読み込んで血肉にする必要のある本です。(つまり、ちょっと敷居が高い本なのです)
でも、読んでからこの本が言及や引用している聖書や言語学みたいなものを探っていくのも面白い読み方かもしれません。
ライオンハート (新潮文庫)
ライオンハート (新潮文庫)
新潮社
price : ¥660
release : 2004/01

最後まで世界に入り込めませんでした

「時代を超えて繰り返しめぐりあう二人」本当にそれだけのお話です。
壮大なロマンスですが、ちょっと壮大すぎます。好みはあるのでしょうが、私は全然入り込めませんでした。
恩田作品をこれから読む方はとりあえず別のを選んでいただきたいです。1作品目としては私はお勧めしません。

でも章ごとの絵画はイマジネーションをかきたてられ、各々じっくり見入ってしまいました。
その構成はよかったです。
ファウンデーションの誕生(上)―銀河帝国興亡史〈7〉 (ハヤカワ文庫SF)
ファウンデーションの誕生(上)―銀河帝国興亡史〈7〉 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥672
release : 1998/06

ファウンデーションは始まる

アシモフ作品では珍しい長編シリーズもの。
最後の作品であるこの本もとても読み応えがあった。

ファウンデーションができる前のセルダンの苦悩。
そして死をもってしてまでもセルダンを守り続けたドース。
不思議な能力を持った孫娘リンダ。
この作品に出てくる人物はどれも個性豊かなものばかり。

かなりSF色が濃い目なので初めての人はつらいかもしれないが
登場人物の濃さには目を見張る作品であった。
D‐薔薇姫 (ソノラマ文庫―吸血鬼ハンターシリーズ)
D‐薔薇姫 (ソノラマ文庫―吸血鬼ハンターシリーズ)
朝日ソノラマ
price : ¥509
release : 1994/01

これはもう

タイトルの勝利!
吸血鬼ハンターD対薔薇姫。もう、タイトルだけで
耽美派の私としてはおなか一杯夢三倍。ばらき。
もうどれだけ美しい姫でも、この名前がついてなきゃ
だめだ?!ってくらいよいですね。
四色の騎士も、かっこいい。

ヒロインの少女がうざいのと、最後の決戦シーンの文章がグチャグチャしてるがそれを差し引いても、この美しいタイトルだけで星四つはあげたい。
姫のカラーイラストも見たかったわ。
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