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DATE: CATEGORY:・エッセー・随筆
孤独のグルメ (扶桑社文庫)
孤独のグルメ (扶桑社文庫)
扶桑社
price : ¥630
release : 2000/02

ユニークな食べ物語

気負いもせず、カッコもつけず、こういう観点の食べ物本はこれまでになかった。
感情を抑え、かつ主人公の履歴も不明。本書では1ヶ所だけ、第12話で感情を吐露するがこれもいい。
紹介された店はすでにないところもありそうで、これも仕方がないのかもしれないが、食べ物屋というのは本書に出てくるような、作り手や売り手の顔が見えるものであるべきだろう。巨大チェーン店なんぞは便利ではあっても邪道といっていい。
続きを期待したいが、もはや素材になる店がなかなか見つからないかもしれないですね。

佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)
佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)
徳間書店
price : ¥540
release : 2004/01

何度読んでも心にひびきます。

 映画を見てから読みました。
内容は映画とほとんど同じなのですが、文章にして読むとまた心にしみます。
映画の場面も思い出しました。
 テレビで何度も洋七さんが語っている内容なのですが、
運動会のお弁当の話しなど、何度よんでも心にひびくところが、名作の名作たるゆえんなのではないでしょうか?
いや、「がばいばあちゃん」の「がばいばあちゃん」たるゆえんと言うべきでしょうか。
 ともかくストーリーを知っている人にも再読をおすすめできます。
サラとソロモン―少女サラが賢いふくろうソロモンから学んだ幸せの秘訣
サラとソロモン―少女サラが賢いふくろうソロモンから学んだ幸せの秘訣
ナチュラルスピリット
price : ¥1,890
release : 2005/11

「引き寄せの法則」のわかり易さではN0.1

これはただの童話ではありません。

言葉を話す不思議なふくろうのソロモンと少女サラとの交流を通じて、「引き寄せの法則」を童話の形を借りてとても優しく説いてくれる本です。

ですから、「引き寄せの法則」の解説書として大人が読んでも、充分に読み応えのある内容に仕上がっています。むしろ、抽象論になりがちな成功哲学の本を、これほどシンプルに理解し易く書き換えた本はないかもしれません。

著者のエスター&ジュエリー・ヒックス夫妻は「ザ・シークレット」の最初のDVDバージョンのメインの登場人物であったり、「引き寄せの法則?エイブラハムとの対話」などの名著の著者であるなど、今や「引き寄せの法則」では伝説的存在となっていますが、最もわかり易く書かれた著書は本書であるのは間違いのないところでしょう。

ただ、残念ながら、翻訳された当時は、まだ日本では「引き寄せの法則」が一般的ではなかったため、専門用語が現在の訳と若干異なっているところが気になりますが、それを補っても余りあるほどの本です。

老若男女問わず、誰もが「引き寄せの法則」を理解することができる本として、責任をもってオススメいたします。
愛の話 幸福の話
愛の話 幸福の話
集英社
price : ¥1,575
release : 2002/06

読み手のレベルを選ぶ次元の高い内容

というのが第一印象です。
一度流し読みをした程度ではなかなか理解はできないかもしれません。
男を磨く・女を磨くと簡単に言えますが実際本書でおっしゃられているような相手本位の考え方ができるかどうかははやり一長一短にはいきそうにありません。
ついカッとなったり嫉妬に溺れそうになったときにこの本を読み返してみようと思います。
インディでいこう!
インディでいこう!
ディスカヴァー・トゥエンティワン
price : ¥1,365
release : 2006/01/18

ウエンディはイヤッ!!

インディとウエンディの違いは・・・うん!なるほど!!
素敵なインディになるため、インディ精神とその行動を丁寧に教えてくれる有難い本!!
明日から始める約束が事6つ!!
あなたも一緒にインディ目指しませんか♪
男の作法 (新潮文庫)
男の作法 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 1984/11

これは良い読み物ですねぇ。

 男にとっては良い本ですね。特に30歳代後半からの方のように、そろそろ会社でも重要な役割を与えられてくるような年齢には必読の書でしょうね。解説には20歳代に読みたかったなどとありましたが、未だその年齢では理解できないでしょうね。着物の着方(スタイル)、天麩羅や寿司の食べ方、酒の呑み方、女の話、etc、粋な男のスタイルをサラリと語る、いいねぇこれは。何度も繰り返して読むことでしょう。大正・昭和の心意気ここにありって感じですね。寿司や刺身の食べ方なんて、50歳を越えた今まで誰も教えてくれなかったものなぁ・・・。
陰翳礼讃 (中公文庫)
陰翳礼讃 (中公文庫)
中央公論社
price : ¥500
release : 1995/09

日本人としての美意識

谷崎潤一郎が記す「日本人としての美意識」。
明るいことは便利に違いない。
しかし、古来より陰翳のある暮らしを余儀なくされてきた日本人が、その暮らしの中に発見した陰翳という美。
本書が書かれた昭和初期にはまだわずかに残っていた暗がりの中の美。
今はもうほとんど失われてしまったものだが、本書を通して垣間見ることができる。
遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)
遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 1994/06

イギリスから学ぶこと。

 相変わらず面白い文章を書くので敬服しますね。「若き数学者のアメリカ」のとおり20代後半からアメリカ被れになった著者が、40歳を越えてからイギリスで1年間暮らして判った両国の違い。宗教、マナー、騎士道、人種差別、男女関係など等色々な観点から違いを感じていく。読んでいると結構イギリスに行って見たいような気がしてくるものである。食事の拙さが判っていてもね。経済の話題はアメリカだし、食物はフランスだし・・・。今までのアメリカ万歳からイギリスを通して日本の良さを再認識していったという流れは興味深いですね。ホントに日本は単純なアメリカ指向が是正されない国なのかもしれません。むしろアメリカよりも伝統を壊していくのが平気なのでは?と感じる昨今ですが・・・・。「国家の品格」にあるように武士道や日本語教育は大事ですね。
それでも人生にイエスと言う
それでも人生にイエスと言う
春秋社
price : ¥1,785
release : 1993/12

心の支えとなる本

「夜と霧」もすばらしい作品ですが、この本も本当にすばらしかった。
自殺者が年間3万人を超える現在にも・・というか、現在のような状況
だからこそ、フランクルの哲学は必要とされていると思いました。

アウシュビッツの収容所と現在を比較すると、あまりにも違いすぎ
ますが「苦悩する人間」が減ったかというとそうでもない。
環境は違っても、色々な問題を抱えて人々は苦悩している。

フランクルのいう「この世の中にはいい人と悪い人の二種類しかない」というような
人間の性質というのも現在でも通じるものだと思う。

遺伝子技術によって、人間が自分自身に生物学的な変化を与えたとしても、
おそらく苦悩は消えないと思う。次から次へと、さらなる要求や環境の変化が
生じ、新たな苦悩が生まれると思う。

そういう意味で、フランクルの哲学は未来の人間にも重宝される貴重な思想である
と思います。
しょこたん☆ぶろぐ
しょこたん☆ぶろぐ
ゴマブックス
price : ¥1,365
release : 2005/09/20

浅く 広く

今でこそ『実はオタクなんです』と
カミングアウトする芸能人が増えましたが
彼女はその先駆けだったと思う。

まぁ昔から自らをオタクを名乗るタレントや著名人はいたけど
宅八郎とかオタクのイメージを貶めるロクでもない
ものばっかりだったからね・・・。

その点、しょこたんはオタクのイメージアップに凄く
貢献したんではないかと思いますね。
今までの世間のオタクに対するイメージが
『犯罪者予備軍』だとすれば
しょこたんのおかげで『変な人』『キモイ人』くらいにまでは
レベルアップしたんじゃないかと思う。

あと彼女の特徴として商売が上手いんだよね
特定のアニメや漫画だけを褒めたりはしない
あくまでも浅く広く色んなオタクジャンルをテーマに
ブログを書く。だから特定のアンチは少ないしね。
これが素人だとどうしても嫌いなアニメがあったりして
『私は○○という作品が嫌い』とか
貶しちゃうとアンチがでてきたりしがちだからね。ほんと上手いと思うね
バカの壁 (新潮新書)
バカの壁 (新潮新書)
新潮社
price : ¥714
release : 2003/04/10

【商品詳細】

2003年を代表する大ベストセラーであり、タイトルがこの年の流行語にもなった本書は、著者の独白を文章にまとめるという実験的な試みであった。「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」、これが著者の言うところの「バカの壁」であり、この概念を軸に戦争や犯罪、宗教、科学、教育、経済など世界を見渡し、縦横無尽に斬ったのが本書である。 著者は1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業後、解剖学者として活躍し、95年に東京大学医学部教授を退官後は、北里大学教授、東京大学名誉教授に就任した。また数多くの話題の書を著し、『養老孟司の“逆さメガネ”』『まともな人』『いちばん大事なこと―養老教授の環境論』『唯脳論』などがある。 本書の魅力は、容赦なく社会を批判する痛快きわまりない養老節にある。「現代人がいかに考えないままに、己の周囲に壁を作っているか」、つまりあの人たちとは話が合わないという「一元論」が「バカの壁」の元凶であり、アメリカ対イスラムの構造や日本の経済の停滞などもすべてこの理論で説明されるという。一方で、イチローや松井秀喜、中田英寿の際立つ能力を、脳の構造で解明してみせたり、「学問とは生きているもの、万物流転するものをいかに情報に換えるかという作業である」という骨太の教育論をも展開している。解剖学者の真骨頂を堪能できる価値ある1冊である。(田島 薫)

・・・アッ!この本のせいだったのか!!!

最近、スピリチュアルブームや「水は答えを知っている」などの議論で
「男の人は目に見えるものしか信じないから」というような常套句で
男性がそういったものを信じないことについて話をそれで終わらせ、
そうやって批判するのが正しい、常識としてまかり通っているなあと感じていて
なんともいえない雰囲気を感じていたのですが
(女性が本格的に社会進出してきたせいかしらなどと考えていた)。
この本を読んで思わず「アッ!」と声をあげてしまった。

そうか、この本のせいだったのか・・・。
人生ノート
人生ノート
Parco
price : ¥1,680
release : 1998/04

脱・固定観念

この本は、固定観念という鎖によってガチガチに束縛された現代日本人を自由の境地へと解放してくれることでしょう。
特に、私は”結婚=幸せ?”の項が非常に新鮮に感じられました。
社会にはびこる結婚観がいかに傲慢かつ無根拠であるかが分かります。
「結婚しなければ幸せな人生は送れない」
「結婚しなければ負け組」
「独身貴族は負け犬の遠吠え」
しかし、多くの求婚者も上記のような固定観念にとらわれているのもまた事実。
この本はそんな方々に対して冷静さを取り戻させてくれます。
求婚者には得てして結婚の”正”の部分しか見えていません。
しかし、結婚の”負”の部分は求婚者が考えている以上に大きいものだったりします。
この本を読み、世の中の本質を見極め、自由にしたたかに生きていこうじゃありませんか。
垂直の記憶―岩と雪の7章
垂直の記憶―岩と雪の7章
山と溪谷社
price : ¥1,575
release : 2004/03

もっともっと知りたい

一つ一つの文章は短く、また決して情緒的ではなく、従って「味わいながら読む」という感じではありません。
しかし、ただひたすら、困難な登山に単独で挑むことを生きがいと選んだ山野井氏が、控えめに著した唯一の著作を読む機会に、私は巡り会えたのです。
きっかけは、ゴルゴ13の名作「白龍登り立つ」の登場人物隣隊長が、「極地方など登山家の恥だっ!!」と喝破する一方で「世界に評価された日本人が二人…
冒険登山家の山野井だ!」と認める人物。
どんなクライマーなんだろう、と思っていたのです。
口絵を飾る写真は著者自らが撮影した秀峰の数々。どれも息をのむほど美しい。
凍傷で指を失っても、「登りたい!」という情熱は冷めることがない。
私自身は決して登ることはありませんが、この世界をもっともっと知ってみたい、と思わされる一冊でした。

極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)
極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)
ベストセラーズ
price : ¥630
release : 2000/09

微笑みの国 タイ

 タイ人の気質が書かれた本です。タイ人がいつも笑顔なのにはウラがあったり、他人を干渉しなかったり、この先タイに行く機会があったらとても参考になりそうな記述が満載でした。
 タイに行こうと思っている人はこの本を読んでから出国することをおすすめします。
ああ息子
ああ息子
毎日新聞社
price : ¥880
release : 2005/12/22

なにしてもかわいいでんな。

ほほえましい軽めのものから、「こらあかん」レベルまでいろいろな「息子の行動」
について母親が投稿しています。「ほんまかいな」とつっこみをいれたくなるもんまで
あります。
 そこに、西原先生が短めのマンガをがつっといれてます。
しかし、なにをしても母親にとって息子以上にかわいいものはないようで、
「もうあかんやろ」みたいなことする息子でも、短い文章から愛情を感じます。
デキがわるいほど、かわいいものなのでしょうか?
 いいじゃない、デキがわるくても。おおきな気持ちでみまもりましょうよ、って諭さ
れたかなあ、とおもいました。
いい本です。


ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)
ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)
岩波書店
price : ¥798
release : 1989/12

【商品詳細】

原題は「人間考察もしくは処世訓と箴言」というフランス・モラリスト文学の最高傑作であり、ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世(1613−1680)の代表作である。扉に引用されている「われわれの美徳は、ほとんどの場合、偽装した悪徳に過ぎない」という一句はあまりに有名である。箴言として1、2行で語られるそのことばは私たち読者の人間観察に対する甘さや幻想を引きずり出し、それを粉々に破壊するほどの威力を持っている。 愛情、恋愛、友情、自己愛、欲求(名誉などに対する)など、人間の業の深いところにたじろぎもせずに切りこみを入れる短い文章。それが心地よいものとなるかどうかは読み手しだいである。その意味で必ずしも本書は「愛され親しまれる」本として存在することを許していないようである。それは解説者をして「ジャン=ジャック・ルソーからサルトルに至るまで、後世の多くの高名な読者に反発、怒り、苛立ちを感じさせ、槍玉にあげられる光栄に浴してきた、あくの強い刺激的な古典」と言わしめている。 確かにほかの文学者や詩人の格言集とは趣が異なり、ロマンチックな気分を誘わず、ノスタルジックな感傷を引き出さずに、ペシミスティックかつニヒルな見方で読者にその文章を託している。この1、2行に込められた挑戦的とも思える文章を批判しつつ読者が自己を吟味し、他を冷静に観察する、あるいはこれを契機に人間の罪深さや自己愛をお互いに手厳しく語り合うことを著者は望んでいるに違いない。 箴言集に付け加えて、考察と題された文章においても人間の真実の姿が暴き出されており、著者の人間のとらえかたが皮肉に見える分だけ余計に普遍的で真実味があることを読者は反発しつつも認めざるをえないだろう。(青山浩子)

フランスの剃刀

 暇な時に この本を読むことがある。全編寸鉄といった 感じで 読んでいて痛快極まりない。


「ほんとうの恋愛は幽霊と同じで 誰もが話しをするが 見た人は滅多にいない」

「われわれが小さな欠点を告白するのは 大きな欠点は無いと信じさせるために過ぎない」

「凡人は概して 自分の能力を超えることを全て断罪する」

 
 こんな言葉を笑える人は中々いないのではないか。

 17世紀にフランスで研がれた 剃刀 である。取扱注意、でないと 怪我をしそうだ。

 
深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 1994/03

やはり面白い

8年ぶりぐらいに読みました。
当時は海外に興味を持ち出したときで一気に読んだのを覚えていますが、8年ぶりに読んでもそれは同じでした。
第1巻は乗合バスの旅の出発地点としているインドへ行く前に立ち寄った香港/マカオでの出来事が書かれています。
ガイドブックには載らない現地の情報が分かるような気になります。
特に返還前の香港の様子が伝わってきました。
マダム小林の優雅な生活 (幻冬舎文庫)
マダム小林の優雅な生活 (幻冬舎文庫)
幻冬舎
price : ¥480
release : 2001/06

これがユーモア??

楽しく読ませていただいた章もいくつかはありましたが、私には著者のユーモアがまったく理解できません。ページを読んで行くうちになんと突然、著者が飼っている猫のフ○の写真が!とても不快になり、怒りまで込上げてました。タイトルに”マダム”だの、”優雅”だのと入れている以上、ここまで下品な事はしてほしくないです。
シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))
シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))
講談社
price : ¥840
release : 1998/04

自らで育んできた文化はどこへ・・・。

まず何よりも日本人でもなく、過去につきあいの長かったアジア系の国の人でもなく、
ヨーロッパという全く文化の異なる国の人による江戸時代の描写というのは非常に
貴重である。さらにシュリーマンは数多くの国を訪れた経験があり、話す言語も各国の間
を行き来しやすくなり、学ぶ機会が増えた今でさえそんなに話せるのかと思うほど多言語
を話すことができ、異文化に触れることになれた人である。そのような貴重な資料が手軽に
読めることにまず感謝したい。

シュリーマンは奇異に感じたことはばっさりと批判しているが、だからといって中国の文化を
すべて否定するわけではなく、劇場での劇のすばらしさ長城から見た景色の雄大さは世界でも
一番だとしている。文化に体当たりで触れてみて素直に自分の育ってきた文化との違いや感情
を表現している点が、彼の視点からのありのままのアジア文化を表現していておもしろい。

日本はその清潔さもあり批判的、否定的な記述はほとんどなくべた褒めされているような気分に
なり少し嬉しかった・・・が何とも皮肉なことに褒められた当時の文化は今の押しつけられた
文化ではなく、自分たちで長年育んできたありのままの日本だということがいかに現在の日本が
文化的に廃れてしまったか、とうことを認識させた。

それに関連して西洋文化を結婚までも”モノ”に支配されていると批判している点は非常に
興味深い。日本があまりの家財道具や土地等のいわゆる”モノ”を必要とせず、かといって
芝居や工芸品はよいものがあり、人々が豊かに生活していることに強い衝撃を受けたのだろう。


シュリーマンは不正確なものもあるが数字を使い身の回りのものを記述している。
それは自らの記憶を鮮明にしたかったのか、考古学的にも数字で記述しておいた方が後生の役に
たつと考えたのか、どちらにせよそれにより現実味をおびている。

ドバイがクール―世界ナンバーワンずくめの楽園都市 (Jujiroブックス)
ドバイがクール―世界ナンバーワンずくめの楽園都市 (Jujiroブックス)
三一書房
price : ¥1,575
release : 2006/01

すばらしい現地情報と本当のドバイがわかる本です!

筆者のドバイに対する愛情を感じます。
ドバイと日本の友好的な関係の背景すら書かれていて感動しました!
中東に偏見がある人にはぜひとも読んでいただきたい本です。
旅する予定のある方、駐在予定のある方は必読。
いままでのガイドブックに満足がいかなかった「本当のこの国の顔、教えて!」派の私には、
とても役に立つ一冊でした。
すごいぞ、ドバイ!
せっかく21世紀のこの時代に生まれたんだから行ってみようよ、世界一飛躍している国へ!
という気持ちに素直になります。
ゲーテ格言集 (新潮文庫)
ゲーテ格言集 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 1952/06

言葉の力

ゲーテの著作から、心に残る名句を抽出しまとめた一冊。

この中に編まれた総ての言葉に即座に頷くことできないが、バーッと読み進めていって、時折ハッとする言葉が胸を打つ。例えば、

・芸術も人生と同じく、深く入りこめば入りこむほど、広くなるものである。(「イタリア紀行」)
・有為な人間は、すぐに外面から内面へ向かって自己を教養する。(「ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代」)
・自分に属するものから脱することはできない。たといそれを投げ棄てようと。(「格言と反省」)
・人生は色どられた影の上にある。(「ファウスト」)

……などのように。どれも高尚な文章で、しかも内的な含蓄に富んだ素晴らしい名句である。純粋な意味での「言葉の力」を再確認させてくれる。

それと、あとがきで編者も書いているが、ゲーテはしばしば矛盾したことを言い放っている。しかしそれでこそ人間ゲーテの魅力だ。そもそも思考とは常に流動するものである。

いずれにせよ、ゲーテの戯曲や小説に興味を持つ、良い切っ掛けないしそれらの入門として、本書が役立ってくれることは確実だ。


生きて死ぬ私 (ちくま文庫)
生きて死ぬ私 (ちくま文庫)
筑摩書房
price : ¥672
release : 2006/05

青壮年時代の著者の苦悩がこちらの心にまで突き刺さる

「脳はニューロンが一千億個集まった複雑な機械であり、人間の心は脳内現象にすぎない」
との認識に立つ脳科学者である著者が、
「脳内現象である人間の心とは、いったい何なのか?」
と言う問いに対する、著者自身の30歳代前半当時の思索をまとめたエッセイです。エッセイでありながらその内容は深い思索に富んでいます。

この広大な宇宙の中の地球と言う惑星に生命が生まれ、そして何十億年もの自然の営みの末に生まれた「私」とはいったい何なのか?人は多かれ少なかれ、この人間存在の究極に関わる問いを心に抱きつつ、生きてそして死ぬのです。この冷徹な事実を前に科学は何ができるのか?青壮年時代の著者の苦悩がこちらの心にまで突き刺さります。

個人的な話をしますと、死後の自分の不存在に対する不条理感は、あるときは私の心を占領し私を不安のどん底に突き落とし、あるときは日常の忙しさのために心の片隅に追いやられたりしながらも、中学生以来ずっと私の心を離れていません。そのような有限の命しか持ち得ない人の心は、しなしながらこの無限とも思える世界の謎を解き明かす能力を秘めている、との信念が著者との間で共有できる幸せは、なにものにも代え難いものがあります。

文庫版あとがきによると、本書は第三章「オールタード・ステイツ(臨死体験)」と言う特定の問題に脳科学からメスを入れた内容に限定されるはずだったとのことですが、本書の価値は皮肉なことにそれ以外の章にあります。誤解を恐れずに極言すると、本来出版の条件になっていた第三章は本書から省いても構いません。というか、省いた方がより著者の心の在り方が直接的に読者に届くと思います。出版業界の商業主義に対してあくまでも自分の意思を貫いた著者に拍手を送りたいです。

最後に少々私見上の飛躍を許してもらえば、意識をこの脳と言う局限化された臓器から解き放つ事が技術的に可能になれば(自然法則に反しなければ人が想像可能なことは必ず実現する)、人はこのあまりにはかない肉体の束縛から解き放たれる時がくるでしょう。それが人にとって幸せかどうかも含めて、そう言ったことなども著者と対話してみたいものです。
私の財産告白
私の財産告白
実業之日本社
price : ¥1,050
release : 2005/07/10

わたしも真似事は、、、

しているのですが、大金にはなりません。
株 生活費の分散などは実行して早何年。
あとは本田氏の時代背景がラッキーだったのではないかなんて
恨めしく思うことしきり、しかし、満足いく金額というのは
いったい自分にとっていくらなのか?
という疑問も生じ読むはやすく行うはむずかし
という状況。しかし、こころのどこかに自分の才能で
金というのはできるとおもっているので。
宝くじのたぐいは一切てをださず。しかし、小金はたまる。
 
 ぜひ一読推薦します!!
アイデア・ブック スウェーデン式
アイデア・ブック スウェーデン式
ダイヤモンド社
price : ¥1,050
release : 2005/03/11

小さな本から気づきがたくさん。

小さな小さな事が、アイデアとなる。
見方を変えると大変な効果をもたらす事もあるなど、
一時間もあればすぐに読み終わってしまうかもしれないが、

ふと、思いだしたときにパラパラと目を通すと気づきが!

仕事にせっぱつまってしまった時にもう一度目を通したい
一冊です。
祖国とは国語 (新潮文庫)
祖国とは国語 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 2005/12

国語への情熱

1.家族に関するエッセイ
2.国語教育
3.満州探訪
という3つの部分から構成されています。

2では
国語教育が大切だという情熱が
展開されており、評価が高いところですが
私は、家族のエッセイに関する部分も
ほのぼのとしていて好きでした。
遠い太鼓 (講談社文庫)
遠い太鼓 (講談社文庫)
講談社
price : ¥840
release : 1993/04

大好きな本のひとつ

とにかく楽しくて面白い。
何がどうこう言うより、とにかく面白い。
何が面白いのかよく分からないけれど、読後感はとても良い。
村上氏のエッセイが嫌いじゃない方にはお勧めです。
「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
朝日新聞社
price : ¥987
release : 2006/03

愛読書です。

重たい話から、どーでもいい話まであります。
全部このシリーズを読んで思ったことは、
本当に様々なことに造詣が深く、インテリジェントで、志の高い方だな。
と改めて、知ることになりました。

落ち込んでる時に、手にとってめくってると、励まされる。そんな一冊です。
あなたのちょっとした疑問・重たい疑問にも答えてくれているかもしれません。
「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
朝日新聞社
price : ¥1,470
release : 2006/11

結構面白かった

村上春樹さんが読者の質問に丁寧に答えていて、好感が持てました。

中には、ディープなファンなのか、ぶしつけな質問や、馬鹿らしい質問もあるのですが、それに対する村上さんの返答が面白いです。

猫のマーロウというキャラクターも出てきて、安西水丸さんの巧いのか何なのか分からない挿絵も良い味だしています。

ただ、ご本人の本を何冊か読んでいないと100%は楽しめないと思ったので、評価は星4にしました。
美しき日本の残像
美しき日本の残像
朝日新聞社
price : ¥714
release : 2000/09

Dear ALEX,

著書、拝読しました。
あなたが日本で古民家、古美術、歌舞伎など、自分が「美しい」と感じたものや、
そしてその元となっている日本の自然について、
まるで“MY FAVORITE THINGS”を歌うように
1つ1つ調度品にように丁寧に1冊の本に並べられていたため
「次は何が出てくるのかな」と最後までわくわくしながら読めました。

日本の美に対するあなたのユニークな考え方が、時には「外国人だから」といって
特殊扱いされるのは、残念でなりません。
でも全く問題ではありません。あなたがもう少し長く日本に滞在していれば、
あなたの独特な視点やこだわりは「オタク」のパイオニアとして高く評価されていたでしょう。
また、あなたを「ちょっと変わったアメリカ人」と言うのも、違うなと思います。
そういう人はMLBでのプレーにこだわる日本人野球選手を
「ちょっと変わった日本人」と呼ぶのでしょうか?
自分の生まれた国以外の文化に魅了され、それをライフスタイルとして貫き通すことを、
そんな素敵な対象を見つけられてうらやましいとは思っても、変だとは少しも思いません。

90年代にすでに、もう「美しき日本」は残像しか存在しないと考えたあなたは、
今の日本を見たらどう思うでしょうか?
確かに日本はどんどんだめになっています。日本の美は壊滅状態です。
でも「徳不孤」です。いつかはあなたの感性への共感が日本に広がって
あなたや多くの日本人や世界の人々を引きつける、本当の美しき日本となれたらいいですね。
おそらくこの本の読者の多くは、単にノスタルジーにひたるだけではなく、
「まだまだ日本には、こんなすばらしい美も残っていたよ。」
と自分なりの美しき日本を追い求めたい欲求にとりつかれるでしょう。

それではお元気で。一度、夜を徹して日本の古い民家で語り合いたいです。

深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)
深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 1994/04

インドの怖さ

インドには言ったことがないが、言ったことがある人、
住んだ事がある人からいろいろ聞いた事があるが、
皆人生感が変わったと言っているのを読んでいて思い出した。
アジアから旅をしてきての精神的なものが加わり、インド的なる
ものの一旦が感じられた。 川での死者の場面は特に印象に
残っている。
二十一世紀に生きる君たちへ
二十一世紀に生きる君たちへ
世界文化社
price : ¥1,260
release : 2001/02

内容は素晴らしいが・・・

内容は文句無く素晴らしい。老若男女問わず読むべき文章であると思う。ただ・・・印刷がどうも・・・。表紙を見ても伺えるが、蛍光色のようなどぎつい色で、ページを開くたびに不自然な色の自然の写真が目にぶつかってくる。心洗われるような美しい写真とともにこの文章が読めたらどんなにか永久保存にしたい本になっただろうと思うと、実に残念でならない。そのため人に贈る本としては対訳版のほうを選んでいる。
自分の仕事をつくる
自分の仕事をつくる
晶文社
price : ¥1,995
release : 2003/10/01

スタイルの見直しを薦めてくれる本

「こんなもんで」という力の出し惜しみに人は感動しない。
手抜きなしの仕事で作られるものがどのようなものか。

そうした仕事現場はどのようなものかを尋ねたインタビュー集。
柳宗理、象設計集団など一流の人の回答集となっています。

そのなかでひときわ柳宗理の言葉が心に残ります。
「最初に考えたことが最後まで続くことは、まずありえないね」

「一番最初のこうあったらいいなと思っていたものと、
できあがったものとはまったくちがっているね。」

「だから、初期の段階の模型はどんとん捨てちゃう。」
「時間をかけて最初のイメージと変えていくのが本式だよ。」

この本に影響うけたというデザイナーも多いようです。

先日のテレビで建築家・中村拓志が
「はじめに考えたデザインが完成されても意味ない。」と言っていました。
一流の人には共通する考えがあるようです。

自分ののライフスタイル、仕事のデザインに応用できないでしょうか。
少しずつ日々刻々とスタイル、デザインを変化させていくこと。
そのことは先の自分を確実に変化させる力になるように思えます。

住居の平面図は変化しなくてもレイアウトを日々1ミリでも変えたい。
最近、自分のデザインとその影響の顕在化について実験しています。

そう考えて動くことがこの本の潜在的な力の使い方と思います。
そうして自分の仕事場を作ることに発展させたいと考えています。
そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります
そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります
ヒヨコ舎
price : ¥1,890
release : 2006/11

作者にいうたったい

ゴッホにゆうたったい、というところ(真ん中へん)毎日の書評欄に出ててな、つい食いついてしもた。ゴッホいうたら知らん人おらん。で何がゆうたったい(関西弁使えへん、ちごうてたら堪忍)かいうと「親愛なるゴッホの君よ、何ゆえ貴君は飢えかつ画き、陋巷に窮死せしや。生前不遇なりし君よ、今名声の最中にあり、安らかに眠れ」ちごうたか?なんやねん、大阪べんいうのようわからへん。でも、わたしはゴッホにいってあげたい、なんて澄ましていうより迫力ある、思うねん
深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)
深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 1994/03

アジアの雑踏

香港とは違うアジアの雑踏・大都市である、バンコクと
シンガポールでの体験(感覚)が非常に面白かった。
バンコクは言ったことがないので良く分からないが、
シンガポールは感想した都市のイメージが残っている。

深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)
深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 1994/05

ヤース!

確かに彼にはテレビも新刊本も不必要だったろう。しかし、彼もまた人だけは必要としていたのではなかったか。 その時私は、自分が胸のうちで、彼もまた、と呟いていたことに気がついた。そう、彼もまた、と・・・。スパルタの町はずれで出会った老人を思い出して沢木さんはこう書いている。凄く、物凄く心に響く一文でした。
 
潔い滅び!とか、李賀の言葉とか終盤に差し掛かり、哲学的な哀愁漂う旅の中でTとCのチャイの違いに「なるほど!!」と納得してしまった私でした。
ウンココロ ~しあわせウンコ生活のススメ
ウンココロ ~しあわせウンコ生活のススメ
実業之日本社
price : ¥1,365
release : 2005/04/16

藤田紘一郎はうんこしか見えなくなっている

藤田紘一郎はうんこや寄生虫など、一般的に「ちょっと」というようなものごとを研究していて
当然そういったものごとを扱った本を書いている。
しかし、科学者である以上研究対象に偏愛して、なにがなんでも存在を肯定してしまうのはつまらない姿勢だと思う。

この本は装丁が良く、イラストも良く、病院の待合室に置いていれば結構いい気がする。
がしかし、うんこを描いているにしては無難すぎる気がする。
猫にかまけて
猫にかまけて
講談社
price : ¥1,680
release : 2004/11/16

独りで読む事をおすすめします

猫好きなだけに「猫」と言うことばに惹かれて、初めて町田 康さんの本を読みました。
職場でなにげに読んだら、完全に情緒不安定の人間にしか見られない状態になってしまいました。
くすっと笑い、涙あり、生き物を死ぬまで生活するという事を考えさせられる本でした。
特にヘッケとココアの話は淡々とした文章だけに、そこに押し殺された感情が感じられて、
涙が止まりませんでした。
俺ルール!―自閉は急に止まれない
俺ルール!―自閉は急に止まれない
花風社
price : ¥1,680
release : 2005/07

雨の日の水やりの話

濃密度では「自閉っ子、こういう風にできてます!」の方がよいと思うが、本書は気軽に楽しく読むことができ、内容はやはり非常に興味深いものでした。
個人的には選択肢の提示の仕方や、焼き海苔缶に写真を未整理のまま放り込んだような記憶のあり方、雨の日の水やりの話などが印象に残っています。
こころの声を聴く―河合隼雄対話集 (新潮文庫)
こころの声を聴く―河合隼雄対話集 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥500
release : 1997/12

小説好きには!

村上春樹、安部公房などの名前が載ってたので買ってみました。
10人の日本を代表する文人との対話集なんだけど、対話のレベルが高いのでただの雑談めいたインタビューとはわけが違います。河合先生は、本という物、読むという行為について一人一人対話されてるのですが、わかり易く心理学をひきだして話されてるので非常に読み易い。
村上春樹が普段語らない様な幼い頃の両親の記憶から小説家になるまでの経緯などを詳しく話してたりとか、その他にも勿論興味深く内容の濃い話ばかりで476円の割りにはかなり楽しめました。小説が好きな人なら、今まで以上に違う視点で読む事を楽しめるようになれる一冊です。
河合先生はやっぱり凄い!
フィガロジャポンvoyage   北欧のあったか暮らし (HC-MOOK)
フィガロジャポンvoyage 北欧のあったか暮らし (HC-MOOK)
阪急コミュニケーションズ
price : ¥880
release : 2005/12/05

やられちゃいました

フィガロの旅特集が大好きなのですが、特に北欧好きでもないのに買ったところ、やられちゃいました。
フィガロジャポン本誌では、旅の特集とともに必ずブランドショップやトレンドの紹介があり、共働き・子持ちで、毎日何かしら戦っている気がしてならない?私には「現実味」のない世界をのぞくようなものですが、北欧のこういうゆったりとした、気持ちいい暮らしがうらやましかった。
話題のレストランや、ショップを忘れずにたくさん掲載、旅行のおともに最適かと思います。
旅行に行けない私も、眺めて楽しんでいます。
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
角川書店
price : ¥580
release : 2004/06

必読! でも本書のタイトルはなぜ、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』なのか?

 周知のように本書に描かれた米原と3人の元同級生の再会は、96年に放映されたTV番組『世界・わが心の旅』(NHK)によって可能となったものだ。米原が旧友たちの消息を気にかけていたのは事実だろうし、だからこそ番組の企画も成立したに違いないが、当然ながら3人の元同級生の所在が確認された上で撮影班は出発しており、米原による探索行は実際にはなかった。また本書での米原と3人の印象的な対話の傍らではテレビマンユニオンのカメラが回っていたはずだが、本書に撮影班は登場しない(通訳は登場する)。
 教条的な共産主義的言辞を愛好していた「嘘つきアーニャ」はルーマニアに帰国後、「赤い貴族」である父の計らいで一般民衆には不可能な国際結婚を果たし、今は英国で編集者として活躍している。自分の現在が何を踏み台にして可能であったかに無頓着なまま、「今の私の90%はイギリス人だ、民族なんかに拘るのは愚かだ」と嘯くアーニャに、米原はやり切れぬ怒りを抱く。しかし…
 プラハのソビエト学校が、現地の人々の目には特権階級の学校と映っていたことに米原がショックを受ける場面が本書にあるが、そんなことは当然ではないか。米原も含め、その生徒たちの全員が、多少なりとも「アーニャ」なのだ。「真っ赤な真実」とはきっと、「共産主義国式の真実」って意味だよ。現地支局による手配も怠り無く、恐らくはNHK名物の大名行列のような撮影班を引き連れ、豊かな資本主義国で国内的に消費される感傷的なストーリーを撮り上げるために戦火の迫るユーゴにまでホクサイの版画を抱えてやって来た米原を前に、ヤスミンカの絶望が深まったのでなければいいのだが…
深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)
深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)
新潮社
price : ¥420
release : 1994/04

ちょっと違ったシルクロード

シルクロードというと司馬遼太郎などが描いた草原の風景が
目に浮かんだが、内容は違っていた。もっと埃っぽい風景が
描かれている。現在ではこの様な旅ができない危険な場所だが
人間性にあふれていた時代もあったのだと改めて現在の悲惨な
状況にこころ苦しくなる。
深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)
深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 1994/05

深夜特急は終わっても、心の旅に終わりは無い。

1巻から6巻までもう何度読んだか分からない。
なぜならこれだけ現実離れした経験をしたいと思ってもできないからだ。
深夜特急はそんな現実逃避したくなる時によく読む。
6巻は、これまでの混沌としたアジア、シルクロードと違って大都市の匂いがしてくる。
文化の違いに差がなくなってくるからだろう。
しかし、ここでも沢木は根っからの博徒なんだろう。またモナコのカジノでやってしまう。
マカオでの賭けを再現してしまう。
そういうとんでも無いことをしてしまうことが、読者を惹き付けるのだろう。
いろんな人物が影響を受けたのもうなずける。
この深夜特急を読んで「チューヤン」や「猿岩石」を思い出してしまった。
ああ娘
ああ娘
毎日新聞社
price : ¥880
release : 2006/11/30

子育て世代も、“子育てOB”世代も楽しめる

 毎日新聞日曜版に連載している「毎日かあさん」の読者から寄せられたトホホな息子のエピソードをまとめた『ああ息子』の続編。こんどは、さまざまな娘たちの生態を描いています。

 実は『ああ息子』は数ページ読んで、すぐに図書館に返してしまいました。
 「男の子は何をしでかすか分からない」というお母さんたちの驚きに満ちた本のようなのですが、息子を育てたことがないので、やはり実感が湧かなかったのです。
 今度は違います。6歳の娘を持つ現役のパパとして、思い当たる内容があっちにもこっちにもありましたよ。

 私と同じお父さんは多いようで、『ああ息子』の著者は「西原理恵子 + 母さんズ」と、お母さんからの投稿ばかりでした。『ああ娘』の著者は「西原 理恵子 + 父さん母さんズ」です。「母さんズ」から「父さん母さんズ」に昇格しているところが重要です。
 私も毎日新聞を読んでいたら、投稿していたかもしれません。

 『毎日かあさん』に登場するサイバラの娘は、かわいいそぶりをみせながら、大人の心(特にパパの心)を手玉にとる一面も見せています。
 本書の帯に「カワイイお前は天使か? 小悪魔か?」とあるように、女の子が実はしたたかな計算に裏付けられた行動を取っているエピソード満載です。お父さんからの投稿は、それに気付いていないものが多く、「あ?らら、もうメロメロだねえ」と、男親の私が笑ってしまうくらいです。
 しかし、お母さんの目は厳しい。自分もかつて小悪魔でしたから「私はだまされないからね」と一歩引いて見ています。
 そんなお父さん、お母さんの投稿の中から、選りすぐりのネタにサイバラが絵を添えた本。面白くないわけがありません。

 子育て世代も、子育ての苦労を懐かしく思い出す“子育てOB”世代も楽しめますよ。
見仏記 (角川文庫)
見仏記 (角川文庫)
角川書店
price : ¥672
release : 1997/06

この気持ちよくわかる

いとうさんとみうらさんのコンビ、最高ですね。
全く考え方の違う2人、だけど、凄い共通項を感じる。

仏像好きの自分としては、本当にみうらさんのテンションがよくわかる!
まさに仏像を『見に』行くのではなく、『会い』に行くのだ★☆★

仏像に恋焦がれて、思春期の少年のような2人。
凄く可愛い。

いろんな視点で、仏像を語ってる2人を見ていると、
あ??今すぐにでも、自分もお気に入りの仏像たちに会いに行きたい
衝動にかられてどうしようもない。

わかりやすく描かれているから、
どんな人にでも抵抗なく読めるのではないかな?
と私は思いますよ。多分。

笑えますしね、くくくと・・・♪
気になる部分 (白水uブックス)
気になる部分 (白水uブックス)
白水社
price : ¥966
release : 2006/05

慣れちゃった?

日々の疑問、昔から解せないこと、未解決の思い出、などを徒然に紹介。
脱力系です。妄想入っています。

1993年から1999年に雑誌に掲載された文章が収録されているので、ちょっと古い。
作者が会社勤めをしていた頃の話もけっこうあり、「国際きのこ会館の思ひ出」が最高。
文章も笑えるけれど、きのこ会館自体が凄い。
この宿泊施設、今は閉鎖されたらしく、とても残念です。

作者は翻訳家で、その職業病や翻訳の苦労も良い味を出しています。
ちゃんと仕事しているんだ、と思いました(失礼)。

私は、後に出た「ねにもつタイプ」を先に読みました。
「ねにもつタイプ」の方が笑えたかな。
「気になる部分」は、わりと普通なエッセイが多い気がします。
ノスタルジックなちょっと良い話もあります。
しかし、そう思ってしまう自分にかなり不安を感じる。
ひょっとして岸本ワールドに慣れたのか?

ちなみに2000年に白水社から出版された単行本を、uブックスで再度刊行。
川上弘美さんによせたエッセイ?が追加されています。



ぼくの靴音
ぼくの靴音
集英社
price : ¥1,470
release : 2005/12/10

苦しいくらいに

汚れなき魂とでも名付けたいくらいに、真っ直ぐな想いのエッセイ。
理想と現実の狭間で揺れ動く姿は、圧倒的な共感がある。傷つき傷つけ、泣いて笑って、感謝して。それでも「こうでありたい」という誰しもが持つ理想を確実に現実に近づけていく姿は、憧れ、素直に頑張ろうと思わせてくれる。辛いページもあるけれど、不器用にもその時を懸命に受け止めようとしている姿は痛々しくも純粋で、狂おしいくらい愛情に溢れて切ない‥。
歌、芝居、バラエティー等どれをとっても一人に繋がらない、堂本剛と言う人の別の一面が見られるエッセイはこの世に二つとない温かい本です。辛いとき、嬉しいときに触れたい言葉がここにはあります。

「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi original (66号))
「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi original (66号))
朝日新聞社
price : ¥987
release : 2000/08

アボガドのおいしい食べ方

村上春樹が読者のどんな質問にも答えてくれている本。
確かに『セックスで「いく」と宣言するのはなぜ』や『この世で一番好きな食べ物は何』など読んでも意味を得られないQ&Aもあった。でもまぁ読んでもいいんじゃないかなと思った。
ノルウェイの森の装丁の意味、どうしたら自分が好きになれるか、人生の目標がない子供達 などにも丁寧に小説で思うユーモアを織り交ぜて回答してくれている。
軽く読む分にはいいと思うわ。

思考のレッスン (文春文庫)
思考のレッスン (文春文庫)
文藝春秋
price : ¥500
release : 2002/10

本書の知の構成法は「知の遠近画法」と要約出来そう

本書は「地頭力を鍛える 問題解決に活かす『フェルミ推定』」(細谷功)の参考文献の一つだったので手に取りました。私のような理系人間には(文学的知識が乏しいため)フォローし難い処も少しありましたが、「思考の準備」「本を読むコツ」「考えるコツ」「書き方のコツ」の章は面白く読めました。そして考えるという行為は(メタな視点では)文系も理系も関係ないよなぁと再認識した訳です。(「決断力」(羽生善治)、「本質を見抜く『考え方』」(中西輝政)、「思考の整理学」(外山滋比古)にも同様な感想を持ちましたが)
モノを考えるためには、対象に興味を持ち、何故面白いのかよく考えた上で仮説を持ち、「比較←→分析」の繰り返しで考えを深め、大局観で仮説を検証する― この過程は科学において観測事実から法則を導き出す時の研究者の行為と同じでしょう。名付けるなら「知の遠近画法」。つまり、面白いアングル(仮説)を決め、比較対象物の配置構成を考えて主役(メッセージ)を際立たせ、全体の構図を見直しては細部を詰める(or ダメなら最初からやり直す)、そして最終的には俯瞰的な"絵(イメージ)"として浮かび上がらせる訳です。
更に「考えることには詩がある」の言に触れた時、「現実の根底にある自然法則に気付くのは達人で、現実の根底にある自然の調和に気付くのは詩人である」(湯川秀樹)を思い出し、愉快でした。モノを深く考えるためには、左脳(言語)と右脳(イメージ)の間のキャッチボールが必須です。(例:C60がサッカーボール状だと閃く為には、芸術(Buckminster Fullerのドーム建築)に親しんでいたことが決め手でした) そう言えば、湯川先生は漢詩に通じていたとか、寺田寅彦先生は連句の名手だったいう話は有名です。文章力とイメージ力(+ 好奇心、審美眼、論理力...)が「考えるプロ」には必須ですね。
(追記)"index reading"は参考になる技ですね。その発展形が"citation search"と言えるでしょう。
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