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DATE: CATEGORY:・評論・文学研究
ドラゴン・スレイヤー・アカデミー〈2〉ママゴンのしかえし
ドラゴン・スレイヤー・アカデミー〈2〉ママゴンのしかえし
岩崎書店
price : ¥840
release : 2004-11

ウィリーは、とっても弱虫

ウィリーは、とっても弱虫。だけどドラゴンはたおせる。なぜ?って、それは「ドラゴン・スレイヤー・アカデミー」を読んで自分で知ろう。
1・2年の人に、おすすめ!とくにぼうけんものが、好きな人。読んでみて。
幼い娼婦だった私へ
幼い娼婦だった私へ
文藝春秋
price : ¥1,600
release : 2006-07

知ることから始まる

前半は著者の少女時代の原体験、後半は人身売買を根絶するための活動が記されている。
少女時代の体験は、すさまじい。物心つかないうちに斡旋宿に売られ、何のためにそこにいるのかも理解できないでいる少女を待っていたのは性的暴行、虐待の日常。鎖につながれるというのだ。逃げても逃げても追い戻される。使い回され、使えなくなったら捨てられる。少女たちは生きる気力を失い、逃げることすら諦める。そこに人間としての尊厳は全くない。
自分とそう違わない年齢の著者の体験には、身につまされる思いで本当に辛かった。と同時に、現在までの精力的な活動に尊敬の念を覚えた。

著者の強いメッセージを一人でも多くの人に受け止めてほしい。

ルドルフといくねこくるねこ―ルドルフとイッパイアッテナ〈3〉 (児童文学創作シリーズ)
ルドルフといくねこくるねこ―ルドルフとイッパイアッテナ〈3〉 (児童文学創作シリーズ)
講談社
price : ¥1,365
release : 2002-03

みんな大好き

第1弾、第2弾とは違い、イッパイアッテナの活躍は見られませんが、その分他の猫たちの生き様が書かれており、登場する猫たちみんなが好きになりました。成長する際に感じる痛み、苦しみを乗り越えていく姿はとても印象に残りました。でも、猫たちのほんわか〜♪した感じは相変わらずです。可愛らしいところもたくさん楽しめます。第3弾まで揃えて損はしない!と思います。
ゴリオ爺さん (新潮文庫)
ゴリオ爺さん (新潮文庫)
新潮社
price : ¥700
release : 1972-04

金、金、金...

フランス文学の巨匠バルザックの代表作です。が、まず彼の作品を楽しむには、彼の文体にできるだけ早く慣れる必要があります。
「ドラマ」という言葉をあえて使用することの前置きだけで1ページ使い、
話が動き出す前の登場人物の1人の説明だけで、数ページを要しています。

しかしバルザックの作品の魅力はこの人物造形に上手さ、的確さにあります。
その人がどういう家に生まれ、そういう歴史をたどり、どういう行動から、どういう性質を持っているのが明らかなのか、
どうなっていくのか――作者は事細かに、時には哲学的な講釈を加えて叙述しています。
紙面を割いている分とても信憑性があり、「確かにこういう人いるよね」と、ふっと自分の身近にいる人を思い浮かべてしまうのです。

野心はあるが良心を捨てきれない「ラスティニャック」、冷徹で豪胆な策士「ヴォートラン」、
娘を盲愛する凡人「ゴリオ爺さん」といった、読了後も忘れられない魅力的なキャラクターを作り出しています。
なので最初の方は冗漫に感じるかもしれませんが、ちょっと我慢して読み進めてみれば、
きっとバルザックの世界にはまり込んでいけると思います。

ちなみにこの作品中では、読み手のこっちが哀しくなるくらい、「世の中、金だ!」といわんばかりにお金の話やモノの金額について書かれています……。
かなりアイロニカルな(著者の言うところの)「人間喜劇」です。
神秘の島〈第2部〉 (偕成社文庫)
神秘の島〈第2部〉 (偕成社文庫)
偕成社
price : ¥735
release : 2004-09

無人島で文明を作る五人

前作に続いて、今度は船ですら作る。(ただ、この無人島から脱出できるほどの物ではない)
風車小屋を作ったりしながらも、時々、彼等に都合の良い事が起こるのだが、この無人島に誰かがいるのだろうかと言う疑問も出る。

この物語の凄いところは、とにかく五人の不屈の精神力であり、リーダーがしっかりしているところだ。
リーダーのサイラス技師は、本当に博学であり、温厚であり、リーダーシップに溢れている。
『サイラスさんのいない街より、サイラスさんのいるこの無人島の方が住みやすいさ』
と、仲間の一人が言うのだが、本当にその通りだと思わせる人物である。

博学で、この無人島で文明を起こせる力のあるサイラス技師。
陽気で明るい、料理や大工仕事も得意なペンクロフ水夫。
鉄工技術もあるサイラス技師の家の召使の、黒人青年、ナブ。
優秀な新聞記者でも有り、何でも出来る新聞記者でもある、ジュデオン・スピレット。
優秀な知識と記憶力を持ち、植物学に詳しい少年、ハーバード。

この五人のチームワークと、ペンクロフの陽気さ、サイラス技師のリーダーシップが、読んでいて楽しい作品です。
大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章 (新潮文庫)
大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥580
release : 1980-08

シーモアを語るということ

 ナインストーリーズの冒頭でいきなり拳銃自殺したシーモア。この短編では言葉少なく語られなかった彼のことをひたすらに語る。
 それは、彼を通してではなく、彼以外のものを通してだ。大工?では彼がいない場所でも、彼の兄妹らのやり取りらを通して、彼を語る。シーモア?では、ひたすら彼のことを語っているだけなのだが、過去に向けての淡々とした視線がひたすらとおす。
 『語る』ことと『書く』ことに間接的に言及しながら、シーモアという人間を外部から書くことによってその内面を描こうとした、傑作。
クマのプーさん Anniversary Edition
クマのプーさん Anniversary Edition
岩波書店
price : ¥2,730
release : 2006-09

E・Hシェパード

物語もいいですが、なんといっても挿絵。
少年クリストファー・ロビンや、クマのプー、コブタ、ロバのイーヨー、ウサギなど、動物達はあどけなく、
よちよち歩きくらいの子供が持っているような健気さが、彼らの様子からひたすらに伝わってきます。
微笑ましく、この画家は実に詩人であると思う。
ひとつの挿絵からひとつのストーリーが生まれてくる、見ても読んでも楽しくなる一冊です。
ダレンシャン 外伝
ダレンシャン 外伝
小学館
price : ¥1,470
release : 2004-02-20

くも嫌い・・・

著者のコメント付き短篇集です。
著者のホームページに綴られていた短篇を集めたもので、日本でしか発売されていないのだとか。
本編はダレンの一人称なので他の登場人物の胸中はわかりませんが、
この短篇は、そんな脇役たちのサイドストーリーです。
中でもガブナーの悲恋にジーンときました。
これからダレン・シャンシリーズを読まれる方は、三巻の後に外伝を挟まれるのがよろしいかとv
より本編を楽しめると思います。

著者の写真も載っているのですが、スティーブのイメージそのまま!!

それにしても、表紙が嫌い…くも嫌い…
バートン版 千夜一夜物語 第1巻 シャーラザットの初夜 (ちくま文庫)
バートン版 千夜一夜物語 第1巻 シャーラザットの初夜 (ちくま文庫)
筑摩書房
price : ¥1,470
release : 2003-10-13

ドゥニャザッド姫の如く

「まあ、お姉さま、なんと面白いお話なんでしょう。もっとお聞かせくださいませ。」
「いいえ、明日話す話に比べたら・・・」
って感じで夜な夜な、命をかけて、語り始めるシャーラザッド姫の語りに、めくるページが止まりません。
古式ゆかしく、間接的な表現がかえってエロい表現と、その見事な訳業と、イラストのおかげでもあります。

それだけでなく、わくわくしたり、いろんな意味で興奮させられたり、哀れを催したり、ありえね、と笑ったり、夢うつつのようなお伽噺、そう、難しい小説とかでなく、こころを動かされる純粋なお伽噺があれば、それでよかったのです。

バートンはレインのまる写しとか、言われてますが、なんだか異常に詳細な注釈とか、イスラム人を始めとして東洋社会を、彼が代表する西洋社会がどう見ていたかもうかがい知れて、興味深いです。
しかし思春期にこれ読んでたら人生が、いろんな意味で変わっていたかもしれない、かも。。

ツンデレ?シャーリヤル王は、まだ目だった発言はしてませんが、巻が進むに津入れての、その変わり様も見所です。
批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)
批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)
中央公論新社
price : ¥819
release : 2005-03

現代思想の鏡としても。

フランケンシュタイン(メアリ・シェリー著)を例にとり、書き手の側と読み手の側とから分析を進めていく。

一部では小説の書き方を解説している。そこでは冒頭・ストーリーとプロット・語り手・焦点化・提示と叙述・時間・性格描写・アイロニー・声・イメジャリー・反復・異化・間テクスト性・メタフィクション・結末といった表現方法を通じて作者の意図したところを推察し、またこれらの表現がどういう結果を生んでいるか説明する。

二部では様々な批評理論を紹介する。順に挙げると、伝統的批評・ジャンル批評・読者反応批評・脱構築批評・精神分析批評・フェミニズム批評・ジェンダー批評・マルクス主義批評・文化批評・ポストコロニアル批評・新歴史主義・文体論的批評・透明な批評だ。現代思想のテーマを見るものとしてもいいかも。
切り口によって違うものが出てくるように書けるのは作者の才能か、それとも理論がこじつけなのか、あるいは人間の意識には深いところがあるのか…。
怪盗紳士    怪盗ルパン 文庫版第1巻
怪盗紳士 怪盗ルパン 文庫版第1巻
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005-02

祝・ルパン誕生100年!

ルパンものを一度きちんと読んでみたいと言っていた娘(中1)のリクエストで購入しました。
彼女はすっかりはまって、文庫版の全シリーズを読んでみたいと申しています。

原作はたしか大人向けのものだったなあと記憶していたのですが、これは現代の少年少女向け(これも今やかなりクラッシックな言い方ですが、、)に読みやすくしてあるという点、文庫本という手軽さが親としては気に入りました。

内容も非常に面白いものだったようで、娘は集中して一気に読んでしまいました。
誰がルパンか推理しながら読み進めていったようですが、なかなか思うような展開にはならず、でもかえってそれが読み手の感心を最後まで引いたようですね。
イラストも文章の雰囲気を良く伝えていると思います。

100年経っても魅力が褪せる事のない本と出会えるのは子供にとっても親にとっても嬉しいものです。
ぜひご一読を!

おさるのジョージ 映画版 (OFFICIAL CG MOVIE BOOK)
おさるのジョージ 映画版 (OFFICIAL CG MOVIE BOOK)
学習研究社
price : ¥630
release : 2006-07

シェイクスピア全集 (3) マクベス
シェイクスピア全集 (3) マクベス
筑摩書房
price : ¥630
release : 1996-12

悪人夫婦の対比が面白い

 マクベスとマクベス夫人の対比が面白い。最初は夫人に背中を押されて鼓舞、さらに罵倒されることでしか悪事に向かえなかったマクベスが、終盤には夫人をも圧倒する存在になり、逆に夫人はすっかり弱気で妄想に取り憑かれてしまうと言うキャラクターの入れ替わりが非常に作為的ではあるが面白い。
 魔女の予言で「女の股から生まれたものはマクベスを倒せない」「バーナムの森が動かないかぎり安泰だ」といわれたマクベスが、どのように滅びていくかというのも非常に興味津々だった。これは読んでいて、なるほどと感心してしまう仕掛けだ。
 物語を語る単調なドラマではなく、いわゆる「ボケ」「突っ込み」などが溢れる喜劇的なやりとりの中に、真情を吐露する独白が混じったり、セリフに文化的な教養や時事性、痛烈な皮肉があるのには驚いた。さらにセリフに溢れる罵詈雑言、猥雑さに驚き、「ライブ総合芸能」としての演劇のエネルギーというかエンターテイメント性に感心した。実際には衣装、舞台装置や照明、そして客の反応を見るような間が演出されたりするのだろうが、あまり馴染みがなかった「演劇」にがぜん興味が湧いてくる。
 原典が古いうえ何通りもあること、さらに解釈が色々あるのが古典の常だが、国内外の前例を踏まえた丁寧な脚注や解説がそれらを補ってくれている。こちらは文学という学問ジャンルへの取り組み方の認識が改まるところだ。


村上春樹 イエローページ〈2〉 (幻冬舎文庫)
村上春樹 イエローページ〈2〉 (幻冬舎文庫)
幻冬舎
price : ¥520
release : 2006-10

ノルウェイの森が優れた小説の理由

 イエローページ1と同様この本も村上春樹の小説の解釈を行っている.個人的に一番面白かったのはノルウェイの森についての箇所.
 ノルウェイの森は素晴しい小説だと思う.村上春樹というよりは今まで呼んだ作品の中でもトップクラスの衝撃を与えてくれた.だが「この小説の何処が良い」と聞かれた時に上手く答えることは出来なかった.感じたことをそのまま言葉に出来ないことを幾度も歯がゆく思ったものだ.
 それをこの本はさらっと代弁してくれた.ノルウェイの森が与えてくれた感動の源泉,それをたったの数行で・・・それだけでもこの本は読む価値があった.
夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)
夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥756
release : 2006-02

夢みる傑作

『人間以上』と並ぶ、スタージョンの最高傑作。ただし、『人間以上』はあまりにも傑作すぎて、解りにくいところがあるので、初心者には、解りやすく親しみやすい本書の方がオススメです。幻想的な美しさと、グロテスクなリアリティが、渾然一体と溶け合った、この不思議な味わいは、スタージョンにしか表現できない、全くオリジナルな世界です。気に入った方は、是非、『人間以上』や短篇集にも挑戦してみてください。
天使と罪の街(下) (講談社文庫)
天使と罪の街(下) (講談社文庫)
講談社
price : ¥680
release : 2006-08-12

追うもの「善」と追われるもの「悪」がはっきりとした、現代ハード・ボイルドの秀作

恥ずかしながら、今年、前作の『暗く聖なる夜』を読んではじめてマイクル・コナリーという作家を知った。<ハリー・ボッシュ>シリーズなるものも知らなかった。本書でシリーズ第10弾にもなるそうだ。

『暗く聖なる夜』は、ロサンゼルスの古風なまでの正統派ハード・ボイルド私立探偵小説という趣が強かったが、本書は、緻密な仕掛けと壮大なスケールが融合した、“派手なサスペンス”に仕上がっている。

ストーリーは、『わが心臓の痛み』『夜より暗き闇』の主人公、元FBI心理分析官テリーの変死について、彼の妻からボッシュが調査を依頼されるところから始まる。時を同じくして、ネヴァダ州の砂漠から多数の他殺体が見つかり、『ザ・ポエット』の主人公のひとり、左遷中のFBI捜査官レイチェルが現地に呼び出される。これはかつて世間を震撼させた連続刑事殺人犯「詩人(ザ・ポエット)」の仕業だった。
やがてボッシュとレイチェルはラスベガスで出会い、共通の敵を追いかけることになる。

コナリーは本書で、コナリー作品・オールスターキャストの布陣をしいて、ノンシリーズの2つの傑作、『ザ・ポエット』と『わが心臓の痛み』に決着をつけたと思われる。

ともあれ、本書は、追うもの<善>と、追われるもの<悪>がはっきりとしており、なおかつ、二転三転する展開といい、一人称と三人称の効果的で巧妙な表現方法の使い分けといい、巧緻なプロットといい、ラストの対決場面の緊迫感といい、意外なほろ苦い結末といい、さすがは「当代最高のハード・ボイルド」シリーズの秀作である。

私は神!―リズ・ブルボー自伝
私は神!―リズ・ブルボー自伝
ハート出版
price : ¥1,995
release : 2005-11

自分の振り返りとこれからに('▽`)

いいんじゃないでしょうか?
タイトルが突飛なので、初めて見た時は「うわ?(;^ω^A 」と思いましたが…。
著者の他の本(<からだ>の声を聞きなさい)を持っているので
この本も手に取ってみました。

内容は彼女の自叙伝ですが、アタシ自身にもあてはまる部分があり
今までの人生の中で「問題」と感じていたことの解答やヒントが
ちりばめられているような気がしました。

分厚い本なので読み応えは十分です(笑)

読者と等身大で…という姿勢も良いですね。
先生といわれる人から諭されるという内容ではないので
(著者の失敗なんかも余さず書いてあります)
ああ、そういう事あるある、と思いながら読めますよ。

漠然と抱えていたこと、思っていたことがクリアーになるような気がします。

よりよい自分に変えていくためのヒントがたくさんある本ではないかと思います。
三島由紀夫と楯の会事件 (角川文庫)
三島由紀夫と楯の会事件 (角川文庫)
角川書店
price : ¥700
release : 2001-04

ソノシートを聴いてみた

 三島事件の衝撃は、団塊の世代といわれる昭和20年代以降の世代には、当時の「進歩的文化人」の跳梁跋扈した社会背景の中で、「日本とは何か」「自分のアイデンチティーは何か」を問うた事件であった。
 不幸にして、三島の最後の演説は、市ヶ谷の自衛隊員の怒号とマスコミのヘリコプターなどによって充分聞くことは出来ないが、当時、まだ中学か高校生だった小生は、週刊誌の衝撃的な「三島の首写真」とか演説の一部の録音をしたソノシートを持っている。
 こうしたものとあわせてこの本を読むと、三島の行動は、愚直であったし、自己陶酔であったかもしれないが、戦後失われつつあった「日本」とか『日本人』を喚起したものと思える。

 著者は、本書で、その時代背景とか、三島の行動を分析しているが、もう少し、当時の社会情勢というか、「日本」における言論界の状況その他について突っ込んだ主張をしても良かったのではなかろうか?

 その点が残念。
水滸伝の世界 (ちくま文庫)
水滸伝の世界 (ちくま文庫)
筑摩書房
price : ¥840
release : 2001-12

お手軽に中国文学の研究室にお邪魔できます

水滸伝の物語をどう散策し楽しむかだけにとどまらず、
水滸伝という文学作品がどういう変遷を辿ってきたのか、
また水滸伝を通してそれに親しんだ民衆の意識や習慣を垣間見るなど、
水滸伝を知っている人はもちろんのこと、
読んだことのない人でも興味を惹かれる内容になっています。

水滸伝には色んな裏や謎があり、
知的好奇心をくすぐってくれるものであることが分かります。
話し言葉で書かれている水滸伝よろしく、本書の筆致は実に軽快でテンポ良く、
いたる箇所に筆者のスパイスの効いた諧謔が鏤められていて
読んでいて愉しい一冊です。
バッテリー〈2〉 (教育画劇の創作文学)
バッテリー〈2〉 (教育画劇の創作文学)
教育画劇
price : ¥1,680
release : 1998-04

面白くない。

正直児童書とはいえないと思った。
なんとも女性向けというか。
野球小説って感じでもないし、つまらない。
ムチって… 
はっきりいうとあまりにホモくさい。
西遊記〈1〉 (岩波文庫)
西遊記〈1〉 (岩波文庫)
岩波書店
price : ¥903
release : 1977-01

原典はムズカシイ。。。

オットが本書を読破した経験があり、『平岩版もウルウルさせられていいけど、原典もいいぞ』と言われ、連休の間に近所の図書館で借りてきました。原典を知らない私は、平岩さんの西遊記で三蔵・悟空のピュアな心に浸りきっていたのですが、悟空誕生から天界での騒動までの回でスッカリ打ちのめされてしまいました。悟空てこんな暴君だったの?。とか、悟空に仙丹を食べられたりで、神様ってかなりいい加減じゃないのよ?とか思ってしまいました。
また、情景の説明や台詞が講談調で難しく、女性には少しとっつきにくいかも知れません。

タイトル100年愛されるキャラクターのつくり方
タイトル100年愛されるキャラクターのつくり方
ゴマブックス
price : ¥1,260
release : 2005-12-23

キャラクターのことが体系的に理解できます!

今まで断片的に理解していたことが、
体系的に、わかりやすく書かれていて、
キャラクターとは?キャラクター作家とは?
を理解するのに、とてもわかりやすい本です。

また、キャラクターを世に送り出す方法も書かれていて、
作家を目指す方、プロデュースを目指す方、
教本として活用できます。

キャラクター、著作物に関係する方々は、必見です!!
八十日間世界一周 (岩波文庫)
八十日間世界一周 (岩波文庫)
岩波書店
price : ¥840
release : 2001-04

これも傑作だな。

とにかく、アイデアが秀逸だね。時間が決まってるって所が最高にシビレる。いやがおうにも、ハラハラドキドキする。乗り物も、色々出てきて楽しい。日本で、パスパトゥが曲芸師のような芸当をやるシーンは思わず笑った。これは、映画だったか原作だったか忘れたが。それと、映画の方だがスペインでの闘牛シーンも面白かったな。この作品も、映画と原作はどちらもすばらしい。「80日間世界一周」と「地底探検」は、本当にスゴイ作品だ。
IT〈1〉 (文春文庫)
IT〈1〉 (文春文庫)
文藝春秋
price : ¥780
release : 1994-12

アホ訳

全体を通して、誤訳、偽訳、ゴマカシ訳の嵐。英語を全く理解していない低能極まりないボンクラによる拙訳。読みたければ、原書を読もう。こんな馬鹿げた翻訳を読んではいけない。
極大射程〈下巻〉 (新潮文庫)
極大射程〈下巻〉 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥700
release : 1998-12

面白い

ベトナム戦争の英雄である元海兵隊員のスナイパーであるボブ・リー・スワッガーが政治的な陰謀に巻き込まれる話です。作者のスティーブン・ハンターの名前は前から知っていたが、本作がスワッガーシリーズの第一作目と聞いて本作をまず手にとって見ました。予想通り英語は読みやすく、物語の展開は非常に速くとにかく面白いです。特に銃撃シーンは圧巻で、銃や射撃についての知識が充実しています。主人公スワッガーは、無敵と思えるくらい強く、その射撃能力はゴルゴ13のようです。読んで損はない作品です。
現代マンガの全体像 (双葉文庫―POCHE FUTABA)
現代マンガの全体像 (双葉文庫―POCHE FUTABA)
双葉社
price : ¥590
release : 1997-01

マンガ概史

 日本マンガ史を概観するのにベストな本です。。
 多くのマンガ評論が好ききらい、むかつくむかつかないで行われている中、評論として
 優れています。
 戦前から1980年辺りまでをマンガ慨史として扱い、著者はそれを五期に分けています。
 ホラーマンガからギャグマンガ、少女マンガまで押さえています。
 単行本が発売されたのは1986年。まだまだ古びておらず「真剣に」マンガを
 考えたい人はぜひ読むべきでしょう。
モンキー・ハウスへようこそ〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)
モンキー・ハウスへようこそ〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥714
release : 1989-03

A collection of short stories from various sources

This book is a collection of 25 short stories. They are simple but you can if you want read great depth in them. These stories would make good starters for a reading group or circle. They are professional but not extraordinary or unique.

I bought this book for one story in particular "Harrison Bergeron"; I bought the movie with Sean Astin and thought even if the story was fleshed out to be more like "This Perfect Day". So I thought it would be time to read the story. Unfortunately the short story can not hold a candle to the movie. It never really gets off the ground and comes to a curt conclusion never resolving the conflict.


アンの夢の家 (講談社文庫)
アンの夢の家 (講談社文庫)
講談社
price : ¥800
release : 2005-08-12

水源―The Fountainhead
水源―The Fountainhead
ビジネス社
price : ¥5,250
release : 2004-07-08

言葉がぐわっと

心に突き刺さる、とはこういうことを言うのですね。いままで言葉にできなくて、感覚として捕らえていたぼんやりふわっとした子を、つかまえた!!!と思いました。おにごっこが、とりあえず、終わったとでも言うのでしょうか。今は、五時の鐘が鳴って解散した帰り道、自転車を漕いでいるときにみる夕暮れのような黄昏時のような、あの感覚です。
芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
筑摩書房
price : ¥840
release : 1986-09

全集で読まないと損をする作家

 まず芥川龍之介は全集で読むべき作家です。それは作品の大半が短編で、その創作内容が広いためです。純文学、時代小説もの、王朝もの、切支丹もの、明治もの、児童小説など挙げればきりがありません。そして純文学の正道を歩みつつ、ここまでレトリックを駆使する作家も珍しい。多彩かつここまで楽しませてくれる作家もそうはいないと思います。短編集で満足するには惜しすぎる作家なのです。
 
 しかし一般読者にずっと愛されたのに反し、人間の苦悩を好む戦前文壇では永く無視されてきました。短編中心で、ラストの落ちで読者をあっと言わせるような話の書き手である以上合いが悪かったのだと思います。話の大半は最後が幻想文学的で、通常の内容では結末がつけられないと本人が言っている程です。

 この全集の年代順に読んでいくと作品の傾向などの変化が感じられて良いです。第一巻ではシニカルで皮肉的な「MENSURA ZOILI」が一番お気に入りです。どうぞ一度全集を通して読んでみて下さい。きっと気に入る話が見つかります。

氷の女王の怒り (ヴィレッジブックス)
氷の女王の怒り (ヴィレッジブックス)
ソニーマガジンズ
price : ¥987
release : 2005-11

ヒロインがいい!

この物語のテリ-、過去のトラウマより男性不信ぎみ。ヒーローのスタンとであって、お互いひかれあっていくのですが。一見内気そうな、まじめそうなテリー。でもがんばっちゃうんです。スタンを手に入れるために、その捨て身の愛の表現にとても魅力を感じる。スタンの母親の親友、ユダヤ人の外交官のおばあちゃまもとても魅力的。アルツハイマー病に冒されながらも、なぜかコミカル。最後のテリーのかっこよさに心惹かれます。
悪魔とプリン嬢 (角川文庫)
悪魔とプリン嬢 (角川文庫)
角川書店
price : ¥540
release : 2004-09

選択

人間の性善説と性悪説を真っ向から取り上げた本で、読み進めて数分で物語の中に引き込まれていきました。

何の変化もない街で、家族もおらず孤独に暮らす若い女性に、悪意に満ちた誘惑が訪れます。
突然現れた一人の男によって・・・。

『私ならどうするだろう?』『何て言うだろう?』と自問自答しながら読みました。

登場人物たちの人生の背景もよく描かれていて、自分の中の善と悪と闘う描写が素晴らしかったです。
海外の小説にも関わらず、こんなに感情移入出来た本は珍しいです。

考えさせられる本ですが、読後はスッキリすると思います。
一読をおすすめします。
完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫)
完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫)
岩波書店
price : ¥693
release : 1995-01

宗教色の強い下巻

幸福あるいは権力の絶頂にあった人々がいかに転落し酷い目に遭うかを延々
と語る「修道僧の物語」、詐欺を行う僧を語る「錬金術師の徒弟の話」、
七つの大罪について綿々と語る格調高い「教区司祭の話」など6話を収録
した下巻。僧が話の中にも、話し手としても登場し、最後の締めは司祭の話、
というわけでキリスト教色の濃い下巻となっている。

「教区司祭の話」では、人間の罪とその救済について詳しく語られており、
現代人は皆地獄行き?と思ってしまうほどの厳しさ。当時の死生観やキリスト
教観が垣間見えて興味深い。

マジック・ツリーハウス〈14〉ハワイ、伝説の大津波
マジック・ツリーハウス〈14〉ハワイ、伝説の大津波
メディアファクトリー
price : ¥819
release : 2005-06

我が家ではクリスマスプレゼントに♪

昨年がゲーム関連に凝っていた小学校3年生の我が子より今年は読書にハマッてるらしくマジック・ツリーハウス1?18の要望がありました♪小生も25日以降じっくり読書させて頂きます。
ピーターラビットのおはなし (ピーターラビットの絵本 1)
ピーターラビットのおはなし (ピーターラビットの絵本 1)
福音館書店
price : ¥735
release : 2002-09-21

かわいいイラスト

いたずらっ子、ピーターの冒険にドキドキします。

五歳の子どもにも読んでみました。
家の中にピーターラビットの小物が
いくつかあるので、興味津々で聞いてくれました。
リクエストする時は、表紙のピーターを指差しながら
「わるいこ。よんで。」と、言ってきます。

リクエストの多い絵本。
銀河鉄道の夜―宮沢賢治童話傑作選 (宮沢賢治童話傑作選)
銀河鉄道の夜―宮沢賢治童話傑作選 (宮沢賢治童話傑作選)
偕成社
price : ¥1,890
release : 2000-11

真のプロフェッショナルによる入魂の作品

宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の全文に、田原田鶴子さんの挿絵が25ページ
ほど(小さい挿絵は数点まとめて1ページ相当と数えて)入っています。
田原さんの絵は、適度に写実的でありながら、同時に極めて幻想的です。
原作のイメージを全く損なっていません。
描かれる風景は、植生は日本の東北地方のものなのに、建物はヨーロッパ風の
石造りだったりして、それがまた良い具合に調和しています。
岩手の自然を愛し、その自然の中にヨーロッパ風の空想の国を創り上げた賢治も、
きっとこのようなイメージをもっていたのではないか、と思わされます。
画家が賢治の原作を深く愛し、熟読し、取材などの下調べも入念に行った上で
仕事に取りかかったことが良くわかります。
手抜き一切無し。プロフェッショナルの入魂の作品です。

造本も紙質もしっかりしてます。
小説本文は縦書きで、レイアウトも絵と本文がちゃんと分離していて、
読みやすいです。
何より拍手を送りたいのは、総ルビになっているところです。
これで読者の年齢層がぐっと広がって、小学校低学年から読めるようになります。
まあ、低学年では、たとえ読めたとしても、この話の内容を本当に理解するのは
難しいでしょうが・・・
それでも、若い読者を本物に触れさせるのは大切です。

これだけのクオリティでこの値段というのは、はっきり言って安すぎです。
入魂の仕事をされた田原さんと出版社の方に、心から敬意を表します。

出版社への提案ですが、中身を見られるようにしてはいかがでしょうか。
表紙の画像でも絵のすばらしさの一部は伝わるでしょうが、
中の挿絵をもう何点か見られるようにすれば、
この本の魅力がより一層伝わると思います。
2010年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
2010年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
price : ¥798
release : 1994-03

名作2001年宇宙の旅の謎を明らかにしてくれる刺激溢れる1冊です

映画、そしてSF小説の名作「2001年宇宙の旅」の続編です。著者であるクラークが断っているように、前作の直接的な続編ではなく、あくまで、主題を一つにする著作なのですが、今作と次の2061年との関係よりは、連続性が強く、とりわけ、前作では、明らかにされなかった、宇宙船ディスカバリー号の船長であるボーマンの失踪、そして、驚異のコンピューターHALの暴走の理由を明らかにしてくれています。
また、クラークといえば、SF作家の中でも、最新の科学的知識をモチーフにすることで有名で、荒唐無稽さからはかけ離れた作家なのですが、今作でも、当時最新の木星に関する科学的事実を基に、知的刺激を満足させるSF物語を作っています。
前作に興味があり、その謎を知りたい方や、知的刺激を満足させてくれるSF小説をお探しの方にはお奨めの1冊です。

シンプル・プラン (扶桑社ミステリー)
シンプル・プラン (扶桑社ミステリー)
扶桑社
price : ¥734
release : 1994-02

クライムノベル版「リプレイ」

もしも大金をネコババできたらどうするか?
というワンアイデアを徹底的に消化してます。
落ちはやや弱いが、
カットバックという小手先のテクニックは使わず、
一人称の主人公視点で最後まで突っ走る展開が素晴しい。
六人と犬一匹を殺すことになる極悪非道の男が主人公だが、
巻き込まれ型主人公なので、
殺人者の主人公に感情移入してしまいます。
武闘派というより頭脳派の主人公なので、
銃で殺人してる時はなんとかなったが、
鉈で肉弾戦する羽目になるシチュエーションは傑作であった。
どうする?どうなる?という物語の面白さを追求した徹夜本である。
一気に読めるが、落ちが物足りないので四つ星。

「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか (角川oneテーマ21)
「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか (角川oneテーマ21)
角川書店
price : ¥780
release : 2005-11-10

第二部は説得的

 1958年生まれの戦後民主主義に肯定的なまんが原作者・編集者・評論家と、1976年生まれの左翼的評論家が(両者の役割分担については287頁参照)、「まんが/アニメーションにとっては決してプラスになるとは思えない」ジャパニメーション国策化の動きの無効・無根拠性を徹底批判するために、2005年に刊行した本(みなもと太郎も関与)。第一部は日本の漫画・アニメ史のイデオロギー批判的な回顧であり、1)現在の日本の漫画・アニメがディズニー・ハリウッドの二次制作として始まり、その結果美術から自立して記号的・無国籍的なキャラクターを生み出したこと(これが普及の原因であるとされる)、2)戦時下の要請により、科学的な兵器リアリズムと透視図法的な映像的手法を駆使し、記号的な不死の身体性を持つ主人公を使い、鳥瞰的に物語を構成するという、戦後漫画の基本形ができたこと、3)戦後に手塚治虫が記号的なキャラクターを受肉させ、内面を持たせた上で、倫理的に暴力性を抑止したが、70年代以降徐々にこの抑止が解除されていったことが述べられる。著者はこの3点を踏まえて現在の国策化に警鐘を鳴らすが、言わんとするところは分かるけれども、正直言って批判としては抽象的すぎる感が否めない。他方、第二部は国策化推進派のレポートの分析であり、内外の漫画・アニメ市場の狭さ、配給ルートを支配するハリウッドの圧倒的な経済的な強さ、オタク市場の「国辱的」要素の強さと収益性算定の困難さ、アニメーター養成プログラムの問題性等が指摘され、漫画・アニメが現在十分自律的にやっていける以上、対米追随と利権のための国策化は拒否する、という結論が導かれる。この第二部は説得的に思える。総じて、第一部と第二部のつながりが希薄であるように思えるが、興味深い本ではあった。

レ・ミゼラブル〈上〉 (岩波少年文庫)
レ・ミゼラブル〈上〉 (岩波少年文庫)
岩波書店
price : ¥756
release : 2001-01

人間の心情の奥底を描ききった傑作


この作品を初めて読んだのは30年以上も前の小学生か中学時代で、それも少年少女版であったと思う。当時の自分には社会から虐げられた元犯罪者の悲しい物語という印象しか残らず、それ以来この作品を手に取ることはなかった。しかし、最近ある新聞でこの作品を何度も読み返しているという作家のコメントを読み、興味が沸いてきて再び挑戦することにした。

今度は完全版に近いものを読みたいと思い、思い切ってPenguin Classicsの英語版に挑戦することにした。翻訳者のNorman Dennyによると、これでも原書の一部は省略したそうだが、それでも1,200頁にも及ぶ大作であった。

仕事の行き帰りや休日の合間に読んだため、読み終えるのに1ヶ月以上を要したが、それに見合う素晴らしい作品であった。この作品のすごさは、人間の心の奥底をこれまでするかというほど執拗に描く描写力である。例えば、決して主役とはいえないジャン・ヴァルジャンを最初に救う牧師を描くのに50頁以上を費やしているのはほんの一例で、あらゆる登場人物の性格や心の動きが驚くほど繊細かつ執拗に描かれている。また、当時のフランスやパリの社会情勢や政情に関しても、例えば物語の筋とは殆ど関係のない、ウォータールーの戦闘の様子が始まりから終りまで描写されていたり、ジャン・ヴァルジャンとコセットが逃げ込む修道院に関しても、その歴史や慣習がこれでもかというぐらい執拗に説明されていたりしており、次のストーリー展開を早く知りたい時には正直言っていらいらすることもあったが、19世紀のパリの様子をまさしく目の当たりにしているような気になった。

細かいことを書いてしまったが、物語自体も実に面白くドラマチックな展開が繰り広げられ、最後の1頁まで堪能することができた。日本語版ではどの程度まで翻訳されているかは確認していませんが、とにかくなるべく完全版に近いものを読むことをお勧めします。

ガラスの動物園 (新潮文庫)
ガラスの動物園 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 2000

【商品詳細】

『The Amber Spyglass』は、冒頭のシーンからいきなりスリリングな展開で読者の心をむんずとつかむ。差し障りのない範囲であらすじを紹介しよう。 前作『The Subtle Knife』(邦題『神秘の短剣』)でライラを捕らえたのは誰かという謎はすぐに解き明かされる。だが、その人物のもくろみが善なのか悪なのか、それとも心を決めかねているのかは依然として謎のままだ。また、世界を分断するよう託された剣はまだウィルの手の中にある。そしてその彼をアスリエル卿がいる山頂の要塞まで導くように定められた、翼をもつ2人の天使が仲間に加わる。だが、この少年ウィルの目的はただひとつ。それは、友を救い、彼女に「真理計」(アレシオメーター)を返すことだった。アレシオメーターとは、彼女にとっても『The Golden Compass』(邦題『黄金の羅針盤』)と続編『The Subtle Knife』を読んだ読者にとっても、多くを明らかにしてきた道具である。セラフィナ・ペカーラが腹ぺこのイオレク・バーニソンを捜し出し、アスリエル卿の十字軍に入隊させるときには、読者も「瞬く星明かりのようにぞくぞくした感じ」を同時体験することとなる。 王の心の中でいくつもの思いがクモの糸のように絡まっていった。飢えや満足を超えた何かが膨れ上がっていく。あどけない少女ライラの記憶だ。王がシルバータンと名づけた女の子。スバールバルでいまにも崩れてしまいそうな雪の橋を通り、地表の裂け目の上を渡ったあのときに最後に見た女の子である。そのあと、魔女たちがいろいろなことを言いふらし、協定を結ぶとか同盟をくむとか戦争になるといった噂が広まったのだ。思えば、この新世界が誕生したこと自体が不思議な事実だ。しかも、魔女たちはこういう世界はほかにもたくさんあり、それらの運命がすべてあの子に託されていると言ってきかなかった。 一方、教会は二派に分かれて、ライラを見つけようと躍起だった。そのうち片方は、恐ろしい計画を滞りなく実行できるよう、僧侶に「赦免の前貸し」さえした。こういった暴君たちは、この少女の抹殺を「聖なる仕事」と見なしていたのだ。 3部作を締めくくる本書で、フィリップ・プルマンはこれまで以上に高いハードルを自らに課した。アクションと独創性の点でも前作に匹敵するものを作らなくてはならなかったし、前作で未解決だった謎もことごとく解決する必要があった。うれしいことに、本書には読者を落胆させるような最悪の展開はひとつとしてない。だからといって、息詰まる展開やまさに危機一髪というシーンに欠ける、ということではないのだが。(もし本書にそういった要素が不足しているというなら、十分だといえる本などほかにないだろう) しかし、プルマンは『Paradise Lost』を彼なりに大胆に改訂したとも思える、穏やかであると同時に悲劇的な結末を用意している。叙情的なSFではあるがわかりやすいこの散文作品の中で、著者は自らのテーマを徹底的に表現している。また本書でほかにもいくつかの世界をつけ加えて表現している。そのうちの1つの世界では、一見すると単純な生物の集まりに、メアリー・マローン博士が温かく迎え入れられる。「ミュレファ」の環境(ここでもこれ以上は明かせないのだが)によって彼らの意識は豊かになり、その生活はゆったりとした一定のリズムが保たれるのだ。ところが、この不思議な生き物たちは、必要とあらば俊足にもなれる(体のほかの部分も素早く動かせるようになる)。 だが悲しいかな、その牧歌的な風景に「ダスト」が流れ込むと、彼らは全滅の危機に瀕する。オックスフォードの秘密研究者メアリーは、はたして彼らを救う方法を発見できるのか? それとも我らが若きヒーローたちの助けが必要となるか? メアリーが治療方法を解き明かそうと必死になっている一方で、ウィルとライラは最も残酷な形での犠牲、あるいは裏切り行為を強いられながらも、すべての光と希望が失われた王国への巡礼へと赴くのだった。 この、衝撃の長編英雄小説を通じて、プルマンは鳥肌が立つほど美しく優しさに包まれた場面を絶やすことがない。またその中には、くすっと笑える息抜きの場面も加えている。ライラの母親が教会の下っぱを痛めつける一連の場面などは、よい例だ。「男はただただひたすら謝り続け、やっと彼女は去って行った。彼女の後ろにいた番人はほっとしたため、ほっぺたをぷくーっとふくらませた」。 コールター夫人が、相変わらず我々を楽しませてくれる目の離せないキャラクターであることは言うまでもない。物語の大詰め、絶望的なシーンで彼女がとる行動は、読者の心に彼女への畏敬の念を育むか? この点でも『The Amber Spyglass』は、真の意味での啓示の書といえるだろう。目前の暗闇から光を放つ真実へと、我々を導いてくれるのだから。

劇ではなくまず原作を読んで欲しい名作

テネシー・ウイリアムズを一躍有名にした本作は色々な劇団によって演じられているそうですが劇という演出家の観念で作った物を見る前に是非とも原作を読んでイマジネーションを広げて欲しいと思いました。
語り手であるトム、過去の栄光が忘れられない母アマンダ、ガラスのように繊細な心の持ち主である姉ローラ。
作者が一番訴えたかったのはローラの人生なんだと思います。
繊細すぎ、傷つきやすいがために人生とうまく折り合いをつけられない姉。
姉の日常においてできることは彼女のコレクションのガラスの動物たちを世話することと、古い1枚のレコードを聞くこと。
ガラスの動物たちは彼女の心の反映であり、小さくて壊れやすいのです。
それは作者の実在する姉であるローズがモデルであることは明かです。
両親にロボトミー手術を受けさせられ、廃人になってしまった姉。
それを止められなかった作者は終生悔恨の情に溺れ、名声とは裏腹に私生活は荒れていたと言います。
そんな作者の魂の吐露が切実なまでに我々に訴えてきます。
こころに効く小説の書き方
こころに効く小説の書き方
光文社
price : ¥1,470
release : 2004-04-21

作家になりたいひとも、小説をもっと深く読みたいひとも。

『書くことは、すなわち、生きることです。(本文引用)』

もったいぶらず、変に説教臭くもなく、
無名の書き手たちに惜しみなく伝えられる、
プロ作家の技術と思い。

まっすぐで温かい書き方に、
なんと謙虚で誠実な作家だろうとうれしくなった。

小説の構造についてのレクチャーも解かり易く、面白い。

小説を書きたいひとだけでなく、
もっと深く小説を読みこなしたいひとのこころにも、
『効く』1冊だと思う。
琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉 (ライラの冒険シリーズ (3))
琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉 (ライラの冒険シリーズ (3))
新潮社
price : ¥2,940
release : 2002-01

現実を精一杯生きろ

・ライラ・・・しばらくコールター夫人に眠らされて、目覚めても元気なし。
       どこがイブなの?
・ウィル・・・引きつける魅力なし。ライラはどこが気に入ったのかな?
・アスリエル卿・・・ライラなんかどうでもいいと言ったと思ったら、ライラを助けろとは?
          なかなか登場しないで登場したら直ぐに死ぬとはね。
・コールター夫人・・・急に優しくなって、娘ライラを溺愛、どの言葉も嘘に聞こえる。
・メアリー・・・どこがヘビの役なの?

・イオレク・バーニソン・・・チョット登場。神秘の短剣を修復する。驚きですね。
・オーソリティ・・・天使は肉体がないから人間より弱いといってもアスリエル卿とコールター夫人との戦いで簡単に死ぬとは弱すぎでしょ。
・天使・・・見えるの?見えないっていいながら、やたら見えてるような場面が多い。

・真理計・・・ライラが愛に目覚めたらなんとなく読めなくなりました。
・神秘の短剣・・・守り手ウィルが愛を思うとき短剣は砕ける。不可解。
・琥珀の望遠鏡・・・メアリーが作った物のこと?望遠鏡が出てきてしばらくして琥珀って言われてもね。

・死後の世界・・・ライラとウィルが死後の世界に行く動機が薄弱。           
・ダイモン・・・ライラの世界に行くと誰でもダイモンが現れるの?
       ウィルの父さんにはダイモンが現れたけどウィルには現れず。
       死後の世界から以後なんとなく魔女のようにダイモンと離れられるようになったライラ。
       なんとなくじゃ疑問です。
・ダスト・・・魔女が異世界の窓を閉じて解決?
・ライラの冒険シリーズ・・・現実を精一杯生きろって作者は言ってるの?

『黄金の羅針盤』『神秘の短剣』『琥珀の望遠鏡』よりも『花火師リーラと火の魔王』が私は好きです。

物は言いよう
物は言いよう
平凡社
price : ¥1,680
release : 2004-11-10

笑えるところも盛りだくさん(笑)

本書のキーワードはフェミコード、略してFCです。
FCは「性や性別にまつわる『あきらかにおかしな言動』『おかしいかもしれない言動』に対するイエローカード」と定義されており、要するに他人を不快にさせないための判断基準みたいなものです。


構成としては、「女性は産む機械」に代表される、政治家や著名人の失言・妄言を、どの点がFCに引っかかるかを挙げてバッサバッサとぶった切っていくという感じ。
一つ一つの項目のページ数が少ないので全体的なボリュームが多い割にサラッと読めます。
更にその切り方もユーモアたっぷりで、笑えるところも盛りだくさんです。いやあ、この人は皮肉を言うのは上手い。


「あとがき」にも書かれているように、本書は「実用書」です。
実生活で自分が他人(特に女性)を不快にさせないように話すにはどうすれば良いかを知るにはとても良い教材になるでしょう。

また、難しい言葉がほとんど使われていないのにも関わらず、フェミニズムやジェンダーフリー思想の本質を学ぶにはうってつけです。
いまだに「ジェンダーフリー」を「ジェンダーレス」と勘違いしている方に是非読んで頂きたい。
グリーン・マイル〈1〉ふたりの少女の死 (新潮文庫)
グリーン・マイル〈1〉ふたりの少女の死 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 1997-01

序章

死刑囚、事件の発端、看守達の苦悩
1932年 様々なキーワードが埋め込まれた第一巻です。
果たして コーフィーの心理は? この後どう展開するか?
予備知識が無いので非常に楽しみに思えます。
ホテル・ニューハンプシャー〈下〉
ホテル・ニューハンプシャー〈下〉
新潮社
price : ¥700
release : 1989-10

長編というより短編集

痛烈なエピソードが満載で、一つ一つのエピソードはそれなりに楽しめましたが、登場人物のキャラクターに一貫性がなく、支離滅裂の印象を受けました。小説に出てくるスランプ時のリリーに対する批判がそのまま当てはまります。全体的なストーリーがありません。特にバーベル上げしか能がなく、精神的な成長もない主人公には落胆させられました。
見えない都市 (河出文庫)
見えない都市 (河出文庫)
河出書房新社
price : ¥893
release : 2003-07

あらゆるものを抱きつつ、全てをとり零していく都市

散文詩と都市論の融合したような小説です。
マルコ・ポーロは過去・未来・現在に浮かんでは消えていく諸都市の見聞をフビライ汗に語ります。

マルコ・ポーロとフビライ汗の対話によって枠物語となっていますが、
読み進めていく内に読者はさらなる都市の入れ子の中へ迷い込んでいくようです。
これらの見た事も聞いた事もないような、複雑な都市群は極めて空想的でありながら、
都市の本質そのものでもあるように思えます。
空気のような軽さと生々しさ、常に相反するものがお互いを取り込み合う空想都市。

訳も美しいです。修飾語で編み上げられたような原文を想像します。
果てしない空虚と飽和にめまいのするような幻想小説でした。
そのドアの向こうで (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)
そのドアの向こうで (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)
二見書房
price : ¥910
release : 2004-02

大好きです。

ロマンティックというより、エロテッィクなのですが、あまりにもヒーローが不器用で、不器用でほほえましいです。それでいて、ヒロインはあくまでも恋愛(?)を重視して、ヒーローを振り回します。ストーリー展開のテンポもよくてあきません。お気に入りのヒーローです。
不思議な少年 (岩波文庫)
不思議な少年 (岩波文庫)
岩波書店
price : ¥630
release : 1999-12

愚かな、あまりに愚かな人間たち…

人間の愚かしさ、度し難い愚かしさを知りたければ本書を読まれたし。
人間に希望を、ある限りの希望を見出したければ本書を読むべし。

マーク・トウェインは第一次世界大戦の前に本書を書いている。
故カート・ヴォネガットはそのことに驚いていた。
二度の大戦を経てもなお、人間の愚かしさだけは克服されない。

人間存在に希望を見出したければ、まず徹底的に絶望すべきではないか?
人間の愚かしさを直視すべきではないのか?
トウェインはおそらく絶望していたであろう。
だからこそ、人間を救済する最後の手段を「ユーモア」だと断言することができた。
彼は「ユーモア」に絶望的状況を笑い飛ばす希望の光を見出している。




砂漠の狂王―マロリオン物語〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)
砂漠の狂王―マロリオン物語〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)
早川書房
price : ¥1,050
release : 2006-02

いよいよ新たな旅へ、そして新たな出会い

 誘拐された自分たちの息子を追って新たな旅に出たガリオンとセ・ネドラ達。トルネドラ、ニーサを経ていよいよクトル・マーゴスに足を踏み入れる。
 ドラゴンとの対決、身分を隠してのダガシの本拠地やグロリムの神殿、そしてマーゴの王の宮殿への潜入と息もつかせぬ展開は一級品のエンターテイメントに相応しい。そして、その中身もよく練り上げられた長編ならでは、そしてエディングスならではの”味"がある。
 ベルガラスが新たな旅の道連れや予言に対して悪態を付き、予言はそんなベルガラスが苛立つ様子を楽しむ古なじみ同士の不思議な関係、悪魔との対決や隠者との対決でそれぞれ違った貌を見せるポルガラと、彼女を支え、支えられるダーニクのカップル。ベルガリアード物語からの時間を感じさせる人々との再会や、シルクをやりこめるヴェルベットことリセルや、新たな旅の道連れに加わったサディなど、新たな出会いもそれぞれ見せ場があって面白い。特に、ベルガラスをすら手こずらせるシルクの天敵、リセルの加入でこれまでとは一味違った旅を予感させる。
 さらに、ベルガリアード物語では敵役だったサディやマーゴ人もこれまでとは違った顔を見せて、勧善懲悪という基本路線を押さえながらも、それに留まらない偏見や恩讐を越えた可能性を感じさせてくれる。
 マーゴの王の宮殿での群像劇や、それに続く船の上の一幕、さらに思いもよらない人物との旅は、ガリオンのみならず、読者へも新たな認識をもたらしてくれる。ますます盛り上がるシリーズ第二巻はその厚さにもかかわらず、途中で本を置けない魅力に満ちている。
Comment

64ぶっぱなしだふぃ!!

2581ヶ月分ぐらいまとめてぶっぱなしたら、女の顔どろっどろになってた(笑)
何が嬉しのかわからんが、その女「ありがと」って言いながら全部舐めてたぞ。。
http://c-melon.net/59/

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